「今の心境を色で表すと何色ですか。」
昨日,こんな質問を投げかけられ,答えるのに戸惑いました。
そして,かって担任だった頃,子どもたちが自主学習として取り組んできたノートに返事を書きながら,(今日の心の色は何色?)(明日はどんな色にしたいですか?) といった問いかけをしたことを思い出しました。一日一日をその子の一番大好きな心の色で過ごしてほしいなあという願いを込めて書いた言葉でした。見えないものを見ようとする想いを,子どもたちと共有していきたいという願いもありました。学級全体で見ようとしたものは,『仲間』という言葉の向こうに見える,縦にも横にも上にも下にも,子ども相互の心が結びついている関係だったように思います。
見えないものを見えるように表現するのは難しいことですが,見えないものを見ようとする心の構えは容易につくることができるように思います。見えない風を見ようと構えれば,五感を通して揺れる木の葉,通りぬける感触,風の音を感じることができます。
かんじんなものは目では見えない。心でさがさないと…… (星の王子様より)
見えないものを見ようとすることで,周りの世界も違って見えてくるのではないかと思います。見えるものだけでは推し量ることのできない,人間として生きる上で大切な「かんじんなもの」も見出すことができていくのではないかと思います。
年はとってもまだまだ人間としての未熟さを感じます。人間は,一生成長途上にあるのかもしれません。足りないところを自覚しながら,少しでも自分を高めていきたいものです。
「今日の心は何色ですか。」と自問し,「青空色」と答えることのできる一日一日でありたいものです。