12月8日(日)に香港シャティン競馬場で行われた香港国際競走GⅠ4レースを振り返ります。
まずは香港ヴァース(GⅠ:芝2400m)。
勝ったのは、英国の5歳牡馬ジアヴェロット。6番手追走で脚を溜めます。逃げた日本馬プラダリアの作ったペースは淀みの無い流れに。直線に入るとまず、マクリ気味に前に進出した日本馬ステレンボッシュが先頭に立ちますが、その内側からジアヴェロットが一気に抜け出して2馬身1/2差をつけて快勝。良の勝ちタイムは2分27秒53。2着には、同じく英国の6歳騙馬ドバイオナー、3馬身1/2差の3着には日本の3歳牝馬ステレンボッシュ。
勝ったジアヴェロットは嬉しいGⅠ初勝利。3着ステレンボッシュもよく頑張りました。
次は香港スプリント(GⅠ:芝1200m)。
勝ったのは、香港の4歳騙馬カーインライジング。好スタートから2番手追走へ。逃げたカリフォルニアスパングルのペースはかなりのハイペースに。直線に入ると、2番手のカーインライジングが早め先頭に立って、そのまま後続を追撃を1/2馬身差に抑えて勝利。良の勝ちタイムは1分8秒15。2着には香港の5歳騙馬ヘリオスエクスプレス、3/4馬身差の3着には、日本の5歳牡馬サトノレーヴ。
勝ったカーインライジングは、対距離界の英雄カリフォルニアパングルに替わって、スプリント路線の新王者に就きました。暫くはこの馬を中心に芝のスプリント戦線が展開されると思います。3着に入った日本のサトノレーヴは大健闘といって良いと思います。
そして香港マイル(GⅠ:芝1600m)。
勝ったのは、香港の6歳騙馬ヴォイッジバブル。好スタートから2番手追走へ。逃げたビューティーエターナルのペースはゆったりした流れに。直線に入ると、ヴォイッジバブルが早め先頭に立って、そのまま後続に1馬身1/4差をつけて完勝。良の勝ちタイムは1分33秒34。2着には、後方から馬群を縫って進出した日本の6歳牡馬ソウルラッシュ、1馬身3/4差の3着には、香港の8歳騙馬ビューティージョイ。
勝ったヴォイッジバブルは、香港マイル路線をゴールデンシックスティから受け継ぐ存在。日本の2頭ならば好勝負になると思っていましたが、やはりヴォイッジバブルは強かった。それにしても、2着のソウルラッシュはよく走りました。一方、ジャンタルマンタルはまだ急仕上げの域だったのでしょう。次戦を期待したいと思います。
ラストは香港カップ(GⅠ:芝2000m)。
勝ったのは、香港の英雄、6歳騙馬のロマンチックウォリアー。好スタートから4番手追走を選択。逃げたウイングスパンのペースはゆったりとした流れに。4コーナー手前から、ロマンチックウォリアーは早くも先頭に並びかけ、直線に入ると後続を突き放します。後方8番手から日本の4歳牝馬リバティアイランドがよく伸びてきますが、ロマンチックウォリアーのJマクドナルド騎手は後ろを振り返る余裕を見せて、そのまま1馬身1/2差をつけて完勝。良の勝ちタイムは2分0秒51。2着リバティアイランドから2馬身3/4差の3着には、2番手から粘り切った日本の4歳牡馬タスティエーラ。
勝ったロマンチックウォリアーは余裕の勝利で、実質的に世界NO.1ホースと言って良いでしょう。その世界NO.1に対して、2着だったリバティアイランドもよく走ったと思います。天皇賞秋で13着に敗れたあと、ちゃんと体調を戻せていました。これならば来年の活躍は期待できると思います。3着タスティエーラも地力を見せてくれました。天皇賞秋2着と併せて「復活成った」と言って良いと思います。