アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

国境を越えたデッキ付き電機の印象~EF16

2021-06-25 20:00:00 | 国鉄時代(カラー)

アントンKが初めて上越国境を越えたのは、1975年と自分の鉄道写真史の中ではかなり早い方だった。それは、当時まだ活躍していた181系「とき」の雄姿に憧れ、そして峠の主たるEF16の存在、ゴハチとの重連走行など、走っている列車たち全てが魅力的に見えていたからだが、よく思い返してみると、上越線という谷川を越える線形の素晴らしさ、雄大さにまずは衝撃を受けたからに他ならないのだ。本格的に車輛にカメラを向ける前に、当時はよく列車に乗って新潟まで行っていたことを思い出している。ご存知のように、単線ループとなり、上下線が大きく離れ、長いトンネルの中で、さらにモーター音が高鳴ってくると、興奮を覚えたものだった。特に釣り掛け式の70系は、夢に出てきそうな快音で、文字通り病みつきになったもの。中央線の71系とともに、よく時間を作って乗りに行っていたことに最近気が付いた。乗るだけだったから、当時のメモも残さず記憶の彼方へと消えていた体験だったのである。

今回は、そんな思い出残る上越線のスナップから1枚。当時の友人と2人普通電車を乗り継いで中里のホームに降り立った。徒歩で数分のところに、上下線がセパレートしてループを描くポイントがあり、しばし撮影を楽しんだもの。残された画像はどれもお粗末なものばかりだが、当時の画像をこうしてデータ化でもしない限り、あの時の体験談など闇の中だったに違いない。自分自身の備忘録としては、こんな場面でも役立つのか・・

EF16が先頭に立ち、EF15と重連でカーブした橋梁を一気に下りてきた貨物列車。当時の貨物列車は、黒っぽい地味なイメージが一般的。そう思うと、現代の貨物列車は、随分カラフルで被写体映えする列車になったものだ。

1976-02-22   1773ㇾ      EF1627+EF1553   上越線:越後中里付近