あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

大晦日は

2009-12-30 21:28:28 | Weblog
私は毎週木曜日は山奥の病院で当直です。
今年はクリスマスイブが木曜日でした。
勘のいい方はお気づきだとお思いますが、イブの一週間後は大晦日です。
そうです、毎週定期で当直している先生は、何年かに一度こういう年末がやってくるのでしょう。
なので明日は朝から山へこもります。
外来もお休みなので、急患が来なければ当直室で24時間こもっています。
そのために、昨日、おーい竜馬という漫画を24巻大人買いしてきましたので、久しぶりに漫画でも読んで1人さびしく、年を越そうと思います。
来年のNHK大河ドラマは坂本竜馬だそうで、来年は坂本竜馬ブームがやってくるのでしょう。最近、コンビにでもおーい竜馬のリバイバル版が出ていましたしね。

ではここで来年の目標を一つ

1、遊びでゴルフをちゃんと始める。
1、仕事は、去年今年と避けてきたこと(論文書き、リハビリ部門の立ち上げ、ホームページの充実などなど)に、そろそろ着手する、そして、看護婦さんに意識改革をしてもらうことを目標にすることであります。

という事で、よいお年を。

これから年賀状書かないといかん、ギリギリだ。

もう1つ

2009-12-27 12:50:39 | Weblog
ここ2週間はメチャ忙しくて、パソコン開く暇もありませんで、久しぶりのブログとなります。
この2週間は予定手術に加え、緊急が5-6件入ったでしょうか、亡くなった方も5人もいまして、とにかく、壮絶な2週間でした。
昨日で、なんとか今年の予定手術も終了となりましたが、先ほど、隣市の病院からPCI不可能なUAPがいるので明日送るとのことで、たぶん、明日、緊急で手術となるでしょう。
今年の私の執刀は32例でした。
開心術はOFF-CABGが2例、AVR2例、下行置換2例の6例で、残り26例が末梢血管でした。来年はもっと開心術をやらしてもらえるように努力します。
今年も、スタッフ皆さんのおかげで、なんとか手術を行うことができました。
感謝の気持ちを忘れず、来年も頑張るのです。


気合入れて

2009-12-08 23:30:23 | Weblog
今日はCABGと上行置換の2例でした。
CABGの前立ちをおおせつかりました。
今日は比較的に剥がれ易かったこともありますが、久々にIMA20分で取れました。
コンスタントにこれぐらいの時間で取れるようになるといいんですが、なかなかであります。やはり、IMA取るのが早いと手術も早く終わります。
今日は5箇所つなぎましたが4時間で終了、ボスも調子よかったです。

明日は下行大動脈の置換がありますが、比較的easy caseと思われますので、ボスにやらせてもらえるようにお願いしました。
ミスのないように、頑張ります。

落ちた

2009-12-07 20:09:41 | Weblog
今日は全麻のオペないので休みをいただいていましたが、今朝方の緊急のおかげで、せっかくの休みなのに昼間は寝て終了、そろそろ活動しようと思っていたら、夕刻、カテ室でトラブルとのことで呼ばれました。
大腿動脈やっててロータブレーターぶっちぎれて、血管も裂けて、悲惨なことになったみたいで、今日は外科医2人いるはずなので、よっぽど大手術でなければ呼ばれないと思っていたが、夕方から1人バイトに行かなくてはいけないとのことで、代打で呼ばれました。でも、私が行ったときには、ほぼメインは終了して事なきを得ておりました。

先ほど、医局のポストを見たら、日本周術期経食道エコー認定委員会より封筒が、、、ついに、先日の試験の結果が来ました。
開けてみたら、なんと、なんと、不合格。
がーん、点数は63点、ふつー、60点以上は合格だろ、いったい何点で合格なんだ?
また、来年受けるしかないな。

しかし、休めないなー、なんか、呼ばれるのである。
ここのところ、そんなに忙しくないはずなのに、何にもできん
休日に呼ばれすぎ。


休日の夜

2009-12-07 04:45:10 | Weblog
ただ今、月曜日の午前4時半、先ほど入院中のB型解離の人の両足が詰まりまして、腋窩動脈-両側大腿動脈バイパスを終えたところです。
ここのところ、夜中の緊急が多くて、今日も2時間ほどで終わりましたが、それでもリズム狂います。
しかも休日はつらい、スタッフが集まりません、休日は皆休まなくてはいけませんので、医者2人、看護婦1人体制となっていまして。
ここのところ私は当たりまくってます、心破裂、腹部の破裂、今日の解離、全部、休みの日でした。しかも、毎回、医者は下の子と2人、看護婦は1人でしたので、麻酔管理と外回りしてもらい、機械出しNSなしという、機械台の上がすっちゃかめっちゃかという状況であります。毎回、危ない橋を渡っています。それでも、なんとかみんな生きているので、よしでしょうか。
休日は病気になってはいけませんね。

サンドスタチン

2009-12-05 20:09:26 | Weblog
先週のAAA破裂の方に経管栄養始めたら、見事に下血しまして、どうしたもんかと。gull音は聞き取れ腸管は動いているし、写真でも小腸ガスはさほど出ていない。膀胱内圧は高くないし、CKの上昇などないので、コンパートメントではなく、IMAはバックフローなく、再建してないけど、ストレートなので内腸骨のフローは残っているし、考えるに術前中後の低血圧やLOSによる虚血性腸炎なのか、とにかく、一度絶食として様子を見てみることにした。
本来ならばすぐにS状結腸までカメラで見てもらい、虚血の評価をするべきなのでしょうが、うちにはそんな設備も医者もいない。かといってすぐに動かせる状態でもない。
先日、雑誌で、AAA後の腸管虚血にサンドスタチンが有効との論文があったのを思い出し、もう一度、引っ張り出してみてみた。
作用期序ははっきりしないし、保険適応も当然ありませんが、悪さはしなさそうですので、取り寄せてもらい本日から開始しました。
これで、しばらく様子を見たいが、いつまで腸管の安静を保つべきなのか判断がむずかしいところである。
こういうときにやはり消化器の先生が欲しいのである。
先日は車椅子など乗って、酸素もほとんど必要なくなり、全身の状態は改善傾向に向かってはいるが、腎臓が完全にいかれてしまったことと、熱はないが炎症反応があがってきていることが気に食わないところである。
自分がやっただけに、なんとしても助けたいものである。
保険適応ないことばかりやって、またレセプトで事務に怒られそうである。
でもまー、助かってなんぼである、その分、ほかで稼いでいるし、給料、看護婦より少ないんだから、これぐらいいいだろ。

濃厚に

2009-12-05 19:58:37 | Weblog
という事で、今週は手術がお休みでしたので、重症な患者さんに濃厚なケアができました。みんないろんな形がありますが、それぞれに一歩、二歩は前へ前進できたと思います。
今週は結局、緊急手術も来ず、カテ室でfogartyがあったのみです。
このfogartyがなかなか厄介で、数週間前に他院でカテーテルやってそのときに止血でアンギオシールというゼラチンとセルロースの糸でできた止血デバイスがありまして、ようは内科の先生が穿刺部を圧迫しないで済むように考えられたデバイスなのだが、これが、外れて足にとんでったらしく。
とりあえず、ソケイ部を開けてみるも、そのアンギオシールのため癒着が強くて、まず、そこで気力を半分ぐらい使い果たし、その後、fogartyカテーテルで引っ張ってこようと思ったら、これが血管壁に癒着して取れず、結局、いろいろやって、鉗子で引きちぎるという野蛮な方法でなんとか事なきを得ました。
恐るべし、アンギオシール。まー、ちょっと時間が経ちすぎていたんですな。

お休みです。

2009-12-01 19:42:41 | Weblog
先々週に大動脈の緊急が3件入ってしまったり、術後の立ち上がりの悪い方が、最近多くて、ついにCCUがいっぱいで、開く予定も立たなかったので、手術をしばらく延期にすることにしました。
まー、帰るところがなければ、手術もできるわけありませんし、スタッフからの風当たりも冷たくなりますので、先手を打ち、こちらから延期を決めました。
とりあえず、先週の後半から今週いっぱいまで、一時、中止です。
今日は外科医3人とも、病棟の処置でフル活動でした。
とりあえず、長期の方のライン類を全部入れ替えたり、いろいろ処置をしたり、急変だ、なんだと、トラブルも続けて発生して、あっという間に一日が終わりました。
これで、手術入っていたら、大変なことになっていただろうと思います。
CCUは少し、空きができましたが、まだ、ほぼ3人が固定となっており、なかなかです。

内腸骨動脈瘤

2009-12-01 18:33:54 | Weblog
内腸骨動脈の瘤は悩ましいものであります、今、外来で見ているかたですが、両側の内腸骨動脈瘤の方がいまして、6-7cmとかなり拡大を認めてましたので、手術の予定を組むことにしましたが、どこまで、やるか、両側なので、どちらか一方は再建したいところですが、両方とも枝分かれの直前まで瘤化しており、もう、ほんとに骨盤底というやつで、周囲との癒着も強いでしょうし。
1、空置のみ、一番、簡単、しかし破裂の危険は残るし、腸管虚血や臀部破行の可能性も出てくる。
2、枝を結紮、しかし、周囲から行くのはたぶんむり、行くとしたら、切開して瘤内から、でも相当深いし、視野が取れるかどうか。成功すれば破裂の危険はゼロ、でも虚血の可能性は残る。
3、片方は瘤内から枝を閉じて、片方は再建、しかし、ほんとに視野が取れるのかどうか。

理想を言えば、3番がいいのでしょう。
以前、瘤内から閉じに行こうとしましたが、視野が取れず、ひどいことになり、結局、閉じて空置したという、苦い経験があります。
若い方なら、とことんやる必要もあるでしょうが、この方も、もう、とっくに平均余命は超えた方ですので、空置してくるのが、よいかもしれませんが、どうなんでしょう、悩みます。
後はご本人、家族とも良く相談して、ベストな方法を考えたいと思います。