NHK大河ドラマの影響で,現在坂本龍馬人気が盛り上げっています。関連グッズが飛ぶように売れ,高知をはじめとする龍馬ゆかりの地への観光客も増加しています。
しかし,私は坂本龍馬が好きにはなれないし,世間ほど評価していません。なぜならば,坂本龍馬を語る一部の人が嫌いだからです。胡散臭さを感じる人がいるのです。それに引きずられる形になっているのです。
じつはこういうことは一般によく見られることです。語られる内容ではなく,語る人によって「語りの評価が決まる」ということです。先の場合は,語る人が負の影響をもたらしている訳ですが,通常は,語る人の正の影響が注目されます。つまり,「あの立派な人が言うのだから,その話は重大に違いない」「立派な人がほめたのだから,あの製品(あるいは人)は優秀に違いない」というような状況に対してです。実は学問の世界にも見られます。
学生にはこの影響力を理解して,学習・研究を振り返って欲しいと思います。「アメリカの偉い学者が唱えていた理論だから正しい」「有名大の先生がテレビで語った話だから重要だ」「大新聞で賞賛されていたから注目に値する」などの思考。そういう思考に陥っていないかどうか,本当にそれでいいのか疑って欲しいのです。
そして,「本当はその説は間違っているのではないか」「その説はもう現実にあてはまらないのではないか」という疑念のもとに,通説を検証しなおしたり,新たなアイディアを投げかけてみたりして欲しいのです。今,卒論や名古屋マーケティング・インカレ発表のテーマ設定をゼミ生たちはしていますが,その「疑いのステップ」を踏んで欲しいのです。
学生の研究発表を聞いていると,本に書いてあること,新聞の記事に記されていることを疑うことなく,メディアの影響力を受けて,そのまま切り取って正しい説として提示しています。インチキの紛れ込む余地の大きいインターネット情報でさえそのまま正しいものしています。中には,その通説を自分の意見のように語る者さえいます。それでは他人の思考に支配されるメディアの奴隷のようなものです。高等教育を受けたと称するには値しません。つたなくとも,常に合理的に疑いをさしはさむ思考を訓練して欲しいと思います。
とはいえ,なかなか難しいのは良く分かります。専門外とはいいながら,何しろ学者の末席を汚している私自身が,「胡散臭い語りべ」に引きずられて,坂本龍馬評価を下してしまっているのですから。龍馬は過大評価されているというは本当なのかもしれませんが,それについてきちんと資料を調べて,検証してからそう判断するのが本道ですね・・・はい。
しかし,私は坂本龍馬が好きにはなれないし,世間ほど評価していません。なぜならば,坂本龍馬を語る一部の人が嫌いだからです。胡散臭さを感じる人がいるのです。それに引きずられる形になっているのです。
じつはこういうことは一般によく見られることです。語られる内容ではなく,語る人によって「語りの評価が決まる」ということです。先の場合は,語る人が負の影響をもたらしている訳ですが,通常は,語る人の正の影響が注目されます。つまり,「あの立派な人が言うのだから,その話は重大に違いない」「立派な人がほめたのだから,あの製品(あるいは人)は優秀に違いない」というような状況に対してです。実は学問の世界にも見られます。
学生にはこの影響力を理解して,学習・研究を振り返って欲しいと思います。「アメリカの偉い学者が唱えていた理論だから正しい」「有名大の先生がテレビで語った話だから重要だ」「大新聞で賞賛されていたから注目に値する」などの思考。そういう思考に陥っていないかどうか,本当にそれでいいのか疑って欲しいのです。
そして,「本当はその説は間違っているのではないか」「その説はもう現実にあてはまらないのではないか」という疑念のもとに,通説を検証しなおしたり,新たなアイディアを投げかけてみたりして欲しいのです。今,卒論や名古屋マーケティング・インカレ発表のテーマ設定をゼミ生たちはしていますが,その「疑いのステップ」を踏んで欲しいのです。
学生の研究発表を聞いていると,本に書いてあること,新聞の記事に記されていることを疑うことなく,メディアの影響力を受けて,そのまま切り取って正しい説として提示しています。インチキの紛れ込む余地の大きいインターネット情報でさえそのまま正しいものしています。中には,その通説を自分の意見のように語る者さえいます。それでは他人の思考に支配されるメディアの奴隷のようなものです。高等教育を受けたと称するには値しません。つたなくとも,常に合理的に疑いをさしはさむ思考を訓練して欲しいと思います。
とはいえ,なかなか難しいのは良く分かります。専門外とはいいながら,何しろ学者の末席を汚している私自身が,「胡散臭い語りべ」に引きずられて,坂本龍馬評価を下してしまっているのですから。龍馬は過大評価されているというは本当なのかもしれませんが,それについてきちんと資料を調べて,検証してからそう判断するのが本道ですね・・・はい。