海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

玉砕=全滅の実態

2009-06-21 20:29:56 | 2009年 南洋群島慰霊墓参団
 戦車には傍にある木麻黄の葉が積もり、鋼板の穴や車体の隙間からは、木の枝が伸びていた。  自らも戦車隊の隊員だった司馬遼太郎は、大岡昇平との対談で、旧日本軍の戦車や戦車隊の特色について語っている。長々と引用してばかりだが、沖縄戦における戦車隊のことについても語っていて、貴重な証言だと思うので紹介したい。 司馬 私どもにも初年兵期間があってつらかったですけど、しかし、学徒出陣で大勢でどっと入ったも . . . 本文を読む

旧日本軍の戦車

2009-06-21 19:27:32 | 2009年 南洋群島慰霊墓参団
 空港のそばには旧日本軍の九七式中戦車が二両置かれていた。キャタピラが壊れていたが、他にも兵器が並べられていたので、ここで擱座したのではなく、見学用として運んでこられたのではないかと思う。赤黒く錆びた車体が西日を受けて鈍く光り存在感があった。乗っていた兵士はどのような最期を迎えたのか。砲撃を受け、炎上する戦車の中で焼け死んでいったのだろうか。  『烈日サイパン戦』によれば、6月15日にオレアイとチ . . . 本文を読む

旧日本海軍の弾薬庫跡

2009-06-21 19:10:59 | 2009年 南洋群島慰霊墓参団
 順序が逆になってしまったが、植物園の前にサイパン国際空港そばの旧日本軍の弾薬庫を見学した。  サイパン国際空港は、かつて旧日本海軍アスリート飛行場があった場所に造られている。空港の敷地内や周辺には旧日本軍の掩体や弾薬庫、発電所などが残っていた。写真は弾薬庫の正面で、まわりは土で覆われている。入口の所にミツバチが飛び回っていたが、中に入ると厚いコンクリートで囲まれた奥に造花の花束が置かれていた . . . 本文を読む