あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

ねむい

2009-07-23 18:13:37 | Weblog
昨日は寝れませんでした。
予定のAAAは2件とも中枢側、末梢側ともに一筋縄ではいかない症例で、かつチョーメタボ体型やら、吻合部の血栓内膜剥離が必要だったり、癒着が強かったりと2例とも5時間かかり、終わったのが11時ぐらい。
だいたいにおいて、ステントグラフトを蹴られた症例は、一筋縄では行かないものばかり、あたりまえだが。
ところが昨日はそれでは終わらず、透析患者のAMIが市民病院から運ばれてきており、そのまま引き続き3例目に突入、終わったのは6時ぐらいでした。
市民病院から緊急が送られて来ることは時々ありますが、向こうの外科で手に負えない症例や、学会中、年末年始などに多いです。今回も外科が休暇中という理由でしたので、術者の先生、夏休みでもとっているのでしょうか。
まー、こちらとしてはどんな理由であれ、喜んでお引き受けいたしますが、そのかわり、ギブアンドテイクで仲良くやって行きたいものであります。
また、そのAMIが冠動脈のほとんどが石灰化見たいな感じで、内科でPCI不可能という触れ込みでの搬送であり、イノドブ、ノルアド、IABPサポート下でも血圧50ぐらいしかなくて、胸開けてみたら、心臓がほとんど動いておらず、完全な右室梗塞でして、これは助からんパターンで、PCPSつけて何とか退室って感じかと思いましたが、ポンプ乗せたところ、いくらか改善。バイパスつないだところ、明らかによくなり、何とかポンプを下りてPCPSなしで帰る事ができました。まーしかし、透析患者で組織ぼろぼろの上、ワーファリンをがっちり飲んだまま、フルヘパリンにしましたので、単なるバイパスなのに血が止まらなくて、止血だけて3時間ぐらいかかりました。
そう思うと、オフポンプなんて、ほとんど止血操作がいらないので、ぜんぜん違うなーと思うのである。
まー、梗塞心筋がどこまでがんばれるか、IABP、カテコラミンおろしていけるかは、まだわかりません。どこかでへばってしまうかもしれないし、あとは本人の体力しだいといったところであります。
今日はオペ室の皆さんの希望で早く終わらせて、早く帰ろうということで、そのまま寝ずに朝から予定のCABGをやるということになりました。医者もそうですが、うちはオペ室の看護婦さんたちもMEさんも代わりがいないので、医者も看護婦もMEも
みんな、ぶっ続けです。
予定の患者さんですから、こちらの体調云々で手術に支障が出てはいけません、ミスのないように注意しなければいけません。
とはいっても、私は本日は山奥へ外勤の日でありまして、半分眠りながら、外来
とエコー検査をやっていました。患者さんの胸に聴診器を当てながら何度か寝ており、看護婦さんから何度か小突かれました。
先ほど夕診も終わりましたので、あとは寝当直させてくれることを祈ります。
明日は透析患者の末梢血管です、ガチガチで繋ぐとこあるのか心配ですが、がんばります。
なんか、病棟透析患者率多いなー、MEさんご苦労さまであります。

歯医者へ行きました。

2009-07-20 20:07:43 | Weblog
今日は久しぶり?の休みでしたので、朝早起きして、野菜に水やって収穫してから歯医者行って、虫歯一本抜いてもらって、散髪して、生命保険の相談に行って、帰ってきてから草むしりして、買い物行って帰ってきました。アジアン雑貨の店でまた、シャツとサンダルとアクセサリーを購入しストレス発散。
今週は手術は5件、AAAが2件と末梢血管が1件入っていますので、われわれ下っ端の出番が多いですが、難しい症例ばかりでどれも、2時間でさくっと終わるようなものではなさそうです。しかもそのうち二人は透析、術後合併症を起こさないようにしないといけません。手術も多分、ぜんぶ4-5時間はかかりそうですが、術式をどうするか、悩ましいものばかりで、ただいま考え中です。

病棟も立ち上がりの悪かった方々が、だいぶ元気になってきていまして、意識レベル混濁して呼吸状態がわるくて2ヶ月近くベッド上だった方が、先日、歩き出しまして、冗談まで言うようになりまして、奇跡に近いです、嬉しい限りです。一時はもうだめかと思いましたが、どんなになっても諦めてはいけませんね。

熊本

2009-07-17 21:27:48 | Weblog
水曜日から学会で熊本に来ています。行きの飛行機の中で藤田保健の同年代の友人と一緒になりまして、少し話しましたがやはり大学というのは、臨床やるにはむいていませんね。最近はいろいろとうるさくなってがんじがらめらしい。
そいつも、もう日本ではやってられんと言って、来年あたりに、ドイツに臨床留学すると言ってました。
熊本空港からホテルまでリムジンバスが出ていたのですが、なんと、バスの中のアナウンスはスザンヌの声でありまして、熊本を紹介していました。なかなか面白い。
その夜は居酒屋で飲んで、その後、熊本ラーメンを二件はしごしまして、途中、スザンヌのママのやってるキャサリンズバーを覗き、生のキャサリンと妹のマーガリンを見て帰りました。木曜日は会場で、もと医局の先生方にお会いして、話をしましたが、大学もかれこれ7、8年、医局員が入っていないらしく、マンパワーがなくて大変そうです、そのくせ、経営陣からは稼ぎが悪い、もっと手術を増やせと言われているようで、大変です。
午後は発表をサクッと終わらせ、遊びにいきました。夜は一杯飲んで、町をうろうろしてたら、府立医大のグループに偶然出くわしまして、教授とも懐かしの再会をいたし、意気投合、というか無理やり、二次会に合流。
教授は帰り、若手だけで三次会へ突入、同年代の友人は、いま、関連病院で、週に1、2例の心臓手術をやっているとのこと、すごい、たぶん、いまのところ同年代で一番の出世がしらであります。
今日は午前中に少し発表を聞いて、午後はお土産に辛子レンコンと、いきなりだんごを買って、帰ってきました。
今回は会場も町も小さかったこともあり、いろんな知り合いと会って話して、飲む機会が会って良かった。例によって、遊んでばかりで、またあんまり勉強せんかった。
今回の最大の収穫は、再来年、沖縄で血管外科があるらしいという情報を得たことである。なんとしても、演題をとうさなくてはいけません。

心嚢ドレナージ

2009-07-12 21:26:04 | Weblog
今日は非番でしたので午前中は畑に肥料やって収穫して、午後はO市まで買い物に行く予定であったが、11時ごろに病院から電話、緊急でも来たかと思ったら、先々週のアーチの方が、心タンポだとのことで、術後、心嚢液はちょっとたまり気味でしたが、タンポの症状はなかったので、経過を診ていたのですが、今日は朝から調子悪く、血圧も低いとのことで、タンポの症状が出だしました。
今日は日曜日という事もあり、明日まで待ってもよかったのですが、個人的にタンポをほっといてあんまり、いい思いはしたことないので、すぐにドレナージすることにしました。
以前にいた施設では大動脈ばかりだったこともあり、結構レートタンポが多くて、症状がなければ様子を見ることが多かったのですが、結構、症状もはっきりしないことも多く、一例、突然、心停止した症例があり問題になりましてね。
また、これは他院で開心術受けて、退院後、突然のCPAで自分の病院に運ばれてきた方がいまして、蘇生はできたのですが、頭がダメで、、、。っで、その方もタンポがありまして、おそらく、心停止の原因だろうと思われました。
ですから、タンポに関しては、心停止するという恐ろしい印象が強くて、あまり様子を見るというのは好きではありません。
しかし、ドレナージにいって、その後、感染を起こし、残念な結果になった症例も経験したことがありますので、いろいろな意見があると思いいますが、自分個人としては、倒れるなら、前向きに、後悔したくないですね。

また、ドレナージの手技自体も恐ろしい経験を何度となくしており、ドレナージの際に、心膜をあけたつもりが、癒着していて右室に穴が開いてしまって、大事になってしまうなんて言うのは、何例かそばで見ていますので、心嚢ドレナージはなめてはいけません。
今日はエコーで癒着がないことは確認していましたが、それでも、かなりびびりながらやりまして、とりあえず、何事もなく終了しました。

あとは、局麻でドレナージというのも、何例か見ていますが、あれは、やられている方も、やっているほうも、みているほうも辛い、拷問に近いね、患者は暴れまくるで、、、、。
今日は当然、オペ室で全麻をかけて、しっかりと消毒してやりました。
手技自体は30分かからず終了。

その後は、すぐに予定していた買い物に出かけまして、帰ってきて、子供を風呂に入れて、先ほど無事、目も覚めて抜管いたしました。

あとは感染だけしないように祈るのみ。

外来すきすき

2009-07-11 21:20:01 | Weblog
今日の外来は20人程度で、がらすきでしたが、なんか、紹介状やら、オペMTやらなんやらめんどくさい人が多くて、結局昼までかかった。
まー、たぶんいつかしっぺ返しが来るね。
途中、心不全の入院もありました、来週に予定していたMRの方でしたが、どうやら高血圧とジギ中毒によるブロックから急性心不全になってしまったようで、挿管かBIPAPの必要ありかと思いましたが、とりあえず、ダイレーターつかって、今はだいぶ酸素化も良くなりました。
先ほど、夕方の回診してたら、当直の内科の先生から連絡ありまして、また、外科の患者さんの入院です。7年前に収縮性心膜炎で手術した方ですが、2年ほど前より、また、右心不全症状出ていて、ここのところ、下半身のむくみが強くて、先日、外来で見たときに下半身が破裂しそうなくらいパンパンにむくんでまして、入院を勧めたのですが、家で様子を見たいとのことで、帰したのですがやはり限界でした。
エコーでは左室機能は保たれており、MRもTRもそれほど強くないのですが、やはり、拡張障害なのでしょうか、とりあえず、利尿剤を使っていくしかないのでしょうが、こういった右心不全は難しいです。

昨日の弓部+M弁+CABGの方は、無事、脳神経障害を起こすことなく、目を覚ましました。午前中に透析回して、午後に抜管しましたが、先ほどみてきたら、すでに不穏になって、ベッド上で暴れていました。看護婦さんごめんなさい頑張ってといいたいところですが、まー、暴れるだけ元気があるということで、よしとしましょう。

もう週末

2009-07-10 20:53:24 | Weblog
今週ものりきりました。
今日は慢性腎不全の弓部置換+M弁+CABG2本という、ヘビーな症例で、止血にやや苦労しましたが、無事終わりました。
来週は学会があるので3件のみ、少しは入院患者が減るかな。
スライドもなんとか、おおまかには出来上がった。
今日は後半は外回りでしたので、秘書さんに手伝ってもらい、スライドを英語に直しました。
無理やり英文に直したので、メチャクチャであるが、どうせみんなそんなに細かくは見ないでしょう。

熊本楽しみです。馬刺し、辛子レンコン、熊本ラーメン、キャサリンズバー、いきなり団子、、、などなど、それからやはり目玉はB.S.ですね。

無事終了

2009-07-08 17:42:35 | Weblog
今日は約一年ぶりぐらいになるでしょうか
AVRの出番がやって来ました。
単純なARという事もありますが、3時間半ぐらいで順調に終了。
ポンプ時間116分、遮断時間77分と、前回やらしてもらったときよりは、いくらか進歩しました。
しかし、うちのボスはこれを2時間で終わらせてしまいますので、やはりすごい。
今の私には、この時間が精一杯であります。
今日はボスが前立ちに立ってくれまして、いろいろと細かいテクニックや注意点などを教えてくれました。
次回のチャンスにいかせるように、忘れないように、もう一度、手術手技マニュアルに追加しておきたいと思います。

先ほど、覚醒して、無事抜管いたしました。

ここのところ、破裂が続いたこともあり、執刀の機会が多く、なかなか充実しております。
まー、これがなんとか助かっているからいいものの、順調に行かないと、それはそれでまた、ブルーになるのでしょう。

今週もあと二件がんばります。

目覚めた

2009-07-07 20:58:24 | Weblog
昨日の破裂の方は無事、目が覚めて、今朝、人工呼吸器を離脱できました。
お腹も動き出したので、経口摂取を開始しました。
もともと、生命力のお強いお方なのでしょう。
明日には離床してもらおうと思います。

今日は、AVRとAAAの二例
AVRはなんか、院内のライブ症例だったらしくて、私も、今日まで知りませんでしたが、いろいろ会場に説明しながらやっておりましたが、特に問題なく4時間ほどで終了。
2例目のAAA、私は前立ちで、下の先生にやっていただきました。
ちょっとメタボで、視野展開が苦しかったですが、特に問題なく10cm前後の傷で2時間半で無事終了。
しかし、前立ちは、自分でやっているのとはまた違い、それはそれで、つかれますね。

明日はAVRの担当をさせていただくことになりました。
今一度、手順を確認して、万全の準備で挑みたいと思います。


また来ました

2009-07-06 20:12:17 | Weblog
今日も午後にAAA破裂がやってきました。
今日も硬く、先に開胸して下行大動脈と両側の大腿動脈を確保してから開腹しましたが、比較的痩せている方で、腹腔内からすぐにネックを捕まえることができました。先週の症例もそうでしたが、今回も、中枢をクランプしてから、総腸骨を探しに行きました。拍動はなくなってしまいますが、瘤壁を出して末梢に追っていけば意外と出てくるもので、この方が出血の恐れがなく、安心して探すことができます。
ラッキーなことにストレートで置換でき、4時間かからず終了。
腸管のむくみは結構ありましたが、なんとかおさまりそうでしたので、必要なら病棟で開ければいいと思い、今日は腹壁を閉じてきました。
今のところ、尿量もバンバン出てきて覚醒もしてきたので、なんとかなりそうであります。
明日は、予定のAAAがあります。総腸骨に狭窄があり、ステント適応外となった症例であります。比較的、単純な症例でありますので、明日は下の先生にやっていただくことと致しました。
前立ちというのも、いろいろ勉強になるものであります。
安全に終わらせることを第一にしたいと思います。

明日は七夕であります、近所の公園に笹があるというので、帰りに一本枝を頂いていこうと思います。家族サービス重要ね。

乗り切った

2009-07-05 20:35:22 | Weblog
先週も8件のオペをなんとか乗り切りました。
慢性腎不全の方々が多く、再手術もあり、どうなることかと思いましたが、みんな元気に回復してきています。
月曜日に腹を閉じた破裂の方も、やはり、横隔膜が上がってしまい、換気量が出ないため、やむなく気管切開を致しましたが、昨日から、ゼリー、プリンなどの経口摂取を始めました。このぶんだと、なんとか助けられそうです。
やはり、破裂のときは、怪しければオープンのまま帰室することをためらってはいけませんね、無理やり閉じて、今までいい思いはありません。

来週は今のところ5件の予定であり、少しのんびりとできそうです。
高安病で弓部置換+MVR+CABG3枝という、ちょっと大変そうな方がいます。

今日は、日曜ですが、レセプトがどっさり届いており、明日期限でしたので、奮闘していました。そうです、2か月前から、私は外科入院患者のレセプト係となりました。だいたい、毎月20-30人ぐらい入院がいますから、結構大変です、月初めはストレスであります。
昼間は、夏休みの旅行の申し込みと買い物に出かけました。
今年は、無謀にも0歳の子を連れて海外など行こうかと考えており、いちおう、近場でグアムに決定いたしました。
旅行会社のデスクの隣にアジアン雑貨の店を発見いたしまして、結構、学生の頃とか、そういうの好きだったのだけど、働き出してからは、なんか忘れてた。
ついつい、あの、お香の匂いにつられ店に入って、アジアン風のシャツとパンツを買ってしまいました。服を買ったのなんて実は、1年ぶり、いやもっとかもしれない。しばらく、またアジアンスタイルのマイブーム到来であります。

よーし、今週も何かオペレーターが回ってくることを願って明日からも頑張ります。


CABGは突然に

2009-07-02 13:28:31 | Weblog
ついにやってしまいました。
昨日は弓部置換とCABGの2例でしたが、弓部置換は出血もなく5時間程度で終了。
ボスの機嫌がよかったのでしょう、血管の性状もよかったこともあり、2例目のoff-CABGでは、ついに人生初めて人間のグラフト吻合のおはちが回ってきました。
いざ、RITA-LADの吻合のときになると、持針器をわたされ、そっちから縫ってみろと言われ、助手側から、LADの吻合をさせてもらいました。
突然のことで、当然ど緊張しまくり、息は荒くなるは、目はかすむはで、大変でしたが、ボスのサポートを受けて何とか全周、おとりあげされずに縫えました。
吻合時間は19分、逆から縫った割にはまずまずでしょう。
また、次の機会をまちます。