「え」。「え」。「え」というのは昨日の家内との会話である。これは「絵」、「えっ」、「絵」というわけで、絵の教室に行ってくるということだ。青森あたりでは、よくある会話だろう。寒いと大口を開けず短音で会話をするようになると言われるが、暑さも熱いくらいになると言葉も短くなる?。
好きこそものの上手か下手の横好きか知らないが、絵をなんだかんだと足掛け二十年習っている。吉村昭さんは地道に調べて小説を書かれた割に飽きっぽく、寄席通い歌舞伎鑑賞ボクシング観戦とか色々凝ったが数年で憑きもの落ちたように興味をなくす悪い癖があると書いておられる。その点粘りにかける私が、趣味で長続きするのは奇妙で面白い。勿論、陶芸やゴルフなど数年で止めてしまったものもある。尤もこれには、遠方に通うのが大変で食器の置き所がなくなったとか一向にスコアが改善せず腰痛が出てきたなどのそれなりの理由もある。困難不都合を乗り越えるほどには好きでないのではと言われてしまうかも知れない。
なくて七癖と言うが趣味はないという方もおられる。そうね、仕事が趣味ですと答えられる方もおられる、これは自営業の人に多いようだ。人さまざまだから、そういうこともあるかなと思うが、果たして息抜きになるだろうかと多少疑問もわく。定年引退された患者さんに、何か趣味はおありですかとよく聞く、というのはすることがないと早く老けるからだ。趣味がなくてね、所在なくテレビを見てごろ寝などと答えられる方には何か趣味をとお勧めするのだが、そう簡単ではないようだ。
しかし、真面目な話、することがなくテレビを見てごろ寝というのは頭と体の機能低下を早めるので好ましくない。散歩を趣味といえるかどうか微妙だが、趣味のない患者さん(ある患者さんも)には一時間の散歩を勧めている。かなりの率で導入に成功しているが、散歩を何時間も仕事のようにされる方もおられ、ひょっとして趣味には遊びの才能が必要というか向き不向きがあるかなと思ったりしている。
先生側から 患者さんへのメッセージ これまでの患者さんとのやりとりで頷くことが多いです
患者さんの テレビのリモコンがお友達では空しいです
とくにお薬を多く貰いたがる患者さんのブログでは
容体の把握が出来ないの旨など 患者側としても良く理解できます