京都・宇治の陶芸教室 朝日焼作陶館 スタッフブログ

登り窯の横にかまえた朝日焼作陶館 「深く楽しい陶芸の魅力」に触れることができる窯元ならではの陶芸教室です

たてがみ

2022-05-16 15:47:55 | お手伝い
こんにちは。
今日は、鬣(たてがみ)の話です。
雄々しい動物のたてがみ。

がおぅ~と、崖の上で吠え、
長老のヒヒが赤子を抱き上げて
次の王者だ~!と宣言する・・
アニメ、ライオンキン〇の
ライオン・・ではなく、
この動物、実はトラ。
今年の干支のトラ。
しかも、背中に赤ちゃん寅を背負う
ママ。(笑)

石膏で作った型から外した時、
余分な粘土が周りに出てくるのですが、
毎回タテガミになってくるので
面白くなっちゃって。

石膏型で形を取る時に、
顔部分の粘土の中に空気が入っていると、
素焼きなどした折に、
爆発して顔なしになっちゃう。
それを防ぐため、必要な分量より
少し多い目の粘土を形の中に入れ、
ぎゅむぅ~っと押した時、
はみっと、少しはみ出るくらいにすると、
空気が残る心配が減るのです。
で、たてがみが出来ると。

これが体だと、
石膏型の作り方にもよりますが、
背中にたてがみが生えたり、
お腹の横にビローンと皮が伸びます。
鶏だと、でっかいトサカが出来ちゃいます。
もちろん、邪魔なので
切り取って仕上げられます。なので、
皆様のお目にかかることはありません。
作っている者だけの、ささやかな笑いです。

このタテガミ付きのトラのママも
すぐに削り取られ、
ライオンではなく、寅に変わりました。
今年のお正月の床の間を
華やかに飾ってくれていたことでしょう。


来年の事を言うと鬼が笑いますが、
ウサギにはどんなタテガミ
(はみ出る部分)が出来るでしょうか
今から楽しみです。
面白いタテガミが出来たら
皆様にお知らせしますね。

それではまた明日。
Please stay healthy and stay safe.

作陶館note

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