あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

泣きそう

2013-08-30 23:40:42 | Weblog
本日のMVP後のIEはMICSで挑んだら、肺と心臓とえらいくっついてまして、結局のところ遮断するまでに2時間半近くかかった。
覚悟はしていたが、肺がくっついているのは予想外で、ちょうどいいところがくっついてまして泣きそうになりました。
術前のTEEでは後尖の中から逆流しており、穴が開いたか、初回手術の縫合ラインが外れたかと思われましたが、開けてみたら見事に前回の手術の後尖の縫合ラインが全てぐずぐずになってまして、潔く弁置換です。
僧帽弁は真正面で視野は良好でいけましたので、遮断時間は90分ほどで、あとは念入りに止血して、ボロボロにしてしまった肺の修復してなんとか、終了。
結局6時間半近く、、、、、正中のほうが早かったかな、どうだろう、わからない、侵襲としても微妙だが、でもきっと術後の経過が違うと思われる。

今週は盛りだくさんで

2013-08-29 19:01:44 | Weblog
来週はお出かけしますので、今週は小物だけにしようと思っていましたが、ありがたいことに連日の手術になり、お仕事をいただきました。
月曜日はEVAR、デプロイするときに少し下がってしまい、中枢に追加になってしまった。
火曜日は唯一何もない日であったが、朝のカンファレンスの最中にCT室から解離の報告、2-3時間で来れる先生にみんな電話したけど、お相手は誰もつかまらず、結局、朝から外科の先生にお願いして、なんとかしのいだ。
水曜日は、ASのショックの方、カテコラミンでも血圧維持できず、CABG後のRE-DOであり必殺の覚悟で、外来終わって午後から開始、living graftが意外とすんなりつかまり、いつも通りのAVRで終了、やはりliving graftって、向こうから勝手に出てきてくれることが多い印象です。抜管はできましたが、このまま順調に立ち上がってくれるのかどうか、まだわからん。
本日は、Varix 2件、研修医の見学の先生がいらしていたので、お手伝い願いながら、Invisi Gripとstab avulsionを教えてみた。
ここまで何とか来てますが、明日は、これまたRe-doの僧帽弁です、IEで溶血性貧血という困ったパターンで、なんとか感染は落ち着いたようで、僧帽弁単独ですので右開胸で挑もうかと思っていますが、大動脈の癒着がきついと、遮断鉗子が入れられないので厳しいかなーというご意見をいただいております。確かにPAと癒着してたら、ちょっと右からの小切開で剥離するのは厳しいかもしれません。そしたら大きく開けます。
いずれにせよ、まず、開けてみます。

逆流

2013-08-24 18:09:08 | Weblog
今週は腋窩からのAVRを2例行いましtが、1例目はまずまず問題なし4時間台でなんとか終了
2人目の方は、私の不注意からデクランプ後にRCCの弁輪から逆流が、、、。
ちょっと、ほっとける量ではなさそうで、もう一度クランプへ、生体弁であったので、弁越しに覗いたところ、裂けているのが見えるではないですか。一番低いところだったので、おそらく、しっかり弁が落ちていなくて裂けたのかと思われる。根性で2針追加したが、ほとんど見えず、感覚でかけているようなもの。泣きそうになりながらでしたが、止まってよかった。
MICSでのこういったものはつらい、患者さんは順調に経過しているが、また、一晩、頭から離れず、この手術、続けていいものかどうか、また、悩んでいるところであるが、なんとか、同じことが起きぬように改善策を考えたいものである。
まー、要するに見えないのがいけないのよね。多少、遮断時間伸びてもいいから、しっかり弁が下りていることを確認して、糸を締めるべきかな。

取材

2013-08-24 18:04:36 | Weblog
先日、ローカルな新聞であるが取材の依頼が来まして、うーん、ここはチャンスとばかりに二つ返事でOKであります。
やはりMICSについて宣伝しつつ、外科医募集なんてことも触れられたらと思うのですが。
そのた、これもローカルですが、医師会の担当している地元のラジオ番組、テレビ番組に出させていただくことになっておりますので、しっかり宣伝していきたいと思います。
ただ、今の状況でこれ以上患者さん増えても、病院として外科医を含めキャパシティーがたりない。

うどん県

2013-08-20 12:22:08 | Weblog
お盆は3泊4日でうどん県へ行ってきました。
島巡り、金毘羅山、イルカと泳いで、ケツから出るぐらいウドンたべました。
羽田に戻ってきたら、空港内にも有名チェーン店のうどん屋が、、、、さすがに我慢しましたが。
やはり本場はうまいねー・。
なんだかんだ言って、生醤油うどんに天かすと薬味をのっけて食べるのが一番うまかったなー。
行く前に、二十四の瞳とUDONのDVD見ようと思ってたが、結局、バタバタして見れなかった。
行きは羽田に向かう途中で、奥さんが飛行機のチケット入ったカバンを忘れ、途中でUターン、ほんとにギリギリで飛び乗ったって感じでしたが、私らより遅い人たちが2-3組いて、ちょっと安心。
とにかく、無事に行けて、帰ってこれて良かった。
旅行の計画してくれた奥さんと、病院で残していった患者さんを見てくれたスタッフに感謝であります。
島々でアートフェスタやってて、奥さんはそれ目当てだったようだが、子ども連れだと、なんやかんやで時間通りにいかないもので、あんまりゆっくりと見れなくて、申し訳なかったが、やはり子供には山や海といった自然の中で遊んでいるのが、一番楽しそうであり、毎日、移動ばっかりで、ちょっと子連れでは無理があったかなと、反省。
やはり来年はアウトドアにしたいなー、と思っているのは私だけかな。

頂上での一杯

2013-08-12 18:04:46 | Weblog
先日はまた、山に登ってきました。
今度はまずまず本格的?、登り4時間、下り3時間で休憩、食事入れてぴったり10時間の工程でした。
しかし、日帰りでこれは結構ハードだと思うのは私だけ、、、。
ここは登りの途中でスイカが食べれるということで有名なところ、私も初めて登りましたが、ちょうど3時間登ったところで、ご褒美のスイカいただきまして、おひとり1/8玉で、普段はそんなに食えないのですが、脱水でペロリです。
登りきったところで、壮大な景色を見ながら、雲の上で、恒例のビールをいただきながらバーナーにてクッキング開始です。今回は焼肉メインで、ペペロンチーノ、カレーラーメン、おにぎり、お野菜といったところで、いつもながら私、ごちそうになりました。
幸運なことに天気が良くて、景色がさいこーでした。
いつか子供を連れてきたいですね、スイカが食べれるということや、景色が開けているとのことで小さな子供の家族連れに人気のところです。
次回は泊りでゆっくりと縦走してみたいものです。

合格通知きたー、そしてspasm、プラスマイナスゼロ

2013-08-12 17:44:13 | Weblog
先ほどポストを見たら、脈管専門医の通知きてました。
大きな文字で「合格」ってかかれてた、よかったー。
次はレーザーの資格と、TEVARの施設認定に向けて準備を進めます。

明後日からお盆休みで、遊びに行かせていただきます。
先週末、一件UAP入りまして朝から準緊急でやりましたが、LADがふかーく埋まってて、掘り出すのに1時間ぐらいかかった、でも見つかったので何より。しかし、グラフトとっているころから、なんか危ない不整脈が出てるなーと思ったら、術後にいっちゃいました。
怪しかったので張り付いていたのですが、タンポの可能性もあり、一人で寂しく再開胸してみましたが、出血なし、、、、念のため心膜は開放してみましたが、あまり不整脈は変わらず、おかしいなーと、思っていたら、案の定、目の前でTdPになって、何やっても戻らず、DC無効、いろいろやって最後はオノアクト急速投与がききました。念のために落ち着いたところで、カテ室に連れてって、IABP挿入、そしていつでも病棟でPCPS挿入できるようにロングシースを2本留置しておきました。虚血が疑われたのでグラフト造影してもらったところ、内胸が半分ぐらいspasmってる、、、、術中は自分でもやっちまった思いはないし、半分はきれいな血管で半分は虫食い状態なので、おそらくグラフト損傷でなくspasmと信じ込んで、また、退院前に造影してみます。
そんなこんなで、久々に徹夜となり、ヤレヤレでしたが、その後は嘘のようにSRをキープしており、今日はノルアドちゃんもOFF、バルパンツも脱がして、呼吸器も離脱しました。これでなんとか、一安心、これならあとは内科の先生にもお願いできるかな。
spasm、話には聞いたことあったが、自分で経験したのは初めてです。しかもここまで激しいやつは、、、Pちゃんにならなくてよかった。
オノアクトすばらしい。


私も見学へ

2013-08-08 05:44:39 | Weblog
今週はお盆前ということで、開心術はなし、最近急増してきたvarixを3人ほど詰め込んだのみで、前半は施設の見学に行かせていただきました。一日目は企業の企画で年間1000ほどやってる、あの病院に行かせていただき、T先生を始め活躍している同年代の先生と10年来の再会をきたし刺激を受けました。MICSについても新しいデバイスや独自の工夫を見せていただき、勉強になりました。
2日目は、うちの事務員を連れて下町のハートセンターへ行きまして、Y先生のもとで仕事しているコーディネーターさんの見学に行きました。私も今のとこに就職する前からコーディネーターを要望していましたが、なかなか実現されず、というのも、医者と患者さんの間を取り持つコーディネーターという職業自体がなかなか理解してもらえず、それならばと、実際の仕事の現場を見てもらおうということで、以前の同僚であり私が初めて一緒に仕事をしたコーディネーターのもとへ行ってまいりました。これで一歩前進してくれることを願います。ここも若手を筆頭にたくさんの手術をやっておられ、特に○○先生、ボスのテクニックだけでなくちょっとお下劣なとこも、しっかり引き継いで、ピリピリすることもなく私の育った環境にそっくりで、なつかしさを覚えました。また、若手を中心に仲良く切磋琢磨しながらといった雰囲気でうらやましい環境でありました。
いつか私もそんな施設を造りあげられたらいいなー、と思いながら帰路につきました。

コイリング

2013-08-01 19:34:30 | Weblog
先日のEVARに引き続き、EVAR前の内腸骨のコイリングをおしえていただきました。
少し瘤化した内腸骨でありましたので、しっかり目に8本ぐらい?詰めて、ほぼフローは消失、ものの20-30分で終了です。1ヶ月待ってEVARの予定です。
カテーテルってホントすごい、これまで苦労していた内腸骨の処理がこんなに簡単にできてしまうなんて、素敵。

お盆前は

2013-08-01 18:32:40 | Weblog
お盆前の心臓手術、本日で終了となりました。
今週も入れるつもりはなかったが、severe Asによる2回のCPAを乗り切った元気なおばあ様が、最初は手術を拒否していたようですが、手術を希望され、本日、お友達を呼んでやりました。
ただ、なかなか一筋縄ではいかない方、10年ほど前に当院でCABGやってて、グラフトは3本とも開存、でもラッキーなことに、前回の手術はOPCABであり、冠動脈以外はどこも触っていないということ、そして、グラフトはLITA,RITA,GEAでハーモニックできれいにフルスケルトナイズされたグラフトだったので、今回もハーモニックですいすい剥離ができまして、3本ともいとも簡単につかまりました。とはいっても大動脈前面を横切っていたRITA-LADは余計でしたが、これを思うとやはり裏を通すべきかと、今の自分のグラフトデザインも少し考え直すかな、ただ、SVGグラフトよりかなり良いかと、SVGだったらどうするかイメージわきません、こんなにすいすい剥離できなさそうだし。結局、剥離に一時間ぐらい要しましたがあとは、ほぼいつも通りの手技です。
あとは、心筋保護のことだけ、順行性だけでは入りませんので、逆行性併用で、今回は癒着剥いでないので、さすがにブラインドとはいかず、ちゃんと2本脱血にしてCSに直視で挿入しました。
大動脈とバルサルバの石灰化をよけてJ切開にして、今回もMITROFLOW使わせていただきました。
21mmが通過しましたが、癒着と石灰化とでバルサルバがまったく広がらない方でしたので、石灰化に引っかかる可能性あり19mmを選択、針も16mmで正解。
出血もなく、遮断は1時間で手術は剥離の分だけ余計にかかりましたが4時間ほどで終了。
グラフト捕まえられなかったら、20度にして、全身高カリウム、間欠的循環停止でやろうと思っていただけに、OPCABとスケルトナイズのall arterial graftにすくわれました、10年前にこの手術をわずか5時間でやっていた前任者はやはりレベルが高いです。
再手術やってみて、前回の術者の考え、レベルなどなど、初回手術から学ぶことは何気に多いです。