知らず知らずのうちに消えていった列車の中には、客車列車の疎開回送や試運転列車のたぐいが存在する。確かに現代では、客車列車が電車に置き換わり、日夜走行シーンは見られるはずだが、あまりに日常過ぎて、趣味的対象からは外れているようだ。
今回は、そんな撮影したことも記憶にないくらい、埋もれてしまっていた画像から1枚掲載しておく。仕事の合間を縫って通過時刻にそそくさとカメラを構え、シャッターを切ったら、何事も無かったごとく通常シフトへと帰っていく。そんな日常で撮影した列車だったはずだ。3両編成と当時では極端に短いことから、敬遠するのがアントンKの得意技だったのだが、どういう訳かやる気のない画像が残されていたのだ。列車番号からして、来宮までの疎開回送だったか、全く記憶が無くなっている。今にして思えば、編成の長短に感化されず、もっとしっかり撮影し記録を残すべきだった。いつもそう、こんなことの繰り返しで時間ばかりが過ぎてしまったように思えてならないのだ。
2002-10-15 回9343ㇾ EF58 61 ハハフx3 JR東日本/東海道本線:東神奈川