京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

下準備

2024-11-25 16:01:11 | 工房の事
こんにちは。
今日は、お獅子を作るための
磁器土を粉にした様子をお伝えします。

磁器土は、
急須などを作るのに使っております。
今回の作業は、その磁土を薄くスライスして、
カラッカラに乾燥をさせて砕きます。


ものすごく大きな乳鉢と乳棒で
砕いていきます。

ところで、なぜ「乳鉢」?
『中国古典籍の「雷公炮炙論」や
「紅楼夢解説」における
「粉にする」「乳のように細かくする」
などの用例から、
「乳」の「柔嫩」という意味を指すものと
考えられています』
「乳鉢 何故?」で検索をかけたら、
AI君が答えてくれました。
へ~。
細かくするからなのね。


確かに。細かくしております。

コレを溶かして、いろいろして(割愛)
バケツにためて、使う準備は完了。


磁器土の液体。
(ここに継ぎ足します)


後に、この子達になります
肝心な作り方は全部端折っておりますが、
ひたすらに必要な分量の乾燥磁器土を
砕く作業が工程のほとんどを占めているので
”こんなもん。”と思ってください(笑)

地味な仕事が多いですからね。
陶芸なんて。
登り窯も、それに至るまでの
長い地味な作業の方が圧倒的に多い。
(2月にあると確定しかけているので、
今からナーバス(笑))

そんなことで、お獅子できました。
そろそろ朝日焼のHPに載っているかな?
気になった方はチェックしてみて下さいね。
干支のハンコが押されておりますから
毎年違うのです。(色も)

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.
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湯飲み水挽き

2024-11-22 15:39:35 | 工房の事
湯飲みの水挽きです。

新人ちゃんがです。

わたし?

はい・見てマース★


まっすぐのびる湯飲みの制作中。


朝日焼では、まず湯飲みの習得をしてもらいます。
まっすぐのびて、しかし口元はぽってり。
案外難しいです。
(削ってまっすぐになるように
水挽きする必要があるので、
水挽きの時、少し横に張り出して
作る必要があるのです。加減が難しい。

重くないけれども、口元は厚みを残して・・
という技も、案外大変。
(下から上までペラペラにするのは簡単)

イイ感じの湯飲み、できています。
店頭に並んでいる湯呑は、新人ちゃんが作った
ものですよ~。
気になる方は、見にいらしてくださいね。

さぁ、12月が目前です。
ヤバい・ヤバいと言いながら、
干支の物を焼いております。

応援くださいね。
ミカンを食べながら。
ココアを飲みながら。

バームクーヘンが食べたいなぁと
思っていたら、朝起きたら机の上に!
わーい。大きな小人さんが
買ってきてくれていました。
ありがとう。
早速朝から頂きましたとも。
もぎゅもぎゅ。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.
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茶碗水挽き

2024-11-13 15:49:00 | 工房の事
とある出来事から、
茶碗を水挽きすることになりました。


茶碗は、手のひらの中に納まるけれど、
収まりきらない約束事で出来ております。
(作り手側の心得の事です)

茶だまりを作るのはもちろんのこと、
口の作り、みこみの広がり、
上へと広がる広がり方。

茶碗に限らず、これらすべてが
器を作る時に重要ですが、
・・・って、何言うてんねんって?
ですよね~。

茶だまりというのは、抹茶を飲むお茶碗の
真中にうっすらお茶がたまるくぼみ。
アレ、できるように作るけれど、
指などを当ててワザとつくる訳ではないのです。

口の作りは、中の液体が、
するんと唇に入ってくるような滑らかな作り。
そして形。

みこみというのは、
中心から、上へと行くまでの
底の方の広がりの事をいいます。
実は、ごはん茶碗と、お汁茶碗とでは
その広がりが異なります。
(液体を入れる物の方が
広く作られていることが多いです)

ギュッと詰まった、技術の結晶が茶碗。
一期一会の席を作るための柱。

もちろん、お茶やお菓子、
気持ちよく過ごす為の床の間の作りなど、
大切なことは沢山ありますが、
器が無いと始まらない。

「太古より、ヒトのそばには器があった」とさ。
いや知らんけど。
そんなことで、茶碗を作り始めましたが
コレがなかなかうまくいかずに苦戦しております。

おっと、愚痴っぽく色々書きたいのに、
文字数が。
明日に持ち越ししますね。
(前置き長すぎた)笑


また明日。
Please stay healthy and stay safe.
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写真撮影

2024-10-31 16:03:15 | 工房の事
こんにちは。
今日は、カメラマンが撮影に来てたよ。
というお話です。

日本在住のフランス人のコーディネーターさんが
イギリス人?のカメラマンを連れてきました。


フランス人の彼。英語も日本語も達者。


工房長をいい角度で撮るための準備

何かね、「外人さんがくつ脱いでる~」って
面白く感じました。
外人さんの靴下裏を初めて見た!って(笑)
(そりゃ彼らも履くし靴も脱ぐわ)




外人とお座布団

彼の尻の下は、朝日焼の粘土を揉む大事な場所。
「ここに個腰かけたり立っていいか?」ときかれ、
流石にダメなので、
レンズ替える時に座りたいなら、おざぶを置いて
そこに腰かけてくれとお願いしました。
この板、幅40センチの板をつないで作ってあって、
全ての品物が、ココに保管されている粘土を
板の上で揉んで、ロクロで成型されて
生まれてくるので、大事~。土足厳禁~。


外人の中腰
(背が高い方なので、大変そう)

色々気を使って写真を撮ってくださる方だったので、
こちらもリラックスして仕事が続けられました。
変な演出が要らないから(笑)楽ちん。


どんな構図よ。
(フクシャチョーとカメラマンと虚無の目のコーディネーター)

彼の写真は今どこで
だれの目に止まっているのでしょうね。
我々が海外に行ったときにふと見たものに
掲載されていたりしたらいいのにな。

そんなところで、皆様も何かで朝日焼を見たら、
「きっと、このカメラマンも中腰で、
靴下裸足で撮ってんだな~」
と、想像して、カメラマンにも、朝日焼にも、
益々の愛情を注いでくださいませ。

我々、今日も揉み板で粘土を揉んで
世界中へと朝日焼の器をお届けすべく
キリキリと働いております。
お手に取って、大事に育ててくださいね。

また明日。
Please stay healthy and stay safe.


カメラマンを撮るカメラの存在。
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2024-10-22 15:41:29 | 工房の事
こんにてゃ。
こんにちは。

今日は、お醤油つくりの話を
書きたくて仕方がないのですが(笑)
そういえばここって、「陶芸教室」や
「陶芸」の話を書く場だったと思いだし、
泣く泣く陶芸の話を書きます。
(なんでやねん)

今日は、キリキリのところを攻めて、
無駄なく窯詰めして焼いたよというお話です。



窯詰めの様子

通常、皿は、
「ゴウ」もしくは「サヤ」とよぶ
道具の中に入れ、縦に積んで
焼くことが多いです。
これならば、少ない場所で皿が
ドドーンと焼けますので、便利。

が、御本手の窯は「酸化」と「還元」の
間を絶妙にすり抜けて焼く窯なので、
時々、おおへまをかまして、
メッチャ黄色く焼きあげてしう事があります。

敗因は、
:ゴウでギュウギュウに詰め過ぎた。
:大きな障害物〈ゴウ〉があるのに、
還元から酸化に転じるのを、
ガス圧操作ゆるめにしてしまった。
(ショックを与えるほど、急激に転化します)
:日ごろの行い(うるさいわ)笑
等だと思われます。
今回はイイ感じに焼きあがったので
皆様に見て頂きますね。

道具を使って、高低差を付けて、
なおかつゴウを極力使わない。


器と器の
隙間の狭さを見てください。

高低差を付けると、皿のような羽の広い器は
下に、器を滑り込ませられるので、
ギリギリを攻めて、一枚でも多く入るように
キュッキュと詰めます。

腕の見せ所です。
(詰めるのに、果てしなく
時間を使っていいわけでもないので)

今回ここまで書いておいて、
今日焚いている窯が、
実は、、、、
ゴウでギュウギュウに詰めた窯なんですよね~。

今の世界線で焚いている窯は、
納品日まで時間が無いので
失敗は許されないのです。が、、
もの凄く心配になってきました。
今日の窯の結果はまたご紹介しますね。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.

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