今月からゼミ3年生は『日経ビジネス』の記事を要約して口頭で発表するプレゼン練習を始めました。毎年恒例となっています。週1回昼休みに集まって,昼食をとりながら行っています。
『日経ビジネス』はゼミ3年生全員定期購読しています。名古屋マーケティング・インカレ参加条件にそれが入っているということもありますが,何より学生の経済知識向上を目的としています。
各自必ず最新号の中の1つの記事を要約してもらい,1分程度で口頭で発表してもらいます。発表原稿は用意せずに話してもらいます。強制的に『日経ビジネス』を読んでもらうことと,就職面接での応答の練習をすることを意図しています。
これは学生には思った以上に難しいようです。記事の要点をつかみ,自分なりに表現を変え,分かりやすく話すというのは,経済記事を理解するための基礎知識,表現を変えるための豊富なボキャブラリー,人前で落ち着いて話すことができる度胸を要求します。今までの例では,記事の文面を抜き取って読むようなことをする学生が続出しました。それでは要約にならないと何度指摘しても繰り返す者がいました。今年もなかなかうまくいかない状況です。ただ,記事の文面を抜き取って読むようなゼミ生はいませんでした。その点は例年より向上しています。
例年これを行うことで,ほとんどのゼミ生が経済記事を読むことに躊躇しなくなります。『日経ビジネス』だけでなく他のビジネス雑誌を読んだり,日経新聞を読んだり,テレビの経済ニュースに注目したりするようになります。そうすると,ゼミの中での何気ない会話が変わり,マーケティングや景気動向などの経済問題を口にするようになります。こうなることが大変うれしいのです。
こういうことをいうと怒られるのかもしれませんが,うちの学部の場合,学生の間に知的な雰囲気はあまり感じられません。学生間の会話では,せっかく経済を学んでいるのだから日常的に経済のことを差し挟んで欲しいのですが,アルバイト先での出来事や友人の噂など身の回りのことに終始します。何年か前,ある学生が休憩時間にビジネス雑誌をぱらぱらめくっていたところ,他の学生数人がその光景を見て,「あいつ学生のくせにあんな難しい雑誌読んでるよ。おかしい奴だ」と噂していました。そのことに私はショックを受けました。高等教育機関である大学で経済を学んでいるのだから,ビジネス雑誌を読むことなど当たり前のことなのに,それを変なことだと認識してしまうほどうちの学生のレベルは低いのかと。
それ以降,せめてゼミではこういう雰囲気を変えなくてはならないと決心しました。しかし,なかなかうまくいかなかったのでしたが,意外にも『日経ビジネス』の強制定期購読が突破口になりました。昨年度,一昨年度,卒業の際に,ゼミ生たちにゼミで思い出に残ったことを話してもらうと,半数以上の者が『日経ビジネス』の購読をあげました。3年生たちも,上級生たちのように,ゼミの中での何気ない会話で経済問題を口にするようになり,卒業時に『日経ビジネス』の購読がためになったといえるように変化して欲しいと思っています。
『日経ビジネス』はゼミ3年生全員定期購読しています。名古屋マーケティング・インカレ参加条件にそれが入っているということもありますが,何より学生の経済知識向上を目的としています。
各自必ず最新号の中の1つの記事を要約してもらい,1分程度で口頭で発表してもらいます。発表原稿は用意せずに話してもらいます。強制的に『日経ビジネス』を読んでもらうことと,就職面接での応答の練習をすることを意図しています。
これは学生には思った以上に難しいようです。記事の要点をつかみ,自分なりに表現を変え,分かりやすく話すというのは,経済記事を理解するための基礎知識,表現を変えるための豊富なボキャブラリー,人前で落ち着いて話すことができる度胸を要求します。今までの例では,記事の文面を抜き取って読むようなことをする学生が続出しました。それでは要約にならないと何度指摘しても繰り返す者がいました。今年もなかなかうまくいかない状況です。ただ,記事の文面を抜き取って読むようなゼミ生はいませんでした。その点は例年より向上しています。
例年これを行うことで,ほとんどのゼミ生が経済記事を読むことに躊躇しなくなります。『日経ビジネス』だけでなく他のビジネス雑誌を読んだり,日経新聞を読んだり,テレビの経済ニュースに注目したりするようになります。そうすると,ゼミの中での何気ない会話が変わり,マーケティングや景気動向などの経済問題を口にするようになります。こうなることが大変うれしいのです。
こういうことをいうと怒られるのかもしれませんが,うちの学部の場合,学生の間に知的な雰囲気はあまり感じられません。学生間の会話では,せっかく経済を学んでいるのだから日常的に経済のことを差し挟んで欲しいのですが,アルバイト先での出来事や友人の噂など身の回りのことに終始します。何年か前,ある学生が休憩時間にビジネス雑誌をぱらぱらめくっていたところ,他の学生数人がその光景を見て,「あいつ学生のくせにあんな難しい雑誌読んでるよ。おかしい奴だ」と噂していました。そのことに私はショックを受けました。高等教育機関である大学で経済を学んでいるのだから,ビジネス雑誌を読むことなど当たり前のことなのに,それを変なことだと認識してしまうほどうちの学生のレベルは低いのかと。
それ以降,せめてゼミではこういう雰囲気を変えなくてはならないと決心しました。しかし,なかなかうまくいかなかったのでしたが,意外にも『日経ビジネス』の強制定期購読が突破口になりました。昨年度,一昨年度,卒業の際に,ゼミ生たちにゼミで思い出に残ったことを話してもらうと,半数以上の者が『日経ビジネス』の購読をあげました。3年生たちも,上級生たちのように,ゼミの中での何気ない会話で経済問題を口にするようになり,卒業時に『日経ビジネス』の購読がためになったといえるように変化して欲しいと思っています。