あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

悲しい出来事

2012-12-18 21:03:59 | インポート

インターネットのニュースで、衝撃的な出来事を知りました。

アフガニスタンで、まき拾いをしていた少女たち10名が地雷に触れて亡くなり、一緒にいた2名の女の子も重傷を負ったとのことでした。旧ソ連軍がアフガン進攻時に、たくさんの地雷をまいたとのこと。反体制派の敷設した地雷も含めると、アフガニスタン全土には今でもたくさんの地雷があり、毎年爆発事故で多数の犠牲者が出ているようです。

ソ連軍のまいた地雷に、バタフライ(チョウチョ)型のものがあるそうです。好奇心にかられて子どもたちはそれに触れてしまい、爆発事故に合うケースが多いとのこと。今回も、その地雷による事故ではないかと見られているようです。

それにしても、なんとかわいそうで悲惨な出来事でしょう。寒い季節を迎え、子どもたちは家族のためにまきを取りに出かけたのでしょう。その子どもたちの命を、地雷は一瞬にして奪い去ってしまったのです。

山本美香さんが書いた『戦争を取材する』:講談社 の中にも、地雷で両足を失ったコソボの少年:10歳のアルティンと13歳のアデムを取材した時のことが書かれています。その本によると、世界中にうめられている地雷の数は、推定111000000個(1億1千百万個)あり、アフガニスタンには1千万個が残されているとのことです。

大人たちの戦争によって埋設された地雷が、今でも 何の罪もない子どもたちのかけがえのない命を奪っているのです。地雷がある限り、これからも同じような悲劇が繰り返されるかもしれません。

改めて 地球上のすべての地雷が一日も早く撤去され、戦争のない平和な環境の中で、子どもたちが安心して遊んだり、楽しく過ごすことのできる 世界であってほしいと願います。

大人の始めた戦争で犠牲になるのは大人だけでたくさんです。しかし、大人の果たすべきことは戦うことではなく、子どもたちが幸せに暮らしていける平和な社会をつくることなのだと思います。

アメリカでの銃の乱射事件では、たくさんの幼い子どもたちが犠牲になりました。人を殺すためにつくられた地雷や銃器は、無用です。命を守るために真に必要なものは何なのか、大人は子どもたちのためにも、その問いに答える必要と責任があるように思います。

子どもたちが大切にされる社会が、大人にとっても理想となる社会なのではないかと思います。

だから、サンタクロースは存在するのだと思うのです……山本美香さんも そう夢見ていたのではないでしょうか。

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青年座:演劇「赤シャツ」を見て

2012-12-18 18:34:34 | インポート

先日、演劇鑑賞会の12月例会「赤シャツ」を見てきました。舞台近くの席でしたので、出演者の表情や動きを間近で見ることができ、生の演劇の良さを堪能しました。夏目漱石の「坊っちゃん」と同じ設定で、赤シャツ・うらなり・野だいこ・山嵐・マドンナなどが登場します。ただ主役は赤シャツで、坊ちゃんは声のみの出演でした。

見終わってからの感想は、とてもよかったという一言に尽きます。小説とは異なり、赤シャツに対する親近感と親しみを感じてしまいました。山嵐や坊ちゃんのように一本気で嘘のない痛快な生き方に対して、赤シャツの生き方は万事に要領よく誰に対しても八方美人で狡猾です。その赤シャツが、誤解が新たな誤解を生むといった連鎖の中で、苦しい状況に追い込まれていきます。その過程における 赤シャツの右往左往し戸惑う人間的な姿に、とても親近感を感じるとともに、最後の場面の すすり泣く姿に、深い悲しみと同情を覚えました。

赤シャツは、山嵐や坊ちゃんのような生き方ができないものの、それでいてそういう一本気の人物こそこれからの社会に必要な人材であると考えていたのです。また、うらなりのマドンナに対する純粋で一途な思いを理解し、友としての親しみさえ抱いていたのです。しかし、山嵐やうらなりからは、自分勝手で狡猾な人物と思われ、肉親の弟からも、尊敬できない人物と見られてしまいます。

誤解を否定しようとしてもさらなる誤解が生まれ、赤シャツの本心は周りから一向に理解されません。その悲しみが、最後の場面の涙に込められていて、心を打ちます。赤シャツは、気が弱く心優しい普通の人でもあったのです。その人間性に共感することで、深い感動を受けたのかもしれません。

『赤シャツ』は、今年観た演劇の中で、一番心に残った演目でした。やっぱりいいですね、生の演劇は!

今回の例会は、3.11の大災害があったため、実施できずにいた演目でもありました。開催できるまでには、全国の演劇鑑賞団体や劇団青年座の協力、実現させたいという会員の熱意と活動があったようです。当日のパンフレットを読んで、そのことを知りました。当日の鑑賞だけの参加となったことに対して申し訳ないと思いました。カーテンコールの場面では、入場の際に配布された赤のビニールを振りながら、劇団の皆さんに向かって 『ありがとう!』をコールしました。開催の準備にあたっていた会員の方々が考えた 感謝の気持ちを伝える演出でした。会員が主体的に運営する 演劇鑑賞会ならではの アイデアだったと思います。劇団と準備運営にあたった会員の方々や開催までさまざまな協力をいただいた皆さんに、心から感謝したいと思います。

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