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ルージュの伝言 荒井由実

2018-09-06 19:57:43 | 僕の音楽日記
1975年 6月リリース

いよいよもって歌謡界 オリコン等 売れる曲が変化していった。
手始めに

ヒットチャートに殴り込みをかけてきたのは
「ルージュの伝言」

例えるならば
それまで
規律正しく
昔からの伝統だったり
決まりごとだったり
守りながらの
売れる売れない
の順番があった中

いわば転校生の様な
都会からきた
垢抜けた
帰国子女の様な
そんな女の子のような存在
の歌
それが
「ルージュの伝言」だったように
思う。

♪woowooo〜wooowo〜
ダンドゥビ ワナ ダンドゥビ ワナ

バックコーラスが
アメリカンポップスのダンスミュージックのようなノリで
ながれ

♪あの人のママに会うために

彼じゃないんだ

あの人って使われてる

この女性の彼のこと

そういえば
この詩のイメージのあの人って
矢沢永吉さんらしい…

ルージュの伝言
最初このタイトルの意味がわからなかった。
ルージュという名称の人の伝言なのかな?
とか

バスルームの鏡に
真っ赤なルージュで
この彼女が彼(あの人)に向けて書いた
伝言

そんな歌なんだ

こんなアップテンポのダンスミュージックのようなリズムでの歌って
きっと彼女はあの人のママと会って
思いを遂げるに違いない
超ポジティブ
前向きな感じが伝わってくるから
不思議だ。

この辺からして
もう
1975年のヒットチャートの戦場の
ど真ん中に突然舞い降りた異質な歌として
今までにないパターンで聞かされた歌だった。
それまでの大人しめの演歌中心
フォークのそれに
真っ向勝負で切り込んできた
ニューミュージック界のジャンヌダルク
荒井由実。

恋愛ソングの改革
女性の恋と生き方を歌う
新たなシンガーの登場は
ついに時代がそこに追いついてきた。
用意されてきた
環境
整いつつある
環境が
彼女の歌を受け入れ
ヒットチャートへと
押し上げた。


長きに渡って愛され、
魔女の宅急便での
主題歌としても
使われてから
スタンダードになりつつある
歌となる。

歌手、荒井由実において
歌い方
声の質に
異論を唱える評論家等
いた中

好きか嫌いかの論争の向こうに
彼女の作品自体が彼女を追い越し
すでに大きく 取り上げられるようになっていった。

そして

女性シンガーとしての区切りになる
結婚というものを通して

旦那
松任谷正隆さんを得て

飛躍するとは
周りの人たちのみならず
ファンにおいても
想像つかなかったことである。
結婚を境に
パワーダウンしていく事が、普通なのに

彼女は
それさえも武器にして
肉付けした
魅力として
立ち回るようになっていった。

むしろ
結婚して松任谷姓を名乗ってからのほうが
より魅力的な作品を世に送りだしていったように思う。

荒井由実

松任谷由実

自由奔放だった少女が
少し背伸びをやめて
地に足をつけ始めた頃
人生の伴侶を得て
等身大の歌をより魅力的に作品に
仕上げていった。

完成形となった
女性シンガー
松任谷由実になる前の
未完成の若さがつくらせた
「ルージュの伝言」

アルバムコバルトアワー
でじっくりしっかり
堪能できる。

参加ミュージシャンも
豪華だ
コーラス陣に
山下達郎
吉田美奈子
ハイファイセット
ベースに
細野晴臣
ギター
鈴木茂
キーボード
松任谷正隆
ドラムス
林立夫


来るべき時代の胎動がきける
一枚だ。