今週もoffCABGの担当をさせていただきましたが、5枝でまずまず満足、前は3本もつなぐと途中で集中力が切れかかってきましたが、なんとか集中して最後まで完遂。
いつも退院前のCAGで吻合形態をボスに怒られてばかりです。
一昔前までは、CABGはグラフトが開存していれば合格だったのでしょうが、カテーテルインターベンショニストが手術適応を決めているわが国では、長期の開存率も含め、CAGでの吻合部の印象は、外科医の評価と信頼、それによって、手術に回ってくる件数を大きく左右する時代であります。
IMAの吻合は現在、基本的にside to sideで行うようにしていますが、ボスの要求はレベルが高い、side to sideでは吻合部がふっくらとなるようにとのことで、最近ではグラフトとネイティブの切開長を2:1ぐらいのつもりで切開しろとのことで、本当にそこまでやるとタッシェだらけになり出血だらけになるので、実際は3:2ぐらいになるのだが、それでもかなり、あの細い血管を手繰り手繰りして径を合わせていくのは、かなり至難の業である。普通に縫っていると、でかいタッシェが残ってしまいアンバランスな吻合になってしまう。でもきれいに決まると確かに、術後のCAGでボワッと広がった吻合になり、内科医の印象は良いはずである。静脈についてはシークエンシャルを多用している、先端はend to sideで、あいだはdiamondとする。先端のend to sideもすそ広がりになるような吻合にしろといつも言われるが、そのためにはIMAと逆で2:3ぐらいにして静脈を引っ張りながら吻合するのであるが、静脈の径が大きいときなどは、ネイティブをかなり切らなければならず、血管によってはピンポイントということもあり、必ずしもそうとはもいかない。途中のdiamondは切開長が血管径を超えてしまうと、いわゆる天井がくぼんだガルウイング状態になってしまうので、2mmぐらいの吻合口となりますので結構神経使います、でも6針なので順調にいけばすぐに終わるけど。また、グラフトの走行に合わせて、1針吻合をずらすという、これまたややこしい要求も多くなってきた。あたまが、混乱するのである。あるセミナーで、弁形成の権威であるおえらい元教授が、CABGなんてのは単なる末梢血管だと言って、弁形成こそが心臓外科の真髄みたいなこと言われたけど。開存率と遠隔期成績はどんなものなのだろうか。確かにバイパスは心臓外科にとって基本の基であることは確かである。あの先生は、神様レベルなのかもしれない。
まー、バイパスサージャンにとっては、こんなテクニックは考えずに自然と感覚でやってしまうものかもしれない。ボス曰く、そんなことは考えるものではない、言われなくてもできるのが、デリカシーというもんやと怒られていますが。
私にはとてもとても、言われてもなかなか思うようにできません。
J大のA教授は吻合に関してはかなりうるさい、一針ずらすとか、コブラヘッドとかこだわっていました。
今度、A教授に、また来ていただくことになったようなので、吻合のサイエンスについていろいろと議論をしてみたいと思います、楽しみです。
いつも退院前のCAGで吻合形態をボスに怒られてばかりです。
一昔前までは、CABGはグラフトが開存していれば合格だったのでしょうが、カテーテルインターベンショニストが手術適応を決めているわが国では、長期の開存率も含め、CAGでの吻合部の印象は、外科医の評価と信頼、それによって、手術に回ってくる件数を大きく左右する時代であります。
IMAの吻合は現在、基本的にside to sideで行うようにしていますが、ボスの要求はレベルが高い、side to sideでは吻合部がふっくらとなるようにとのことで、最近ではグラフトとネイティブの切開長を2:1ぐらいのつもりで切開しろとのことで、本当にそこまでやるとタッシェだらけになり出血だらけになるので、実際は3:2ぐらいになるのだが、それでもかなり、あの細い血管を手繰り手繰りして径を合わせていくのは、かなり至難の業である。普通に縫っていると、でかいタッシェが残ってしまいアンバランスな吻合になってしまう。でもきれいに決まると確かに、術後のCAGでボワッと広がった吻合になり、内科医の印象は良いはずである。静脈についてはシークエンシャルを多用している、先端はend to sideで、あいだはdiamondとする。先端のend to sideもすそ広がりになるような吻合にしろといつも言われるが、そのためにはIMAと逆で2:3ぐらいにして静脈を引っ張りながら吻合するのであるが、静脈の径が大きいときなどは、ネイティブをかなり切らなければならず、血管によってはピンポイントということもあり、必ずしもそうとはもいかない。途中のdiamondは切開長が血管径を超えてしまうと、いわゆる天井がくぼんだガルウイング状態になってしまうので、2mmぐらいの吻合口となりますので結構神経使います、でも6針なので順調にいけばすぐに終わるけど。また、グラフトの走行に合わせて、1針吻合をずらすという、これまたややこしい要求も多くなってきた。あたまが、混乱するのである。あるセミナーで、弁形成の権威であるおえらい元教授が、CABGなんてのは単なる末梢血管だと言って、弁形成こそが心臓外科の真髄みたいなこと言われたけど。開存率と遠隔期成績はどんなものなのだろうか。確かにバイパスは心臓外科にとって基本の基であることは確かである。あの先生は、神様レベルなのかもしれない。
まー、バイパスサージャンにとっては、こんなテクニックは考えずに自然と感覚でやってしまうものかもしれない。ボス曰く、そんなことは考えるものではない、言われなくてもできるのが、デリカシーというもんやと怒られていますが。
私にはとてもとても、言われてもなかなか思うようにできません。
J大のA教授は吻合に関してはかなりうるさい、一針ずらすとか、コブラヘッドとかこだわっていました。
今度、A教授に、また来ていただくことになったようなので、吻合のサイエンスについていろいろと議論をしてみたいと思います、楽しみです。