この数日狂ったような暑さで、雪も降る日本は嘘のような亜熱帯の天候だ。サウナジャパンと命名したい。
人様々で快適温度は人によって違う。患者さんとは陽気の話をよくするので、暑がり寒がりがよくわかる。暑がりと寒がりは半々くらいの感じだが、一番多いのは暑いのも嫌や、寒いのも嫌やという人達だ。これは女性に多い。女性には忍耐力が強いイメージがあるがそれにも人様々で、実は多くの女性には贅沢指向が潜んでおり、年中22度前後で湿気の少ない環境を好まれる人も多い。そうは見えなくとも女王体質、否女王気分なのだ。
暑いのは適わん寒いのは辛いという人に対して、暑いのは平気寒いのは平気とおっしゃる患者さんもおられる ほとんど男で、病人には見えない人達だ。寒いのは平気には頑丈タイプ、暑いのは平気にはほっそりタイプが多い。どちらにも色白は少ない。
困るのは夫婦で嗜好温度が逆の場合だ。クーラー大嫌い男と暑がり女の組み合わせが多い。こうした場合、結構男が主導権を握っているようで、熱中症になりそうな部屋に旦那が陣取り、妻は二階に避難していたりするらしい。
太めの暑がりには汗かきも多く、腹部の触診で臍に汗が溜まっており、手が滑りそうになることがある。「申し訳ありません」の言葉を聞きながら、慌てて看護師がタオルで拭いてくれたりする。本当の美人というのは滅多にいないのだが、玉の汗はかかない。不思議だ。