まずはサウジCの回顧。一言でいうと「アメリカ競馬のもの凄さ」を再確認させられたレースでした。アメリカ競馬は伝統的に、スタートからゴールまで「格闘を続ける競馬」。卓越したスピードと、そのスピードの持続力が試される世界で、そのサバイバル戦で勝ち残った血脈が世界競馬の主流になっている現実を突きつけられた感じ。
クリソベリルが大外をぶん回すレースで7着となりましたが、スミヨン騎手が外を選んだのは、手ごたえが抜群に良かったからでしょう。突き抜けなかったのは、前にいた馬たちの脚色が変わらなかったから。けして差は広がらなかったので、それほど悲観する必要はありません。ゴールドドリームはスタートで出遅れたので、ルメール騎手が最短コースを選んで、6着まで順位を上げました。前にいた馬たちとは勝負になりませんでしたが、これも悲観する必要はなく、アメリカの一流どころと闘うためには、アメリカばりのサバイバル戦を日本のダートでも取り入れていくということだと思います。
次に中山記念。ダノンキングリーの完勝で、大阪杯の最有力候補となりました。同オーナーのダノンプレミアムが香港へ行くようなので、やはり大阪杯でしょうね。大阪杯では中山記念2着だったラッキーライラックとの再戦となりそうです。
最後は阪神の阪急杯。怪我から復帰した浜中騎手がいきなり重賞勝利を挙げました。勝ったベストアクターは1400mのスペシャリストですが、GⅠ高松宮記念は厳しいサバイバル戦になることも多いため、この馬にも十分にチャンスがあると思います。でも、陣営は京王杯SCから安田記念を目指すようですね。