薄味で美味しいのが和食の極みと思う。勿論、例外はあると思うが食材の旨味を一番引き出すには調味料は控えめが良い。
四川料理の脳天が痺れる山椒と唐辛子の絡み合った辛みも猛暑寒冷には堪えられないが、正直に言えば食材に恵まれない土地の逸品と申し上げねばなるまい。
旬の食材の旨味を十全に生かす調理は、調味料は控えめが極意ではないかと思っている。極上の刺身を醤油に泳がせないで欲しい。三立ての蕎麦をおつゆに浸してもぐもぐ食べては、蕎麦の旨さはわからない。
美味しく調理するのは並の一流、美味しい食材を選ぶ目を持っているのが超一流の料理人ではないかと考えている。