あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

うん、おそらく、一番

2011-08-29 20:43:33 | Weblog
天野先生は相変わらず、すごかったです。
数年ぶりにお会いしましたが、開口一番、もう最近は体の調子はいいのかい?、と数年前に私が体調を崩していたことまで、よう覚えていて、心配なさってくれ、あー、いがいと覚えられているもんだなーと。
まー、自分も、こうして他人に言われるまで体調を崩していたこと忘れているぐらいなので、まー、ほぼ完全復帰といっていいのだろうが。

かなりお酒も入っていましたが、いろいろな話がでました。ここではちょっと言えないことばかりだけど。
って、けして悪いことしているわけではないですよ。
口はめちゃくちゃ悪くて、毒吐きまくっているので面白かったが。
一昔前まで、よく学会では売られたケンカは相手がつぶれるまでとことん打ちのめしていた覚えがあるが、最近、あまり見ないね。

でも、そのポリシーには、やはり、尊敬の一言。
質問すれば、必ず、どんなことでも、こっちが納得する答えを返してきます。

ご存じのとおり、他人にめちゃくちゃ厳しいが、自分にはもっと厳しい方です。そしてアメとムチの使い手だね、やつは。
だから、みんな、何言われても、グーの根もでないし、何も言い返せないと思う。
文句いうやつは、じゃあ、あんた、俺と同じ生活して同じ手術ができるのかと言われたら、それで、ほとんどの方が引き下がるでしょう。あほな人は、自分との違いに気がつかず、気づけばぼこぼこにされていることでしょう。

ついて行く人がたくさんいるし、患者も集まってくる理由がわかります。
自分に甘い人は、やはり信用できん、命はかけられないね。

おそらく、日本の教授の中では、ある意味、心臓外科医として、腕も知識も教育者としても一番ではないのでしょうか。
いまだに、年間300-400は執刀しているというから、これまたやるね。
しかし、ここまで来るには、いろいろ犠牲にしてきたといっていたし、今でも、かなりの大きなものを背負っているようで、日々、相当なプレッシャーの中で仕事をしていることがわかった。
俺にはとても、無理ですな。
大学教授にはなりたいくないけど、でも、心臓外科医としては、目標とする一人と言いたい。

まー、俺はすぐ、人に影響されるから、ちょっとオーバーかも知れんが、また、いつか飲みたいです。

CABGのサイエンス

2011-08-26 17:35:03 | Weblog
明日は順天の天野先生が遊びに来ます。
ちょうど10年前に天野先生が書かれた「CABGのサイエンス」というテキストがありますが、南渕先生の「CABGテクニック」と並んで、当時としてはあまり目にすることがなかったテキストと言えるのではないのでしょうか。
当時ですでに数千例という症例を執刀されていた天野先生だから、言えることなのでしょうが、今読んでもまったく古びてないというか、要するには、CABGはこの10年でほとんど進歩がない、OPCABGのデバイスも当時と変わらないし、新しいグラフトは出てきていないし、つまりは10年前の天野先生や南渕先生らの全盛期でほぼ完成されていたのでしょう。この本をいま読み返していて、進歩したことと言えば中枢吻合のデバイスぐらいではないでしょうか。
CABGはこのまま頭打ちなのでしょうか?
ロボットはちょっとコストや効率を考えると、一般の民間病院ではむずかしいしね。
あとは戦術というか戦略面ですかね、今あるグラフトで如何に成績を上げていくか、インターベンショニストと症例のすみわけができていない、LMT病変やび慢性の病変や糖尿病合併、透析などの石灰化合併、そういった病変に対しての戦略が大切かと。
LMTなんかは75%ぐらいでも末梢に病変なくて、IMAがしょぼかったらやせ細ってしまうし、かといって、SVGをつなぐのにはちょっと勇気がいるしね。び慢性の病変でごまかしてピンポイントでつなぐのと、onlayするのと、はたまたendarterectomyまでするのか、なかなかはやらんけどね。なぜかって、大変だし、下手したらLAD全滅だもんね。

CABGは心臓外科の基本であり、一番大切で、すべてに繋がる手技であり、最初に覚えるべきものであると、いまは思う。
ただ、日本では欧米と違ってなぜかCABGの敷居が高い?、ちょっと不思議である?
でも、この10年変化なし、ものすごいイノベーションがないとね、、、。
これからはやはり大動脈かな、、、。大変だ、もっとバンバン受けたいけど、うちのような病院では術後に十分なケアができないからなー。ハイリスクなのは敬遠しがちである、基本的に症状ない病気だしね。

院内ライブ

2011-08-26 17:25:40 | Weblog
今日は久々のライブといっても、院内の教育ライブですが、CABG一例で、私はIMA一本とって出番終了、あとはぶらぶらしてました。最近はなんかIMA取りの調子良いですね、大体平均30分で2本でも60分以内に横隔膜届く長さまで、とれるようになったので、手術全体としても4時間で収まるようになってきました。やはり30例を超えた頃からですかね。まー、症例によってはえらい難しいのもありますから、また、IMA1本で60分かかる症例もあるし、LAD埋まってたり、5-6本とつなぎだしたら、すぐに6時間ぐらい行ってしまうでしょうが、たまたま症例がいいだけかも知んないけど。

富士山

2011-08-24 15:53:22 | Weblog
先週末は恒例の富士山登山に行ってきましたが、今年は雨、、、。
これで6回目の登頂となりますが、ここまで本格的な雨は初めてでした。
前日から近くの旅館に入り、朝4時半出発という予定でしたが、もう天気悪いことはわかっており、酒を飲みだしたら止まらず、、、、1時半まで飲み続けてしましました。2時間寝て、出発したはいいものの、やはり雨、どうするかみんなで相談しましたが、初めての方も何名かいるので、記念にとりあえず、5合目までバスで上がりまして、ちょっと行くかということで6合目まで行き、降りてくる人の情報から、もうちょっといけそうだとのことで、今回は七合目まで行って帰ってきました。
今回のアタックは14人でしたが、結局、6合目で8人断念、七合目まで来たのは6人でした。部長は二日酔いで6合目の山小屋で、食事している方の隣でゲロ吐いて、たおれていたらしい、、、、。
富士山はここのところ、まともに、体調整えて登れたことがありません。前回も、出発ぎりぎりまで飲んでて、ほとんど寝ずに、8合目で眠さのあまり、倒れこみ、登山道でそのまま1時間、仮眠して復活しなんとか登頂、その前も、山小屋にぎゅうぎゅう詰めで、まったく寝れずにご来光へ、、、。
みなさんは真似しないようにしましょう。
今年は、残念でしたが、また、来年か、さ来年か、リベンジですね。

これでまた次へ

2011-08-24 15:50:14 | Weblog
週末の解離も、一昨日の破裂も、昨日のアーチもみな翌日には目が覚めて、順調な経過であります。
私の今週の出番は、もうなさそうですが、昨日の方のみで満足、今週はこれでがんばれます。

記憶が薄れないうちに、当院での最近のarchの手技マニュアルを更新しました。やはり3年前に作ったころと、少しずつですがマイナーチェンジしてますね。
その他についても、更新しようと思っていますが、なかなか、日々こなすので精いっぱいになってしまって、形に残していといけませんね、特に、私みたいな凡人は、すぐ忘れてしまいますので、マニュアル化しておかないとね。

Arch

2011-08-23 21:53:15 | Weblog
本日、初めてtotal archを担当しました。自分でMTして入れていた症例でしたので、事前にボスにお願いしていました。昨夜、緊急の胸腹が入ってしまい、朝までかかったら、今日の手術飛んでしまうなーと思っていましたら、意外と、4時間で終了しましたが、NSの交代要員いませんので、今日は昼入室となり、なんとか終了。事前に前立ちの部長と手順はシュミレーションしていたので、ほぼその通りにいきました。初めてということもあり、吻合はかなり時間をかけて丁寧に丁寧に縫いましたので、ポンプ離脱後の止血も必要なく、CABGを1本加えて、6時間弱で終了となりました。初めてにしてはまずまず、ビギナーズラックかもしれませんが、前立ちの部長の技量がなによりも大きいのでしょう。でも大動脈はなめてはいけません、一歩間違うと泥沼に入り込むこともありますので、調子に乗ってはいけませんね、今回はたまたまうまくいったと思っておくぐらいがよいでしょう。あとは無事に目を覚ましてくれるのを待つのみ。
しかし、遠位弓部の嚢状瘤ということもあり、視野が狭くて、ワーキングスペースもなく、末梢の吻合はかなりのストレスでした。みんなよくこんな視野でやってるなーと、前の施設にいた時は大動脈を全部、とってしまうので、なんでもできるくらい視野はよかったのですが、それもやりすぎ、神経麻痺出てしまいますしね、なんか良い方法はないものかと、、、。
また、次のチャンスを待ちます。

お盆休み

2011-08-13 15:02:09 | Weblog
水曜日から一週間、オペ室もお盆休みとなりました。この間、みんな休んでほしいと思いますが、コメディカルはオペがなくても病棟出勤で、通常と変わらずかわいそうですが、私の力ではどうにもなりません。
今のところお盆休み中の緊急は2件、あと4日、静かに終わりますかね。

専門医申請の書類がなんとか、7割方そろいつつあります。
もう少し、、、。

昨年からちょろちょろと手術を担当させてもらうようになりましたが、CABGで30件、AVRが20件といったところで、そろそろ弁形成や胸部大動脈もと思いまして、ボスにお願いしていますが、やれやれとは言ってくれますが、なかなかまわってきませんので、自分の外来から自分でMTしてオペ入れることにしました。これならどうどうと自分に担当させてくださいと言えますもんね。
最近、MTを担当することも多く、やはり、自分で話をしていると、なんというか思い入れが違ってきますね。
先週はTAA+CABGを、今週は後尖のMRのお話をしましたので、がんばります。

かっこええ

2011-08-07 12:53:06 | Weblog
先週は結局8例、緊急2例受けて、2例断ってしまい、いつも送っていただいてる周囲の先生方にはご迷惑をおかけしました。
私は3例の担当と、3例の前立ちをさせていただきまして、なかなか充実した週でした。

金曜日に、帯広から藤松先生が遊びに来られまして、手術を見学なさっていきましたが、相変わらず、ダンディーでかっこええ先生です。いつもながらですが、女性にも、男性にも褒めるのが上手で、私の論文もいつも読んでくれていて、評価をいただき、ほんとに人を気持ちよくさせてくれる先生であります。
その日は、この一週間で一番早く手術が終わりまして、といっても、9時半でしたが、その後、藤松先生を囲んで飲みに行かせていただきました。藤松先生も、うちのNS2人ですべての手術を回しているうスタイルをみて、驚き、感心され、今後、お互いに協力しあえたらということで、もしかしたらオペ室にもグッドニュースが届くかもしれません。
ほんとよろしくお願いします。

来週はいよいよお盆休みです。手術は2件のみですので、みんなゆっくり休めるといいです。
また、お盆明けから詰まっていますので、がんばります。

専門医

2011-08-05 06:50:43 | Weblog
今月は専門医の申請の締め切りです。
昨年はアホなことに、筆記試験では手ごたえはあったのですが、140問中100問回答するところを、何を血迷ったか、110問回答してしまい、不合格でなく失格という手紙が届くという大失態をやらかしました。
情けないったらありゃしないです。
今年は何とかなるようがんばります。
そろそろ申請書類作んなきゃいけません。今のペースだと、これもお盆休みにやるしかねえな。

停滞中

2011-08-04 22:15:39 | Weblog
先日、英語の論文が一つ落ちて、日本語が一つ通りました。
現在、発表したいネタは沢山あって6-7個ぐらいを同時に書いていますが、最近、忙しすぎてちょっと停滞中です。
半分ぐらいはほぼ書きあがっていますが、あとはデータ集めとか、参考文献集めですね。
いつもは外勤先や移動の電車の中で、こつこつと進めていますが、また、一度、お盆休みにでもデータを収集しなくてはいけません。このカルテ出しからデータ集めもなかなか大変で、専門の方を雇ってほしいものですが、贅沢ですね。

出血の神様

2011-08-04 21:05:23 | Weblog
ここ数年、出血に対していろいろ工夫しており、ここ一年で再開胸はほとんどなくなり、最近の200例で再開胸はワイヤーホールからの1例のみで、調子いいなーと思っていましたが、先日、2日連続で、あわや再開胸かという症例に遭遇しました。ここのところ連日午前様近くまで予定手術が続いていることもあるのでしょうか、再開胸になってしまいますと、余計疲労がたまりますので、疲れているからといって、手は抜かず同様に止血しているつもりではありますが、やはり人間、集中力にも限界があるのかもしれません。運よく2例とも再開胸は免れましたが、ちょっとびっくりしました。
ちょっと最近、出血の神様が調子にのるなーと、お怒りになっているのかもしれませんね。
今週も緊急の依頼が数件あり、予定の方を飛ばして何とか対応していますが、術中の破裂の依頼などは、残念ながら受けることができません。
ようやく破裂や解離を担当させてもらえるようになったのに、受けれないのは残念です。
こんなとき、毎度ながら手術室もう一つほしいなーと思います。
いつもならカテ室で無理やりやるとこですが、スタッフがいません。今年、オペ室に配属になった看護婦さんも残念ながら、4ヶ月で去っていき、また二人になってしました。
毎日、12時近くまで予定手術に、さらに緊急、交代要員はなく、残業手当てもろくにもらえず、手術のない週末は病棟勤務、こんな条件では、退職を引き止める理由が見当たりません。
それでも、トップの方は緊急断るな、手術増やせーといってきますが、聞き流しとくしかありませんね。