東京へ内科学会生涯教育講演会を聞きに行ってきた。東京国際フォーラム周辺は高層ビルが建ち並び、近代的な大都会の様相を呈している。しかも街路はゴミ一つなくこれだけ美しいビル街は欧米にもないような気がした。日差しは夏、道行く人も軽装で、天気の良い休日を楽しんでいる様子であった。しかるに日本全国の内科医二千数百人はホールに積み込まれ、みっちり六時間の講義を受けた。
二十年以上前からこの講演会を聞いているのだが、ウンザリするのは講演会長が朝の挨拶で必ず、受講証明の押印は十分で終わりますから慌てないで下さい、最後の講演の途中で席を立たないで下さいと繰り返すことだ。毎回いい大人に何度同じ事を言うのだろうか。遠く北海道や九州から来て居られる先生方も居る。電車や飛行機の時間もあるだろう。講演終了と同時に腰を上げても良いではないか。会長が終了の挨拶をしている時にぞろぞろ受講者が出ていくのは不愉快かもしれんが、児童生徒相手のような注意はよして欲しい。ちゃんと座って聞いて居られる先生方も半数ほど居られる。それで由として戴きたい。
最後の野口先生は素晴らしかった。講義の内容も良かったし、ご自身の著書も宣伝し講義終了予定時間五分前に終わられたのは賢い。あっぱれななものだ。先生も名古屋だから、やはり16時3分のひかりに乗りたかったのだろうと推測する。