金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】 新型コロナウイルス対応 業界ごとの温度差について

2020-03-11 07:36:35 | 金融マーケット

 3月・4月に予定していた海外の運用会社トップの来訪が次々にキャンセルになっています。まぁ当然ですが‥。それから、4月に予定していた海外出張も、相手国からの「ご遠慮」、すなわち謝絶により、こちらも延期の憂き目にあっております。この傾向は、金融業界や資産運用業界が特に顕著であり、政府の要請が出る前から、セミナーや研修の中止を決めて、政府方針に全面協力をしている状況。もちろん、宴席やゴルフも自粛中。

 この傾向は、大手商社も同様です。内外出張も自粛しているところが多いばかりか、主要本部の職員は原則自宅勤務に徹しており、人間の移動を極力制限している状況。もちろん、宴席やゴルフも固く自粛中。

 一方で、不動産業界や小売関係は、少し趣が異なっております。もちろん、大規模なイベントなどは延期としていますが、宴席や国内出張については、できるだけ工夫の上、中止にはしないように‥というスタンスが多い。国内の人の動きや流れが止まってしまうこと=自分たちの生きる場所が消える、という危機感があるのでしょう。また、いつまでも「自粛ムード」が続く訳ではなく、そのうちに「ある程度割り切った上で、コロナと共存するステージ」に入ることを予見しての対応なのでしょう。

 そして何よりも、これらの業界は、東京オリンピック2020のビッグスポンサーが多い業界でもあります。何としてでも、大会そのものを実現させるよう、そして大会への日本人のやる気を失わせないように、必死に繋いでいく想いも溢れていると思います。これはこれで、違った形ではありますが、国に対する全面協力の一環と言えると思います。


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