あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

ビデオ演題

2009-09-29 20:47:46 | Weblog
来年の心臓血管外科学会の演題を2つほど出しましたが、一つはビデオ演題でありまして、今月中(明日まで)に審査用のDVDを出さなければならず、先週末は当直だったこともありますが、ずーと病院にこもってビデオの編集をしていました。なんとか完成しまして、本日郵送しました。
今週は昨日のCABGの緊急からはじまりまして、今日はMVPでした。メインは弁形成一発で逆流がぴたっととまり、3時間ぐらいで終わったのですが、止血にやや苦労しました。最近は新人とポンプ乗せたり、止血閉胸したりが多く、結構大変でイライラしてしまうこともありますが、ここはぐっと堪えて、頑張って早く仕事を覚えてもらうしかないのでしょう。
明日は透析患者のAVRです。
ここのところ透析が、ほんとに増えました。
今は外科の入院患者20人ぐらいですが、ここのところ常に透析患者が5-6人は入院していて、術後管理が大変です。やはり、ポンプ症例はすんなり行かず、合併症が多いです。
明日の人も、見た目は元気なく、、、、術後が不安です。
木曜日にはAMI後の乳頭筋不全による急性MRで、内科的に心不全と感染のコントロールつかない人がおり、手術になるかもしれません。しかしCRP25、ビリルビン6とかで、手術自体はさくっと終わるでしょうが、術後を乗り切れるのかどうか、、、。
金曜日は縦隔炎のデブリ、創閉鎖があります。大胸筋を持っきて閉める予定です。
ここのところ、感染が立て続けに続いています。
新人が入ってくると、感染が増えるといいますが、、、、、。
傷の直りが悪かったり、血糖コントロールが悪かったり、いろいろ反省点はあります。もう一度、全員で感染に対してしっかりと意識をしなおさねばいけません。

今日のカンファレンスで、末梢血管ようのドップラーの平面プローべの購入をお願いしました。
1つ定価で2万円というのがあり、その値段であれば買ってもよいとのことで、ボスからOKが出ましたので、早速、値段交渉をして購入したいと思います。

それから、最近使い始めた、オプサイトのポストオペビジブルですが、なかなかいい製品なのですが、1点、問題があり、長さが20cmまでしかないということ、胸部の正中創はだいたい20-25cmなので微妙に足りないので、小さいサイズのものを付け足すことのなるのだが、構造上、カラヤヘッシブのように、上から付け足すということができないので、使いにくいなと思い、業者さんに、大きいサイズを作ってくれるように提案していたのです。
そうすれば、心外の世界でももっと受け入れてもらえるようになるよと、アドバイスさせていただきましたら、その話が通ったようで、大きいサイズのものを作ってくれるらしいが、しかし、いろいろな審査とかを通さないといけないらしく、商品化されるのは来年?になってしまうとか、、、。
大きい会社はほんと、融通が効きませんな。
まーでも、よしですな。

inclusion

2009-09-26 13:16:31 | Weblog
昨日は早朝から緊急のCABGが入りまして、予定のAAAとAVR+上行置換とあわせて、縦3件となり、ちょっとしんどかった。ほんと手術室が二つ欲しくなった。そのうちAAAを担当させていただきました。3年目のぺーぺーが前立ちで、全く使い物になりませんでしたが、比較的、簡単な症例でしたので10cmの小切開でストレート置換してきました。
吻合はうちの病院でも今後はinclusionを取り入れていきたいと思い、昨日は久しぶりにやりましたが、私がへたくそなため、吻合部からじゃじゃ漏れ、追加吻合が必要でした。
後輩にもinclusionを覚えてもらいたいと思い、末梢側は後輩に縫ってもらいましたが、こちらもやはりじゃじゃ漏れ。
情けない、、、、
石灰化で糸が締まらなかったのか、内膜剥離で外膜のみとなり裂け易かったなど、いろいろ反省点はありますが、針穴からの出血が多かったことを考えると、運針がへたっぴな私は、やはりフェルトの助けが必要なのでしょう。
今度からinclusionするときはフェルトを使うことにします。
止血だなんだで、30分ぐらいは余計な時間を使ってしまいました。

しかし、小切開はやはりいいです。
閉じだすと、メチャクチャ早いし、術後の回復も全然違いますね、昨日の方も、もう経口がはじまりました。

夏休み

2009-09-20 17:57:13 | Weblog
今週は夏休みを頂いてグアムなどに行っておりました。
しかし、向こうは雨季という事もあり、毎日雨で泣けてきました。
日ごろの行いが悪いのでしょう、今後はもっと精進します。

今日、久しぶりに病院来たらもう浦島太郎さん状態で、誰一人知らない患者さんばかりでした。
私が休みの間は、かなり忙しかったらしく、ラッキー
なんか、解離は2例、1例は病院にたどり着く前に、残念ながら破裂、もう1例は、手術となりましたが、弓部置換となり大変だったそうです。
そうかと思えば、今日は朝から、内科の患者さんでPCI後の仮性瘤とのことでCCUで、ちょちょっと、開けて閉じてきました。
昼飯食べに帰ろうかなと思ったら、A型解離が来るとのことで、手術の準備して待っていましたが、なんとAVR後の弓部の動脈瘤の解離でありまして、ワーファリン内服中でトロンボテスト14%、絶対に出血のコントロールつかないと思われ、保存的に見ていく方針となりましたが、呼吸循環ともに不安定で、今日、明日を乗り切れるかどうかが運命の分かれ目となりそうであります。
解離は48時間で生存率50%程度でしょうか、アバウトに言えば一時間に1人なくなっていくことになりますね。やはり恐ろしい病気です。
あとは祈るのみであります。

大腿深動脈瘤

2009-09-12 13:40:16 | Weblog
昨日は大腿深動脈瘤というこれまた珍しい、症例をやらせていただきました。
発症率は末梢動脈瘤のうちの0.5%といいますから、かなり少ないのではないでしょうか。
発熱で受診して、血培養陽性動脈瘤が見つかりましたので、またまた感染性が疑われましたが、開けてみたら、そんな所見はなかったかな。
ほとんど、つまってましたので、縛って終わりであります、一時間ほどでさくっと終わってしまいました。
その後は、もう一例AVRがありましたが、私は病院抜け出して、近くの大学の研究会で前日のステントグラフト感染の症例報告をさせていただきました。内輪の会でざっくばらんでありまして、最初からビール飲みながらの会でした。私の発表は一番最後でしたので、それまで注がれるままにがぶがぶ飲んでしまい、発表のときは結構、酔いが回ってました。
懇親会でも初めてお目にかかる先生ばかりでしたが、2次会まで連れて行ったもらい、いろいろな話を聞かせていただきました。

明日はいよいよJB-POTの試験で東京まで行ってきますが、今回は、たぶん、というかまず受からないでしょう。勉強足りませんもの。
来年に向けて、偵察といった感じ、現役生の受験って感じ、とりあえず今年は、ダメでも仕方ないみたいな。