アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

1号編成最後の御召の記憶~DD51 842

2021-06-09 20:00:00 | 鉄道写真(DL)

御召列車に使用する第1号編成は、あれからベールに包まれたまま、我々ファンの前には姿を現わしてはくれない。かれこれ20年近くの歳月が過ぎてしまい、このまま伝説として語り継がれてしまうのだろうか。

アントンKが長年鉄道撮影をやってきて、今までで最も心ときめいた被写体は御召列車だった。幼少の頃、運動会や林間学校の前日に興奮して眠れず、朝を迎えてしまった時のように、あるいは朝比奈隆のブルックナー演奏会の前の日、色々想いが張り巡らされ一睡もできず、そのまま上野へと向かった日のように、御召列車撮影の前は、同じような興奮を覚え緊張し気合いが入ったものだった。御召列車そのものが特別感満載だから、たとえ157系でも183系でも御召列車とならば、普段の撮影とは異なった想いでカメラを向けたものだが、数少ないアントンKの経験でも第1号編成の御召列車だけは、電車とは別格の存在感がほとばしり、見れることだけで幸福になれたもの。あの感動とも言える時間を可能ならばもう一度味わいたいものだ。

この第1号編成には、やはり御召機として生まれたEF58 61が一番良く似合うと思っているが、最後の1号編成御召は、ディーゼル機関車であるDD51 842がその大任を果たしている(2002年)。アントンKには、難敵に思えたDD51の撮影。ましてや御召列車ともなれば、どんな風に撮影しようか悩みに悩んだもの。この時は、前年にもDD51の御召列車が走り、気仙沼線で撮影していたこともあり、マンネリな画像にならぬよう苦慮した記憶が残っている。特に凸型機関車は、撮影によって印象が随分変わってしまうから厄介なのだ。結局、それまでの御召列車では出来なかった角度での撮影に挑み、DD51のボンネットを圧縮して日の丸を強調して撮影することに。ちょうど今の時期と同じ6月の蒸し暑い日だったように思う。

2002-06-03          9001ㇾ 御召 DD51 842      JR東日本/陸羽西線:狩川付近