今,ゼミの3年生には名古屋マーケティング・インカレの本大会で発表した内容の改善,4年生には既に提出した卒論の修正を行ってもらっています。3年前からほとんどの学生に同様の作業を必ずやってもらっています。
このやり直しについて,3年生の中には不満を持つ者がいるようです。9か月ほどかけて何とかやりきった成果に対し,イベントが終了した後になぜもう一度検討しなくてはならないのか理解できないようです。しかし,うちのゼミの活動において,とても重要な作業であるので,指示を撤回する気はありません。今後も下級生たちには同じことを指示します。
なぜ重要であるのか? まず,彼らに一端を経験してもらっている研究活動が,常に反省と改善を繰り返す,終わりなき旅路であるからです。研究活動においては,簡単に答えは出ません。一見答えが出たと思っても,今までとは違った視点で振り返ってみれば,その答えが間違いである,あるいは不十分であると気づくことがあります。また,1つの問題が解決したと思っても,それから派生して新たな問題が出るのが普通です。一度自分たちが出した答えが不十分ならば改善を図る,新たな問題に気づいたならばその解決に乗り出すのは,より優れた活動を行うために当然のことです。
研究発表コンテストにゼミ生を参加させているのは,単にイベントを経験して欲しいからではありません。そこで勝って欲しいからでもありません(高い評価を受ければうれしいですが)。それへの参加をインセンティブにして,彼らに知的能力を向上させて欲しいから参加してもらっています。より深い思考の訓練のために参加してもらっています。
彼らにしてみれば,イベントの経験そのものがその参加目的なのかもしれません。だから,それが終われば一段落。終わったことに対して,再度検討することなどばかげたことなのでしょう。
しかし,それでは知的能力を高めることはできません。私の目から見れば,今回彼らの発表は60点の出来でした。優秀賞に選ばれた他大学生たちのものは80点の出来。このまま放っておけば,彼らは60点を70点,80点に高めるための能力を得ることはありません。他大学生に追いつくこともできません。60点の能力のままです。終わった後だからこそ,冷静に自分たちの不十分な点,間違いを振り返ることができます。その振り返りの後に,詳細な検討を行い,改善を図る余裕もあります。
終わりなき旅路という性質は,研究活動に特有ではありません。全ての仕事がそういう性質を帯びています。ビジネスの世界では,plan do check action(計画,実行,反省,改善)サイクルという考え方が普及しています。計画を実行した後の,反省と改善があるから,向上があるのだと,優れた企業人は考えています。ゼミ生たちもマーケティング論の講義で学んだはずです。ゼミの3年生は,近いうちに就職活動を経験します。その時,PDCAサイクルを常に意識して動いている企業人に応対するために,彼らにはその考え方を身をもって把握しておいて欲しいのです。
なお,4年生は,昨年の経験があるので,卒論のやり直しにはあまり抵抗はないようです。当然のことと受け止めて,しつこく文献を読んでいるゼミ生もいます。今の3年生が来年このようになってくれると,知的能力の向上を,私も,自分たちも感じることができるでしょう。
このやり直しについて,3年生の中には不満を持つ者がいるようです。9か月ほどかけて何とかやりきった成果に対し,イベントが終了した後になぜもう一度検討しなくてはならないのか理解できないようです。しかし,うちのゼミの活動において,とても重要な作業であるので,指示を撤回する気はありません。今後も下級生たちには同じことを指示します。
なぜ重要であるのか? まず,彼らに一端を経験してもらっている研究活動が,常に反省と改善を繰り返す,終わりなき旅路であるからです。研究活動においては,簡単に答えは出ません。一見答えが出たと思っても,今までとは違った視点で振り返ってみれば,その答えが間違いである,あるいは不十分であると気づくことがあります。また,1つの問題が解決したと思っても,それから派生して新たな問題が出るのが普通です。一度自分たちが出した答えが不十分ならば改善を図る,新たな問題に気づいたならばその解決に乗り出すのは,より優れた活動を行うために当然のことです。
研究発表コンテストにゼミ生を参加させているのは,単にイベントを経験して欲しいからではありません。そこで勝って欲しいからでもありません(高い評価を受ければうれしいですが)。それへの参加をインセンティブにして,彼らに知的能力を向上させて欲しいから参加してもらっています。より深い思考の訓練のために参加してもらっています。
彼らにしてみれば,イベントの経験そのものがその参加目的なのかもしれません。だから,それが終われば一段落。終わったことに対して,再度検討することなどばかげたことなのでしょう。
しかし,それでは知的能力を高めることはできません。私の目から見れば,今回彼らの発表は60点の出来でした。優秀賞に選ばれた他大学生たちのものは80点の出来。このまま放っておけば,彼らは60点を70点,80点に高めるための能力を得ることはありません。他大学生に追いつくこともできません。60点の能力のままです。終わった後だからこそ,冷静に自分たちの不十分な点,間違いを振り返ることができます。その振り返りの後に,詳細な検討を行い,改善を図る余裕もあります。
終わりなき旅路という性質は,研究活動に特有ではありません。全ての仕事がそういう性質を帯びています。ビジネスの世界では,plan do check action(計画,実行,反省,改善)サイクルという考え方が普及しています。計画を実行した後の,反省と改善があるから,向上があるのだと,優れた企業人は考えています。ゼミ生たちもマーケティング論の講義で学んだはずです。ゼミの3年生は,近いうちに就職活動を経験します。その時,PDCAサイクルを常に意識して動いている企業人に応対するために,彼らにはその考え方を身をもって把握しておいて欲しいのです。
なお,4年生は,昨年の経験があるので,卒論のやり直しにはあまり抵抗はないようです。当然のことと受け止めて,しつこく文献を読んでいるゼミ生もいます。今の3年生が来年このようになってくれると,知的能力の向上を,私も,自分たちも感じることができるでしょう。
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