あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

静脈は怖い

2008-03-30 00:03:09 | Weblog
AAAの手術でcommon iliac arteryをテーピングしようとした際に、裏の静脈を損傷し修復になかなか手間取りました。
そもそもAAAの手術で動脈のテーピングが必要かどうか、賛否両論あり施設によってやり方は違う。
基本的に総腸骨Aは真裏に静脈があるのでテーピングする際は注意が必要だが、その上、総腸骨が瘤化している場合は炎症で癒着していることがあるのでテーピングは、禁忌にちかく、その末梢でしたほうが無難である。

仮にも静脈損傷してしまったら、止め処も無く出てくるが、指で押さえればとりあえずはコントロールできるので、出血部位を確認して指で押さえてから考える。
まず直接縫合するのは危険、動脈壁に縫い付けるか、止血剤詰め込んで押さえ込むか、どちらかである。
ただ、動脈壁に縫い付ける場合は拍動で静脈壁が裂けることもあるので、、その動脈は血流をつぶして、その先にバイパスすることが原則かと。

総腸骨静脈損傷には、常に注意を払ってはいても、今後もいつかは遭遇する可能はあるので、リカバリーについては日ごろから考えておかないといけないかな。

あと一ヶ月

2008-03-29 23:43:32 | Weblog
ここのところ、毎日のように2件の手術が続きまして、帰るのが12時過ぎることが多く、けっこうくたくた、ちょっとブログ更新もさぼってました。

今のところ、手術のみ参加していますが、5月から正式に仕事復帰となりますので、あと一ヶ月のうちに、体を戻していかなくてはいけません。

でも来月は結婚式や新婚旅行、引越しなどの準備もあって、いろいろ忙しくなりそうです。
新婚旅行は沖縄の石垣島、西表島周辺に行くことにしましたが、先日、旅行会社に行きましたが、ゴールデンウィークという事もあり飛行機のチケットギリギリでした。

明日は、仲間と多摩川沿いで花見バーベキューします。
天気が良いことを祈る。


3Dエコー

2008-03-10 07:21:37 | Weblog
現在オペ室で使っているTEEに3Dエコーの機能がついていることがわかり、これは使わなもったいないと言うことになり、先日、オペ室に業者さんを呼んで、3Dエコーの講習をしてもらった。
操作方法はいたって簡単なのであるが、構築する画像を取り込む際に最高の画像を取り込まないと、なかなか綺麗にはならない。
うまく行くと、弁などはsurgen viewで見ることが出来て楽しいが、実際に臨床に応用することになると、まだまだであり、今のところ遊びの段階である。
使えるとすれば、僧帽弁や左室の形態学的な評価かな、でも、人工物入っちゃうと、もうアウトだからなかなか厳しいかな。

そういえば、その前の週には大動脈ステントの勉強会を開いて内科の先生はじめレントゲンやMEさんも含め参加したが、20frのシースと言うことで、さすがに内科の先生は手を出せないようである。
大動脈のステント治療を行うには施設基準と実地医の基準をクリアすることが必要となってくるので、さっそく症例を集めて資格を取っていこうと思う。
実地医の基準としては、AAAの手術10例と腸骨動脈の血管内治療20例を経験していることとなっている。
AAA10例は良いとして、腸骨動脈領域の血管内治療を内科の先生にお願いして経験させてもらわなければならないので、毎日カテ室に顔出して症例を探すしかないかな。
でも血管内治療ってことは、fogartyでもいいのかな?
fogartyでよければ何例かはやっているはずであるが、、、どうだろう、今度業者さんに聞いてみよう。
まー、とにかく20例集めて申請するのである。

久々に冷汗かいた。

2008-03-09 09:36:06 | Weblog
今週はけっこう忙しく4日間で8件の手術があった。
AVR、CABG、緊急CABG、ASD+MVR+MAZE、収縮性心膜炎、AVR、右側大動脈弓の遠位弓部置換、急性動脈閉塞、解離と緊急三件を含め盛りだくさんで、ところどころでみんな思考停止状態であった。

今年に入ってから手術に参加させてもらうようになり、時々、閉胸の手伝いや前立ちなどさせてもらっていたが、あくまでも助手と言う立場でメスを握ることはなかった。
今回はFFポンプの症例があって、femoralを出させてもらったが、考えてみればfemoralを出すのもメスを握るのさえ一年ぶりぐらいであった。
以前はfemoralの露出なんて、脈が触れなくても何も考えずにひょいひょいっと出せていたのだが、今回は感覚が鈍っており、冷や汗かきまくった。
脈がほとんど触れず、右心不全で組織が浮腫みまくっていたというのもあったが、femoralを探すときの感覚と言うかコツと言うものを完全に忘れてしまっており、緊張とともに、情けなくなりけっこうへこんだ。

後から見てみたら、皮切のラインが低すぎて、いつもメルクマールとしていたソケイ靭帯を確認することができなかったので、あせってしまったのだと思う。

あー、ほんと情けないけど、1年のブランクと言うのはこういうことなんだと認めて、あせらずに一つ一つ感覚と自信を取り戻していくしかないのだと思った。

筋肉痛です

2008-03-03 11:48:44 | Weblog
昨日は多摩川沿いでマラソン大会があって、10kmの部に出てきました。
最近あんまり練習していなかったけど、1時間6分で見事完走してきました。
おかげで今日は筋肉痛、歩くのがちょっと辛いです。
最近ちょっと痩せたのをいいことに運動サボりがちなので、気持ち引き締めなきゃいかんです。