1978年4月25日リリース
3年ぶりの再結成
待ちに待った感じの
かぐや姫の再結成
そしてニューアルバムの発表
すでにソロで大活躍の
南こうせつさん
風での活躍の
伊勢正三さん
ソロからパンダフルハウスを結成
して活動し始めた
山田パンダさん
三人がまた、パワーアップして
帰ってきた
1978年。
新しいアルバムでは
正やんのソングライターとしての
才能がさらに
花ひらいた形に…
「湘南 夏」という楽曲に
ついていえば
風 の伊勢正三らしい
延長線上の作品になってる
もう、かぐや姫の作品、共同で作り上げていく
スタイルになっていない
いわば
でしゃばりのこうせつさん
(失礼) が絡んでないところに
入り込む余地のない
完成された作品となっている
もう、ある程度
風での活動で
手応えをもって
ニューミュージックのDUO部分での
第一人者の位置を確保していた
「風」だったから
3年の月日はフォーク然としていた
かぐや姫の音の世界は
いったん
解散して
終焉していた。
「今」を表現していきたいと願って
作り上げた
ニューアルバムもその思いが作らせたのだろうし、
成長した
三人が感じれる
いいアルバムでもあった。
とりわけ
正やんの作品は
抜きに出ていて
やはり
AORシンガーになりつつある
洗練された歌詞と音作りが
とても
オシャレな雰囲気で
伝わってきた。
「22才の別れ」や
「ささやかなこの人生」や
「なごり雪」や
「海岸通り」なんかの
フォークの正やんの顔は
もう見当たらない。
それは寂しいことだけれど…
常に進化して新しいものに
挑戦する姿勢が
ミュージシャンとしての
資質を上げていくものだとするならば
多分かぐや姫の三人の中で正やんが
1番だと思う。
湘南 夏
という作品を初めて聴いた印象は
透明すぎて
軽すぎて印象に残らない感じだったけど
タイトルのイメージのオシャレな感じと
フォークのかぐや姫
フォークの正やんの
イメージを捨てて
聞き直すと
それは
新しい
違った音に聴こえてくる。
大人の音楽
といった
少しあの頃背伸びして
追いかけてた
かぐや姫。
まだ ほろ苦い
大人の世界に理解する
心はついていってなかった
あの頃の僕だった。
夏 この時期
海が見たい
と思う
気持ちは
きっと
誰だって
あるはず…
沈む夕陽に
間に合えば…
ただ…
それだけのこと…
ただ
それだけのために
海を見に行く
少しの贅沢な自分時間。
これが大人なのかなぁ…