香りと食でカラダを幸せにする芳香/料理愛好家

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加藤サキ子

病名を告知されることを恐れないでください

2014-04-07 00:10:44 | からだのこと
この胸部レントゲンは2011/06/23撮影されたものです
向かって左の下に丸いものが写っているのが見えると思います
専門医療機関で初見は「がん」でした
その後、MRI、CT、組織採取、血液検査等した結果ではすべて陰性
それでも、主治医は、悪性にならないうちに摘出しましょう、ということで手術が決まりました
わたしもそんなものなんだ、と思い手術することに同意しました
できているところの右肺下葉摘出が予定されていました

そんななか、院内ですべて陰性の状態なので、現状手術はしなくてもいいのでは、とアドバイスをしてくれた医師がいました
それも来週は入院という時でした
その医師の説明の写です

1.過去の炎症の痕跡
2.まれに植物や菌性の物質
3.良性の腫瘍
手術の摘出量が少ないとは言っても、リスクはあるので、現状は体調などの変化がないので、経過を観察してはどうか、というものでした

もし、悪性の場合、肺にできたガンは急速に血液やリンパ組織によって、全身に転移します
それらを懸念して、主治医手術を勧めてくれたのです
もし、この大きさで悪性ならば、余命は半年程度だったと思います

父が大腸がんの際、後期は肺に転移しました
その後は、半年で亡くなったのを見ていたので、今の自分の体調がそれとは近似していなかったこともあり、手術をやめることにしたのです
それから3ヶ月ごとのCT検査をして経過観察がつづきました
ほぼ1年ごとに主治医が変わりましたが、形状に変化のないことや新たな影がないこともあり、ほぼ良性ということになりました
何人目かの主治医に言った私の言葉は
「戦うより、これは慣れる方が安全です、戦えば必ず彼ら(がん)は暴れますから」

そして、その後は変わることなく、今に至っています
その主治医がほほえみながら「普通の人は、こんな大きなモノを見たら、恐怖のあまり、手術して切り取ってください、といいますよ」と言いました
おそらく、医師としてはこれが何物か確認したい好奇心で手術をしたいだろうなと思い、私が
「なにかを確かめたいですよね」と言うと医師が
「正直にいえば、見てみたいですね」と談笑しました
モノクロのCTやMRIでは感触がつかめないのも事実です
でも、現在の主治医はキラキラした感じがあるので、ガンではないですね、との感想を言ってくれました

検査結果にはこんなレポートがあります
みなさんも検査したら、これらを見せていただくといいですね
受診している臓器だけでなく周辺の状況もわかります

父は大腸がんを手術した際に、がん摘出、腸を一部摘出しました
腹腔内の組織を採取して、検査をした結果、80%に転移していることがわかりました
結果を私と父と二人で主治医から聞いて落胆している父に私は
「すぐに死んじゃうわけじゃないよ、これからのことはゆっくり考えればいいよ」と話しました
すでに70歳を過ぎていた父は人生それなりのことを終えての今、だということもあり、私と父が冷静でいられたのだと思います

それから、抗がん剤による治療を何度か試みましたが、副作用に苦しめられている父に私はある提案をしました
「あと何十年もの人生があるなら、ここで頑張らないといけないけど、こんなふうに下痢がつづいて体力を消耗して寝たり起きたりの余生を過ごすより抗がん剤は止めて、のんびりやりたいことをして過ごしませんか」
父も「そうしようか」と当時は副作用に苦しんでいたので、快諾したのです
亡くなる1ヶ月前までは、鎮痛剤を飲みながらも自分で日常のことをしながら生活していたので近所の方が父に
「本当にがんなの?」と言うほど見た目は快適に過ごすことができました
通常、抗がん剤の副作用でやせ細るのですが、父にはそれがなかったので消耗することなく過ごすことができたのです

できれば、診断によって告知されることを恐れずにどう生きるのかを考えてほしいのです
そして、その時が来る前にご家族でそれぞれ、こんな時が来た時にどうしたいかを話し合っておくことをおすすめします

母の時は告知の環境がなかったのと、私自身が過激な仕事人間の頃だったので、母の精神的な手助けができなかったことを申し訳なかったと感じています

そして、セカンドオピニオンを必ず受けて欲しいと思います
できれば、セカンドと言わず、いくつかの意見を聞くこともおすすめします
告知を恐れず、しっかりと病と向き合っていただきたいと思います
私の次回定期検診は8月となります