あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

ショック

2005-11-30 00:10:55 | 緊急
今日はAVR+MAZE、ポンプオンと前立ちをゲット、しかし、ポンプ1時間もかかった、前立ちは、悪させずにおわったつもりだが、おれが成長すればもう1時間は早く終わるだろうと思う点が多々ある。

その後、PCIでLADのperforation、止血できずオペとなった。
いつもならポンプ乗せるのに、オフでやってた。
ほんとボスはすごい。
穿孔部位をDorみたいにリニアにフェルトではさんで閉じて、末梢に2本つないで終了。いつも思うが、こういうゲリラ戦はアイデア勝負だ。

今日年末年始の勤務表がでたがショックであった。

25日、市の休日夜間診療所のバイト、200人くるらしい、クリスマスですけど
26日、外勤
28日、外当直
29日、病院当直
30日、回診番
31日、回診番
 1日、休み
 2日、休み
 3日、病院当直
 4日、外当直

なんか、悲しい、研修医のころを思い出す。
これじゃ、どこも行けない、実家にも帰れない。

ささいなことは気にしない

2005-11-27 19:28:22 | 悲しい話
昨日のAAA破裂の患者、呼吸状態も落ち着いているので抜管しようとCCUへ行ってウイニングをしていると、隣の内科の患者がこれからPCPS抜くので、今日は抜管しないでくれと、ものすごい勢いでクレームをつけられ、一瞬ひるんだが、
呼吸状態も落ち着いているし、意識もしっかりしているし、これ以上挿管している方の意味が分からないと思い、何かあっても面倒見ませんからねとガミガミいうNSの無責任な言動を無視して抜管。
30分様子を見ていたが特に問題なかったので、医局へ戻ると、すぐに病院から携帯が、今度は夜勤のリーダーから、抜管した後患者の状態見ましたかとの事、いつも以上に見たつもりなんですけど、電話で話していても面倒なので病棟行くと、患者は別に問題なし。
いつもはこんなことでは呼ばれないはずだが、なんで電話きたか分からんが、ようはタイミングが悪かったと、結果的には抜管もPCPSの方も問題なかったが、忠告を無視して抜管したことに対する、あてつけというか注意というか。

確かにその後を見てくれるのはNSなので、いくら意見が違っても、けして逆らってはいけないのか。
こちらは日曜だろうが夕方だろうが、いつもどおりにやっているつもりだが、病院全体としては人員不足や他の患者との兼ね合いやらNSの御機嫌やら、そういうことまで考えて行動しなくてはいけないのかも。
しかし、ものには言い方というものがあると思う、顔を合わせたとたん人を不愉快にさせるような言い方をされると、こちとても、ムッとくるし、日曜日に出てきているので、できればやることやってさっさと帰りたいのが正直なところである。

なんか、怒りはおさまったが、だんだんと悲しくなってきた、別に悪いことをしたわけでも失敗したわけでもないし。
しかも、無茶はした?かも知れないが、やるべきことはやっていたのにそれを知ってか知らずか、リーダーさんにまで怒られたのには、へこむ。
見てる人は見てるとおもって正しいと思うことをしてるつもりなのに、自信喪失

体のわりに、結構デリケートだったりして

こんなことでまだまだ、達人への道は遠いのー。
もっと強い人間にならなくてはいけないのか、でも、嫌な人間にはなりたくないし。
みんなで仲良くやって行きたいと思う僕は、お子様か。

そろそろ来ると思った。

2005-11-27 00:17:14 | 緊急
今週末はのんびりしようと思ってたが、ここのところ緊急ないな、なんてと思ったら腹の切迫破裂がきた。
今日のはちょっとやばかった。
なにがって、総腸骨のveinが裂けてどうにも出血コントロールがつかず、
結局最後はタココンブ+インテグラ+サージセルで押さえ込んでその上からさらに瘤壁でラップして、徹底的に押さえ込んできた。

ほんとにタココンブ様は偉大であります。止血に関して信用できるのはタココンブぐらいかと、、、、。

ところで、早速、来年に向けて夜久先生と渡邊先生とにメールを出してみた。
われながら、積極的でいいと思う。
あとは、インドネシアの演題を考えなくてはいけない。
とにかく何も考えず、行動あるのみ。

医局長からのお叱り

2005-11-25 20:16:13 | Weblog
今週は、いつもにましてストレスフルな週であった。
まあ、それというのも、すべては、、口を開けば文句と言い訳ばかりの、そんな人の相手を毎日するのは、ほんとにくたびれる、なるベく近寄らないように、かつ気にしないようにしてはいるが、ここのところ、いい加減疲れてきてしまった。
ほんとに、周りを不愉快にさせるなら、あんた、一等賞。
まあ、愚痴はこれぐらいにしておこう。

話は変わって
先日、うちの第一バカの医局長から文章が長いとの、お叱りを受けたが、そんなこといっても書きたいことが頭ン中に次から次へと出てくしー。
頭悪いので書いとかないと忘れてしまうんです。
これでも、控えてるつもり、でも確かに俺の文書は長いし、最近かなりつまんねー。

医局長、小生は第一バカ、クビですか

反省します、医局の名に恥じぬよう、もっとバカな文章を書きます

今日はこの辺で、
皆さん良い週末を、今週は、回診当番であります。

出張麻酔

2005-11-24 22:36:24 | Weblog
今日は片道3時間かけて隣の隣の?、M県の病院まで行ってAVRの麻酔かけてきた。
いつもやっていることだが、やはり人様の病院で出張麻酔というのは緊張するものだ。
いろいろと勝手が違うし、手術のやり方も全然違うので、戸惑うこと多し、しかし、無事手術は終了、麻酔も問題なく終わってよかった。
最初はベントールやるといっていたの、もしかしたら泊りになるかと思いきや、AVRですんで4時間ぐらいで終わったので夕方の列車に乗れた。
こっちは、二件の予定だったので、早く帰りすぎても手術終わって無いなーなんて思いながら、8時過ぎに病院着くと熱発で1人キャンセルになっており、静かなものでした。

M県の病院は2、3ヶ月前から本格的に手術を始めたが外科医は1人しかおらんし麻酔科もおらんので、現在はうちから助手と麻酔と2人で週一回の手術日に手伝いに行っている。
僕はいつも前日に外当直やっており、免除されていたが昨日は当直なく、本日始めてその病院を訪れた。

今日は初めてであり、あまり余裕なく手術は見れなかったが、全く違う作法のもとで育っているので、なかなか勉強になると思われる。
そこの先生は、あの亀田総合病院の外山先生の弟子の1人である。
外山先生といえば言わずと知れた、心臓外科のブラックジャック的存在、今から20年も前に民間病院で年間200以上の手術をこなし、全国から患者が集まってきていた。
浅田二郎の「天国までの百マイル」に出てくる先生である。

やり方は、非常にクラシカルであり、確実である。
噂どおり、多少時間はかけるがほんとに出血が少ない、見ているとそれは押さえてれば止まるだろうというのまで、確実に糸を止まるまで何べんでも、しかもプレジェットを使ってかけていく。
だいぶ出血というものに関しての、感覚が違うみたいだ。
しかし、考えてみれば、うちではそんなの押さえてれば止まるよって言って、一度は止まっても、閉胸した後とか、なんかで血圧が上がった時とかに再出血したりしているのかも知れない、だから、あとからダラダラと出血が続いたりすることがあるのかなー、と今日みていて思った。
しかも、血圧のコントロールも結構、シビアだった。
まー、1人でやっているとそれぐらいで無いと、確かにやばいわ。
再開胸なんか、なったひにはひとりだもんなー。

あとは、エア抜きは、Aoに穴あけて左室をもみまくってた、ドイツ式だ。
まー、全体の感じとしてはドイツのハートセンターと似ている気がした。
フィブリレーター使ったり、エア抜きの仕方とか、もろもろ、やはり、アメリカとヨーロッパは似てるのか、というか、基本的に思うのは、日本以外は意外とグローバルスタンダードなのでは無いかと、、、。

以前、大学の時、週一回3時間かけて東京から福島まで行ってたことを思えば、あんまかわんないかな。
遠いけど、他のネーベンやめさせてもらえるなら、週一回ぐらいだったら行ってもいいかもしれない、いろいろ他の流儀は肥やしになる、しかし、麻酔だけというのは、ちと何だが、、、

明日はTAAの一件の予定であります。

人生の目標

2005-11-23 22:01:31 | 目標、やること
先日、東京へ行った帰りに駅の本屋で「できる人の時間の使い方」なんていう大変べたな本を買ってしまった。
最近、やや行き詰まりを感じていたせいもあるかもしれない。

どうせ、ありきたりの内容だろうと、あまり期待していなかったが、いがいに良かった。

大まかな内容としては、成功する人に目標の無い人はいない、要するに成功するためには確固たるビジョンがなくてはならないと。
とにかく、目標をかかげてそれに対する戦術・戦略を年ごと、月ごと、週ごと、日ごと、時間ごと、まで細かく練って、しかもそれを文字として残すことが大切だと。
そしてそれを常に目に入るようにして、自分のモチベーションを維持していくのだと。
また、その目標には必ず時間的な期限をつけること。
つまり、単なる願望ではなく目標とは
1、期限が設定されてること。
2、具体的であること。
3、紙に書き出していること。
なんだそうです。
これで、目標ができたら手段を考える、そして手段ができたら、ただひたすら、死に物狂いで実行すると。
あとはいろいろ細かいことが書いてあるが、まあ、だいたいがこんな話。

思えば今やってるダイエットは結構これに沿っているかもしれない。
期限あり、目標あり、記載あり、あとは手段はやはり確立されて無いので、死に物狂いで遂行されていないが、、。

そこで、今日は私の人生の目標を再確認しようと思う。

現在の施設へ来て心臓外科としてのトレーニングを開始してもうすぐ1年半たつが、当時31歳の時にかかげた目標としては

最初の2年で
人工心肺の脱着、グラフト採取、第一助手、手術に対する戦略戦術といった心臓外科としての基礎を確実に身に着けること。
末梢血管の術者として1人立ちすること。

次の2年で開心術術者としてのトレーニングのできる施設へ移り、35歳で独り立ちすること、つまりどこかの部長職に付くこと。
もしくは、海外の施設でトレーニングを受けること。

そして、40歳までに日本で一流といわれる心臓外科医になること、最終的には歴史に名を残す。
と、まーなかなか大きな目標をかかげましたが、とりあえず、これは今現在も変わらない。

さて、この目標はどこまで達成されたかといえば
一年半で、できるようになったのは人工心肺、静脈採取まではほぼOKかと、最近になり胸部大血管以外は前立ちをやらせてもらえるようになり、腹部大動脈瘤も術者がまわってくるようになった、後は残りの半年で経験をつんでくのみ。
手術に対する戦術戦略といったものは、けして教科書にすべて書いてあるわけではなく、日々の臨床の中で先輩たちがやっているものを見ていけば自然と身につくもの、というのは甘い考えか?、やはりテキストと文献を見ないといけない。

とりあえずは、最初の2年の目標は、このまま行けば8割がたは目標達成となりそうではある。
あと残されたのは、動脈グラフトの採取である、RAもそうだがうちではほとんど使わないのでこれはあきらめるとしても、IMAである。
なかなかIMAの出番はなさそう、まず、オペレーターの先生たちがもういい、満足だと思ってくれないと、下々には回ってこないだろう。
何とか、ならないものかと思うが、こういうチャンスというのは自分の努力だけではどうにもなら無い、ただただがっついてもダメであろうし。
しかしあきらめてはダメ、考えようによっては、要するには切実にそれを願い、日々求めておれば、自然と周りにも伝わり、ひいては上のものもそれをプレッシャーとして感じるようになり、そのうちチャンスをくれるものと信じてる。
ただ、そこでチャンスを生かせるように日々、イメージトレーニングをしていないといけないということ。

まあ、話は戻して、次の2年であるが、ようやくこの施設にもこの町にもなれてきたころではあるが、ここに甘えていては絶対いけない。
ここにいれば、楽であろうし、今後あらたなチャンスも来るかもしれないが、ここでの目標はあくまでも基礎トレーニングのみである、これ以上いるとどんどんと甘えが出てくる。
だから、次の施設を探す、といっても半年しかないけど何も決まっていない。
結局ずるずるともう一年ぐらいいてしまいそうだが、いずれにしても今から施設を探すとなるとそうなるのかもしれないが、とにかく半年以内にどこか探すぐらいに気持ちでいないといけない。

できることなら当然、海外へ出たい、今年の夏に行ったドイツはちょっと期待はずれだった、インドは上司が見学に行ったがどうだか、良く分からない、行かないところを見るといまいちなのか。
とにかく見学に行ってみるべし、考えていてもしょうがないのでここで、目標を設定することとす。

来年の始め1月か2月には必ず、トルコへ行く。
来年の夏は、アジア血管学会でインドネシアに行く、また、さらに、夜久先生のオーストラリア視察についていく。
そしてその手段、トルコは渡辺剛先生に連絡して何とか紹介してもらう。メールを出す。もしくは12月の冠動脈血管学会に来るらしいのでそこで何とかアポイントメントを取る。
インドネシアはとにかく演題を出す。
オーストラリアは、夜久先生に頼み込む。

これでどうだ、後は、英会話を何とかサボらずに行かなくちゃ行けません。


やや煩雑であるが、とにかく仕事の上での目標は再確認できた。後は細かな計画と実行のみ。
とにかく、まず渡辺剛先生、夜久先生と連絡を取ること、演題を書くことである。

私生活についての具体的な目標はあまり考えたことが無い、というかあまり願望がない、しかし、それも平行していくべきだと、本の中では書かれているので、また次回考えることとしよう。

ATCVS その2

2005-11-23 20:11:38 | ちょっといい話、へー
さっきはAFの話で終わりましたので、今度はCABGについて、レクチャー自体はCXの展開の仕方というものでお決まりの話であったが、ウェットラボはなかなか楽しめた。

僕は一番前でパートナー誰もおらず、それがラッキーなことに渡辺先生、荒井先生、夜久先生と3人に1本ずつ前立ちしてもらった。

渡辺先生はうちのボスの、開胸もせず特別な道具も使わないシンプルなOFFCABGをほめてた、たしかにうちのボスは複雑なことは大嫌いですべてがシンプル、必要ないことはいっさいしない方針、ただの、めんどくさがりというのもあるが、、、。
荒井先生とはやはりテンタクルの話で盛り上がった。
夜久先生とはドイツ以来の再会である、なんか、あきてきたからシークエンシャルやれとのことでやらしてもらったが、言われたとおりやったらできた、やはり前立ちひとつで変わるもんだ。
来週はうちで夜久先生のライブがあるので、楽しみである。

あとは豚のリブでIMAを取るというのを高梨先生がやってて、高梨先生は自分でも言っていたが、樋上先生とは真っ向から逆のやり方であります。
まずは、基本的にはすべてMAXモードでカットすると、そのほうが断然早いとのこと、たしかうちのボスもMAXだった。
あとは、進行方向にフックの面をあてて進んでいき、縦方向のブラッシングというより横に薙いでいくとの事。
それは枝を切ってしまわないかと質問してみると、フックの面で行けば視野が非常に良くて枝が分かるとのお答え。
また、枝の処理はお決まりのメルティングカットではなくフックで引っ掛け引っ張らずに待つと、自然に切れて出血も無いとの事。
まさに樋上先生と全く逆のやり方である、しかし、しっかりとした理論があり聞いてると納得してしまう、この先生はほんといつ見てもスマートな雰囲気でかっこがいい。
ただ、見た目は さだまさしそっくりだが。

あと、渡辺先生の吻合はすごい、針も持ち替えはいっさいしないので、大変リズミカルでテンポ良くあれとあれよという間に終わってた。
特に対側のサイドの吻合には目から鱗、なんと、針の持ち方がグラフトに入るときはカマ持ちで、そうするとそのまま逆針でつかめて、持ち替えずにネーティブに入れると、、、。そんなのみたことない。
渡辺先生は今でも毎日、吻合の練習をしているとの事、そういった中でいかに針の持ち変えを少なく、早く縫うかを編み出してきたのだと思われる。
吻合の練習なんか自分で家でいくらでも出来る、後は頭をどう使うかだとおっしゃってました。
まさにその通り。

あと、もう一言、最後に
「人には頼るな、自分で考えて行動しろ、そして良い上司を探して従事することが大切」といっていた。

ATCVS

2005-11-23 07:35:06 | ちょっといい話、へー
先週末はATCVSに参加するため東京のジョンジョンの本社に行ってきた。
ジョンジョンの本社は真っ黒なビルで他のビルとはやはり風格が違いかっこよかった。さすが世界医療シェアNo1である。

ATCVSとはadvanced technology in cardiovascular surgeryの略で金沢の渡辺剛先生と日医の新田隆先生が発起人となって主催しているもの、今回で二回目だある、要するに日本における最先端の技術の勉強会である。
最初にレクチャーがありその後、今はやりのウェットラボでそれを実践し技術を取得するというもの、もちろん、最先端といっても、内視鏡下のバイパスとか普通の施設では出来ないものではなく、どの施設でも可能な範囲のものである。
今回のテーマはAFの新しいデバイスの使い方と、展開困難なoffCABG、それからAVRで生体弁の適切な植え込み方と三項目あってそれぞれ大御所の先生たちが講師で着ていた。
面子は石井庸介、石川進、磯部文隆、今井克彦、新田隆、竹村博文、成瀬好洋、大川育秀、夜久均、高梨秀一郎、荒井裕国、渡辺剛、大北裕、小林順二郎、加瀬川均と、言わずと知れた早々たるメンバーである。

覚えていることを、述べていきたい。

最初はAFのお話、AFに関しては僕も実はあまり勉強しておらず、その理論とかはあんまりわかって無いのだが、今回ですこし勉強になった。
まずは、術後のAFについて、特徴としては高頻度、術直後から発症、頻回に繰り返す、自然に消失である。
発症は10日以内が多く、9割がたは14日以内におさまる。また、手術が煩雑になるほど頻度は高い。
原因としてはいろいろ言われているが、炎症、心房負荷、自律神経が関与しているといわれており、日医の石井先生の発表によれば非炎症群と炎症群ではAFの頻度は炎症群で高く、また、炎症群でステロイドを用いて抗炎症療法をするとAFの頻度が低下したと述べており、炎症とAFとの関係を証明していた。
なかなか興味深い話である。
術後AFの治療法としてはやはり抗不整脈か、レートコントロール目的でβブロッカーかCaブロッカーもしくはオーバードライブペーシングなどらしい。
最近、術前からアンカロンを導入するという話もあるが、合併症を考えるとなかなかルーチンでは使いにくい、しかし、今ヨーロッパでは不整脈には何でもかんでもアンカロンが第一選択らしいが、、、。
僕もβブロッカーが一番かと思うが、使い方を間違えるとこれも恐ろしい薬なので、現在うちでは、ジルチアゼムの点滴が第一選択となっている、繰り返す場合はそのまま内服させてしまう。

MAZEについては、現在の主流はMAZEⅢであろうが、やや成績は落ちるものも、簡便なPVOI(+α)がほとんどなのではないかと思われる。
やはり、手術が煩雑になっている現在、MAZEに時間をさいて心肺時間を延長させるのは本末転倒、やはりまだおまけ的な手術というイメージが強い、いろいろと新しいデバイスも出てきているので、はやくOFFPUMPで簡便かつ短時間で出来るようになれば良いのだが、今回、帝京の石川先生がOFFPUMPでのPVOI+RA-MAZEをやっていたので、楽しみである。
ただ、その前に内科に食われてしまう気がするが、、、。
今のところは、うちでは安くて簡便なクライオが一番と考えているが、しかし成績は6~7割といまいちである、やはり手技手的に不完全な面も多いと思うので、できれば原因を解明して成績を上げるべきだが。

とりあえず、ATCVS、この辺でいったん終了。
朝の回診へ行ってきます。

気切トラブル

2005-11-23 06:30:06 | Weblog
今日は、予定手術の二件が終わって帰ったのが2時過ぎ、ゆっくり寝かせてもらおうと思ってたら、4時に呼ばれてしまった。
内科のAMIの方で、抜管試みるも2度再挿管になってる方で、気切を依頼されて、昼間に1人でシコシコとやった方だが、換気できないということらしい。
もともと二度目の再挿管のときに気管内に肉芽が出来ていて苦労したとのことだったのでもしやと思ったら、案の定でした。
とりあえずブロンコファイバーで覗いてみると、体動で先端の位置が変わったらしく、先端が肉芽にぶち当たっており、気切チューブをおもっくそ押し込むと何とか、肉芽を超えて換気できるようにはなるが、AWAKEの方なので、今後も体動で抜けて肉芽にぶち当たる可能性あり、また呼ばれたらたまったものではないので、チューブを長いのに入れ替えることとした。
以前に、おもっくそ太った人で普通の気切チューブでは体動で抜けてしまう人がおり、仕方ないので最初挿管チューブをぶっこんで、その後、長さを調節できる気切チューブというのがあり、それを使ったことがあり、その時のストックがまだ残ってたのでそれを使うこととした。
気切してまだ半日しかたってないので、入れ替えは困難が予想されたが、以前の太っちょの人のときも気切して間もないうちに何度も入れ替えた経験があり、ポイントは把握してるつもり。
ようは気管の穴っぽこを見失わないように、古いチューブを抜く前にウェイトライナーかけてある程度視野を展開できるようにしておいて、抜いたらすかさず、気管の切開ラインをペアンか何かでつかんでしまうことだ。
もし気管壁が中に落ち込んでしまうと最悪な事態になってしまうだろう。
そういえば大学で気切を教えてもらったときは気管壁と皮下とを縫ってしまっていたが、今思うとそれもこういったトラブルに対応できるようにやっていたのかもしれない。しかし、気切を閉じるときのことを考えると縫わないほうがよいような気もするが、関係ないかな。
とりあえず、無事終わり最後にファイバーで長さを微調節して分岐に当たらない程度にしてきたが、ほんとは、夜間人がいないときに1人でこういった非日常的な処置はしないのが大原則であるが、いけると踏んでやってしまった。
うまくいったからいいものの、失敗こいてたら大変である、こういうときは、常に二の手、三の手を考えながらやらなくてはいけない。
今日の場合は気切チューブが入らなくなったらどうすべきであったか、自分の頭の中にあった二の手はとりあえず、経口で挿管してしまうという作戦、そして三の手はMEが当直してたので最終手段でPCPSまわすと、しかしそうならなくてよかった

もう、目が覚めてしまったので、このまま回診までブログを書くこととする。

ダイエットクラブ 5週目

2005-11-23 00:21:16 | Weblog
僕はマラソンが終わって、風邪を引いてその辺から、普通に食べるようになりまして、体重は89kgで停滞中です。
まあ、これでも夏よりは9kg近くやせたことになるので、結構満足といえば満足だが。
残すところあと4週間となりました。

誰が優勝するか、読者の皆さんもしよければ予想してください。
当たった方には打ち上げのお食事会(2,3万相当)にご招待しますか。

オッズとしては、
Dr.N    2.0
あぽいち   4.0
Dr.BB  11.0
NS.T嬢  20.0

てなところでしょうか、Dr.BBは最後にラシックスと下剤飲むといっていたので、意外とダークホースかもしれない。

ボジョレー解禁パーティー流れたり。

2005-11-18 04:14:14 | 緊急
今日は、三件になってしまった、外科医三人しかいない日だったので結構充実したというか、マジ疲れた。
予定の二件おわったら、みんなでボジョレー解禁パーティーやろうと思ってたのに、かなしー。

CABGとMAP+TAP+MAZEの二件の予定であったが、PG80のASでCAG後に心不全になってしまった方がいて、もう肺水腫ひどくて挿管したら泡沫痰が噴水状態で、やばそうだったので間にAVRやったけど、もとが元だけに術後は心配。
なんか、ASの人はLVGやるとデコル人多いみたいで、なんでかしら無いけど、やはりA弁様を触るとお怒りになるのかしら。

さらにもう一個先週やった解離の大腿送血したとこが仮性瘤になってるようで、診断つけて、やろうと思ってたが、どたばたして明日以降に。
仮性瘤の診断はビュウビュウとジェットが吹いてればエコーでもアンギオでもすぐ分かるだろうけど、今日の人ははっきりせず、エコーでもわずかにジェットあるような所見であったがアンギオでははっきりせず。
ただ、ゆいいつ疑わしきは、だんだんと大きくなってる気がすることと、拍動が瘤全体であるということのみ。血腫でも同様になってもおかしくは無いが、後は造影CTするか穿刺するか、このまま大きさを見ていくかどれか、また明日考えることとする。

今日は、手術は3件とも比較的スムーズにいったが、さすがに縦3件やると、午前4時である、何とかせめてオペ室2個にしてほしいです。
でも、楽しかったからええけど。

明日も、CABGとAVRと二件の予定、あと仮性瘤はどうするかかな、そろそろ寝ないとやばい、もうすぐ朝の回診がはじまってしまう。
ボジョレーはまた次回、今日は帰ってビールのんで我慢しよう。


解離はなぜ続く

2005-11-16 13:54:16 | Weblog
今日も一例目のSVGを取っていると、ヘリで解離が来るとの連絡、しかし第二報で残念ながらヘリに乗る前にCPAとの事、それでも搬送してきてとりあえず、PCPSつけて、カテーテルやってと院長はフルでやってた。
うちの院長のこういうところはすごい、けしてあきらめない、やれることはすべてやる。
まさに、ベストを尽くす?、ちょっと違うかもしれない、すべてやる事がベストかどうかは疑問だが、でもすごい。

そうこうしているうちに、もう一台ドクターヘリの受け入れ要求、またまた解離らしく、今度こそと思いきや第二報でB型でオペ適応なしとの事、、、残念。

しかし不思議と続くものだ、、、やはり何かあるのか。

今日のSVGは白くて硬くて、壁の厚そうなタイプの静脈だった。
これがいいものなのか、あまりよくないものなのか、いまだに良く分からんが。
しかし、静脈というのはほんとに、壁の性状にいろいろなパターンがある。
きっとそれによって、フローが変わってくるのだろうとは思うが、たとえば、内壁の抵抗とか、拡張能とか、リモデリングとか、いろいろ変わってくるのだろうが、だれかそういうの研究してる人いるんだろうが、最近、静脈はなかなか奥深いものだと思い興味が出てきた。
病理標本とかやるか、でも、めんどくせー。

ダイエットクラブ5週目

2005-11-15 22:48:51 | Weblog
またまた、中間報告です。
T嬢は前回のリバウンドをみて本気になったもよう。
Dr.BBは仕事のほうがいろいろ忙しく、まだそれどころではなさそうである。
Dr.Nは、今回は測定の直前に焼肉食べに行ってたそうで、、、。
私は、着実に行っております。

さあ、残すところあと一ヶ月となりました、そろそろ店の予約を取りますか。

手出せず

2005-11-15 16:06:39 | Weblog
今日はここへ来て二度目のバイパスの前立ちのチャンス回ってきた、特に緊張はしなかったし、手術は特に問題なく終わったが、今日も吻合中はあまり手を出せなかった。でも、楽しかったけど。
今のところ、これでいいのだと思う、何をするかは分かっているつもりだが、初心者が手を出すとそれがかえって邪魔になることもあるし術者のリズムを狂わすことにもなりかねんので、いつも、思うが術者のリズムを崩してはいけないと思ってる、それならば、手を出さないほうがまだましかと。
しかし悲しいことに、これまで出会ってきた外科医の中には、上になってもそれがわかっておらず、リズムを壊しまくる人も少なくない、困ったものである。

とにかく、このまま問題なく続けていれば、そのうち、こいつに少し糸をさばかせてみるかとか、術者の先生も思うときが来るはず、そうしたらしめたものである。
そのときが来るのを楽しみに今は耐えるのみ
そのうち、IMAも取れる日が来るだろう。

マラソンの代償は風邪

2005-11-15 15:41:15 | マラソン、駅伝部
日曜日のマラソンは無事完走、タイムは56分と何とか1時間はきれたが、結構きつかった。まあ、あの練習量ではこんなもんだろうとおもう、もし体重98kgのままだったらこうはいかなかっただろう。
いつものごとく3kmぐらい過ぎたころから、少しエンドルフィンが出てきて、呼吸の苦しさはあまり感じなくなり、自分のペースで走っていたのだが、そのころから僕の周りをちょろちょろとうろつくやつがいて、、、136番のあんただよ。
突然後ろから、もうダッシュで抜いていったと思ったら5分後には前を腹抱えて歩いてて、なんだこいつと思いつつ横から抜きさると、再び後ろからダッシュしてきて、その繰り返しで、かなりうざかった。
こいつにだけは負けまいと思ったが、最後の最後ゴール直前でぬかれたまま抜き返せませんでした

しかし、走り終わったとの爽快感はいつもながらサイコーであります。
また、五島列島の福江島でハーフをみんなで走りたいなー。

ちなみに、マラソンのあとは近くのホテルの展望風呂に入ってたっぷりと体をほぐしてきました。
しかし、直後にアミノ酸を摂取するのをわすれ、筋肉痛が結構ひどかった。
アミノ酸は、関係なく、ただの運動不足とも言いえるが、、、、。

またダイエットの上にマラソンで急速に体力を失ったせいか、その晩、何年かぶりに風邪を引きました、まあ、誰かさんみたいにマラソンのあと虫垂炎にならなくてよかったけど。
外来で、風邪の患者さんが来るといつも、しっかり食べて睡眠とれば自然と直りますよ、風邪は薬では治りませんよ、なんていっているけど、やはり自分がなってみるとつらいもので、症状とるだけでもいいので薬もらいに来る気持ち分かります。
皆さん、ごめんなさい、これからは風邪の患者さんにもっとやさしくしたいと思う。
というわけで、昨日今日は、風邪を治すためダイエット関係なく食って寝まくってる、とりあえずのどの痛みは落ち着いた、でも鼻が詰まって集中できません。