あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

人工真皮

2014-02-17 18:24:39 | Weblog
今年に入り、DM壊疽の足のアンプタをやりだしました。何でもやります。
PTAやってもらって、そのままオペ室直行、アンクルブロックで切断です。

今現在、病棟で2人、足にVACくっついてます。
一人はこれで4週目に突入して、ようやく出血する肉芽が7割がた覆ってきて、その部分だけ見れば、皮膚移植の時期と思われるが、隣の指の腱が露出していて、なかなかそこには盛ってこないのが悩み、やはり人工真皮でしょうか。
私もつい最近、知ったばかりでありますが、この分野はホント、VACが登場して大きく変わったのでしょうね。
私もこれまで、あまりお世話にはなりたくないものでありましたが、最近ではちょっと傷が開いても、感染でなくても、とりあえずつけてみるように積極的に使用しています。
本体がお弁当箱サイズぐらいに小さくなったのも、ハードルを下げているかな。

来週あたりに人工真皮の移植できればと思ってるが。
ただ、1週ごとに見れば格段に良くなっている、VACの御陰かどうかはわからないが、労力が減じられるのは確かであり、従来の方法でやっているよりは早いと信じてる。

やっぱスゲー

2014-02-17 18:17:59 | Weblog
いつも、やってばかりで、ここの所、MICSに思い悩んでいることもあり、今回は指導医の先生にMICS-MVPをお願いしました。
開胸器かけずの完全鏡視下、skin to skin 200分と正中切開と変わらん。
傷の痛みはほぼなし、患者さんが私ホントに手術したのと、まだ手術していないんでしょと不信感からか二晩不隠になったぐらいである。
完全鏡視下、いつかはこうなるのだろうか。私の及ぶレベルははるかに超えているかも。



自然にはさからえん

2014-02-14 13:57:57 | Weblog
本日は先週に引き続き、またまた大雪の様で、スタッフの交通事情などいろいろなこと考えまして、1っ個目の開心術は延期にさせてもらいました。
2個目の足のアンプタは一人でできますので、予定通りとしますが。
しかし天気はどうにもならないもので、いろいろなイベントが中止のようです。明日は講演会でお話しする予定でしたが、それもすでに中止の連絡が来ました。
こんな時は、家でじっとしているか、もしくはまたスキーでしょうか。

先週も家族で30分ぐらいの地元のスキー場へ行きまして、2-3時間滑りまして、子供をもう一つ上のリフトにのせて中級コースへ連れていきましたが、まったくダメ、一人で降りられず、もう少し初心者コースで練習が必要ですな。


対麻痺

2014-02-06 16:36:31 | Weblog
週末に解離の電話入りまして、A型とのことで、循環器内科の先生からのコールでしたので、CTの読みに間違いはないだろうということで、院外にいたもので手術の準備始めるように指示したものの、来院してCT見てみたら、A型には間違いないのだが、なんか見える。
カルテ見たらAVR+CABG術後、しかも2年前の造影ではliving graft、、、、さらに、患者さん診療すると、足が動かない、感覚なし、もう一度CT見れば、腹部に何かある、人工血管?、こちらもカルテ見ればYグラフトであり、吻合部でintimal flapが完全にふさいでいる状態、、、、やれやれであり。
数か月前にも、同じパターンを見たことがります。その時は開心術後ではなかったので、すぐにentry閉鎖して、そのまま側枝から足にバイパスして後遺症なしだったけど。
今回はちょっと週末の夜中に、一人でentry閉じに行くにはリスク高すぎ、しかも足やばい、寝ぼけた頭をフル回転させた結果、なんか、以前、ウインターセミナーで同じような症例を発表したのを思い出し、AVR+CABGということは、基部まで裂けてもARはなし、たぶん癒着で心タンポもなし、左右バイパスしてるので虚血の可能性も少なしと見込んで、上行には手を付けないことにしました。
ということでサクッと、バイパスだけして、兎に角、下半身に血流しすことに。
左鎖骨窩は割れていましたので、右腋窩から両側大腿に人工血管でバイパスしました。鎖骨窩なんて何年かぶりに開けたので、ちょっと心配だったけど、内科の先生と開始して途中、外科の先生も来てくれて、さくっと一時間半で終了かと思いきや。しかし、足の色は明らかに改善しているけど、なんか人工血管の拍動が弱くて、腋窩の吻合部ではスリル?
吻合部狭窄かと思い、開けて確認するも、狭搾なし、もう1度吻合しましたが、あまり変わらず、ただ足は明らかに改善してるのでそのまま終了として、結果的に、今はビンビン。
スリルということは、血流が足らない、今思えば、両足で需要が多すぎてついてこらなかったと考えるべきなのかと。
翌日、不随意運動と対麻痺、、、、とほほ、、、、、ダメもとでナロキソンとステロイドをドカンと行きました。抗凝固しまくってるので、さすがに脊髄ドレナージはパス、でもでもでも、翌朝には膝たてまで可能になり、5日目に離床でき、膀胱直腸障害もなさそうであります。
下肢虚血から血行再建まで4時間、急性腎不全になって3日ほど透析しちゃったけどMNMSも免れました。
結局、ナロキソン効いたのかな?、それとも完全な脊髄梗塞ではなく、ちょろちょろ流れていたのか、、、わかりませんが、良かった。
entryは、、、瘤径が大きくならないことを祈ります。

single coronary

2014-02-03 18:59:24 | Weblog
本日の症例はsingle coronary arteryを伴った先天性2尖弁の症例でありました。
マニアックでありますがLipton分類のGroupⅡ-Bに相当し、おそらく一番多いタイプ?
起始後のRCAなんかは一見狭窄しているようにも見えまして、扁平な形であり、狭搾というより変形、つぶされているといった印象であり、念のため負荷シンチを行なっていますが虚血所見なく、バイパスは行なわない予定で。
AVRのみで若齢ということで、10cmぐらいの下部部分切開でAVRしました。術前の冠動脈CTでもわかってはいたが、開けてみればそれなりのhigh take offであり大動脈の切開ラインは慎重に、ほぼ縦切りといった感じで、おかげで弁を降ろした後でも入口部丸見えなので、余裕をもってできました。
小切開は慣れてしまえばターゲットの視野は良好なのでありますが、とにかく心臓全体が見えないので、何か起きていても気が付きにくいということがあり怖いなーと、やるたびに思います。

スノーシュー

2014-02-03 06:15:38 | Weblog
今回のウインターセミナーはスタッフ9人での参加、連日天候にも恵まれ、いつもは1-2時間も滑れば、くたくたなのですが、今回は時間の許す限り滑ってみました。
滑れない方々のためにオプショナルツアーとしてスノーシューツアーに参加、ゴンドラで頂上まで行ったらスノーシューをはいて、いざ新雪のなかを奥へ奥へと進みます。地面からは2-3mの高さを歩いていることになり、ところどころ木のそばでは表面しか雪の積もっていない落とし穴、通称ツリーホールというのがありまして、みんなはまって抜け出すのに一苦労する場面もありましたが、途中、雪の中でのコーヒータイムは格別でした。
来年はニセコ、再来年は安比、どちらもパウダースノーで学生のころはあこがれましたね。

夕方温泉街へのドライブ中に道を間違えまして、偶然、雲海を目にすることができ、生まれて初めての眺めに感動

情けない

2014-02-02 18:49:26 | Weblog
今週は予定の開心術が3件のうえ、夜中の緊急が2件あり、夜のお付き合いも3回とヘトヘトにありましたが、本日は家族でマグロの解体ショウに行きまして生マグロを食べまくって、元気復活であります。
一例は出血再開胸ですので、自業自得であり、情けないことでありますが、こういう時に一人はさびしい。

来週も開心術2つと末梢1つ、再来週は熊本の学会ですので、無事行けるようにトラブルのないように頑張ります。