愛知学院大学青木ゼミのブログ

愛知学院大学商学部青木ゼミの活動を報告するためのブログです。

学内研究発表会

2010年12月20日 | 運営
昨日,名古屋学院大学商学部の学内研究発表会(プレゼンテーション大会)を見学しました。学部内有志のゼミのチームが複数集まる研究発表コンテストです。名古屋マーケティング・インカレに参加していた濱ゼミのチームが発表するので,それを中心にあれこれ研究発表を覗いてみたのです。都合により午前中の予選しか見られませんでしたが(インカレと同じく,午後に予選を勝ち抜いたチームによる決勝がある),雰囲気はつかめました。

今回見学したのは,愛知学院大学商学部のゼミ有志で研究発表会のようなことをやろうという話が出ているので,その参考にしようと考えたからです。大学間の,マーケティングをテーマにした学生研究発表会については,名古屋マーケティング・インカレをはじめいくつか事例を知っています。運営の方法についてそれなりのノウハウを持っています。しかし,学内の学生研究発表会(有志による)の運営については今一つよく分からないでいます。

私が接した発表において,率直にいうと,概して,濱ゼミ・チームとその他のチームとの間に格差がありました。濱ゼミ・チームは研究目的をきちんと設定し,それに向けてロジックを組んでいました。また,結論を導くために,ヒヤリング,アンケートなど1次データの収集をかなりの労力を割いて行っていました。理論的考察もそれなりに見られました。その他のチームは,残念ながら,それらは不十分なまま,何とか発表にこぎつけたという感じでした。

濱ゼミ・チームは名古屋マーケティング・インカレでもまれてきたせいか,質疑応答では,他チームのロジックのおかしさをつく質問をじゃんじゃんしていました。厳しすぎたのか,他のチームはとまどいを見せていました。コーディネーター役の教員がフォローする場面もありました。

結局,決勝に残り最優秀になったのは濱ゼミの食品における訳あり商品販売の在り方を探究していたチームであったと聞きました。名古屋マーケティング・インカレでは惜しくも決勝に残れず特別賞を受賞していたチームです。

レベルの格差は,時間の格差に起因するようでした。濱ゼミ・チームは4月からずっと研究発表に取り組んでいたのでしたが,他のチームは秋学期に入ってから手掛けてきたとのことでした。5か月間ほどのかけた時間の差があります。

あらかじめ,学内研究発表会運営上次のような問題が存在すると想定して,見学しました。学内の発表会では必ずしも同じ専門のゼミが集まるとは限りません。専門の違うゼミのチームが発表をする場合,どのように競争してもらうのかが難しいところです。また,高いモチベーションを持って参加してもらえるという保証がありません。学内では甘えが出てしまいがちなのです。

今回の見学では,学生は一生懸命取り組んでいるという印象でしたが,それらの問題がクリアーされているかどうかは分かりませんでした。ただし,先述のように時間の格差の問題があることを知りました。全てのゼミが同じ程度じっくり時間をかけて準備してくることによって,発表会全体として一定のレベルが保たれます。うちの学内で研究発表会を実施する場合,準備にかける時間を一定以上とるという合意を形成しなければならないでしょう。

今回,濱ゼミチームのメンバーは発表が終わるや否や,見学していた私のところにやってきて,感想やコメントを求めました。私は,良かった部分に加え,一部ロジックのおかしい点や説明の不十分な点を指摘しました。彼らはなるほどと聞いていました。名古屋マーケティング・インカレではごく普通の光景です。ゼミの担当教員以外の教員に指導してもらうのです。「何が言いたいのかさっぱり分からない」「無意味な調査だ」などときには厳しい指摘もします。名古屋マーケティング・インカレにかかわっている教員間で,積極的に(ときに厳しく)他大学学生を指導する旨合意しています。われわれは,専門や経歴の違う様々な教員から指摘されて学生は色々な気づきを覚え,深い思考に至るのだと信じているのです。うちの学内で発表会を開催する場合,このような合意が学内で形成できるのかどうか不明です。自分の担当学生が他の教員から指導されることを嫌う教員がいるかもしれません。親切に指導したら「何を偉そうに」という反発を受けてしまうかもしれません。接触の多い学内では,感情のもつれはいたずらに複雑で険悪な人間関係を作り上げてしまいがちです。この点も問題になるだろうと考えた次第です。

学内研究発表会は大学間研究発表会(インカレ)以上に運営が難しそうだという印象を持ちました。ともあれ,名古屋学院大学商学部プレゼンテーション大会にかかわった学生,先生方,見学させていただきありがとうございました。勉強になりました。部外者が好き勝手な感想を書き散らして,ご気分を害されているかもしれませんが,ご容赦のほどを。

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