外苑茶房

神宮外苑エリアの空気を共有し、早稲田スポーツを勝手に応援するブログです。

Green Mill

2012-09-26 23:52:10 | 音楽
ジャズ・クラブの「グリーン・ミル」を訪れました。

カブスの本拠地球場のあるCTAレッドラインのAddison駅よりも3駅北、Lawrence駅のすぐ近くにあります。

聞き及ぶところによれば、ここは「アル・カポネ、ゆかりのナイトクラブ」とのこと。
こんな情報をインプットされてしまうと、マシンガンをバイオリン・ケースに入れたギャングが、隣の部屋に潜んでいるのではないかと思ってしまいます。
(;^_^A

↓お店のWEBサイトです。
グリーン・ミル

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この場所は、様々なツアー・マップから外れてしまっているエリアなのですが、レッドラインを降りてみると、なかなか趣きを感じます。
1920年代に建てられた、豪華で大規模な劇場や映画館がいくつも存在しているのです。
きっと、アル・カポネが君臨する大繁華街だったのでしょう。

しかし、哀しいかな、それらの殆どが、現在は閉館となり、朽ち果てようとしています。

修繕するにしても、取り壊すにしても、多額の費用がかかります。
最終的には、公共セクター主導の市街地再開発計画に上手く相乗りでもしないと、動きがとれないという状況なのでしょう。
(><)

かつては、着飾った男女が眩しいネオンサインの輝きの中を闊歩していたであろう表通り。
今は寂しい通りを眺めながら、繁華街の栄枯盛衰、そして財政基盤を失った大規模建造物の悲しい末路を、否応なしに考えさせられました。

維持修繕への視点を欠いた公共投資の続く日本も、決して例外ではありません。
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Blue Chicago

2012-09-25 06:32:49 | 音楽
クラーク通りにあるブルース・バー「ブルー・シカゴ」に行きました。

お店のWEBサイトが、店内の様子やサウンドを詳しく伝えてくれますので、ぜひ訪問してみてください。
ちかみに、WEBサイトの画像で挨拶している黒人男性がお店のオーナーです。
ブルー・シカゴ

ちなみに、カバー・チャージは8ドルでした。
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開演は夜9時。

まずギター、キーボード、ベース、ドラムの四人組での歌と演奏が始まりました。
曲と曲との間に入るギタリストとベーシストのトークも楽しく、店内はあっという間に観衆で満員となりました。

今日は、ベーシストが楽器の左右を逆に抱える変則的な奏法です。
これまでギターで左右逆に持つプレイヤーは何度も見かけましたが、ベースで見るのは初めて。
楽器は5弦のフェンダー・ジャズベースを使用していましたが、左右逆に持ちますから、低音域の弦が下、高音域の弦が上という状態で演奏するわけです。

演奏が始まる前、私は「これでは、スラップ奏法はできないんだろうなあ」と思いました。
親指で上から低音の弦を叩き、人差し指と中指で高音の弦を引っ張り上げるのがスラッピングの基本だからです。

しかし、このベーシストは、演奏の大半がスラッピングだったのです。
やってやれないことはない、というわけですが、いやはや驚きました。
そして、実に巧いのです
(;^_^A

開演後30分ほど経過した時、カウンター席の私の隣で静かにジンジャーエールを飲んでいた小柄な黒人女性が、ギタリストから「私たちの友人が来ている」とステージに招かれました。

実は、その女性は有名なブルース・シンガーらしく、マイクを握るや、ど迫力の歌声で観衆を圧倒したのです。


途中から、一種のパーカッション楽器「ウォッシュボード」(波形に加工された金属板)を身につけて、栓抜きでカチャカチャとリズムをつけながら熱唱し、ボルテージは最高潮に達しました。
※写真が上手く撮れていないのですが、女性が金属を身につけていることは分かると思います。

ちなみに、何年か前にニューオリンズを旅行した時、この「ウォッシュボード」を初めて見ました。
アメリカ南部の名物・ケイジヤン音楽のライブハウスでした。

こんなところからも、シカゴ・ブルースのルーツが分かるのでした。

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お店を出ると、隣のブロックに、巨大なマクドナルドの店舗がありました。


実は、ここが世界一のファーストフード・チェーンであるマクドナルドの発祥の地。
その1号店は、ロックンロールをテーマにした店づくりだったとのことで、広い敷地の一角に、当時のお店が再現されていました。
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B.L.U.E.S

2012-09-24 07:31:27 | 音楽
ブルース・バーの「ブルース」に行きました。

↓お店のWEBサイトです。
B.L.U.E.S

出演者は、ブルース・ギターの名手、カルロス・ジョンソンです。


私も、彼のDVDを持っています。
ギターの左右を逆に抱えて弾く変則的な演奏スタイルで、いかにも現場からの叩き上げのミュージシャンです。

↓YouTubeの画像をご覧ください。
カルロス・ジョンソン

弦をはじく方向を上下に巧みに使い分け、豊かなサウンドを作っているのが画像からも分かりますね。

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ちなみに、この店のカバー・チャージは、土曜日にも関わらず、僅か10ドルでした。

店内は、週末ということで超満員。
通路も観客で埋まり、飲み物を注文することもできない、満員電車の状態でした。
(T_T)

その観衆を熱狂させるカルロス・ジョンソンのプレー、ボーカル、そしてトークは、本物のエンターテイナーだと思います。

スタジオ録音では、彼の良さは分かりません。
ブルース・バーこそが最高の舞台です。

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これは、キングストン・マインズの壁に描かれていた絵です。

ゆったり流れる川に外輪蒸気船が浮かび、川辺には魚釣りをする人
いかにも、アメリカ南部らしい風景です。

これがシカゴ・ブルースの原風景なんだと思いました。
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Kingston Mines

2012-09-23 23:00:16 | 音楽
ブルース・バーの「キングストン・マインズ」に繰り出しました。

CTAレッドラインのFullerton駅から徒歩10分ほどにあるお店です。
↓お店のWEBサイトが、なかなか良くできています
キングストン・マインズ

今夜は午後7時開店

このお店には2つのステージがありまして、その1つで、女性ギタリストと男性ベーシストのデュオが7時半から始まりました。


ご覧のとおり、アコースティック・ギターと4弦のアコースティック・ベースギターによる至ってシンプルなサウンドですが、ギターのジョアナ・コナーの多彩な演奏テクニックと力強いアタックに、本場で生き抜いているミュージシャンの実力を感じさせられました。
↓YouTubeに画像を見つけました。
録音の音質は今一つですが、雰囲気がお分かりいただけると思います。
Joanna Connorのアコースティック・ライブの映像

この男性ベーシストは、演奏中に殆ど表情を変えません。
主役であるジョアナの息遣いや表情を窺いながら、簡潔でしっかりしたリズムを送り続けます。

ただ、演奏を聴きながら「このベーシストは、ハナ肇さんに似ているなあ」と思いついた私は、演奏途中で「あっと驚く、為五郎。なぬっ?」と言う光景を想像したりしていました。
(;^_^A

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アコースティックの演奏は一時間後の8時半に終了。
次は隣のステージで演奏があるというので、私も席を移動しました。

すると、ジョアナとベーシストの2人も移動してきて、今度はエレキ・ギターと5弦のフェンダー・ベースに持ち替えて、更にドラムスとサイド・ギターも加わった4人組による熱い演奏が始まりました。


先ほどまで地味な演奏をしていたベーシストが豹変し、観衆の五臓六腑を揺さ振るような重低音を大音量で鳴らし始めました。

また、四十歳以上のメンバーの中で、ドラマーだけが二十歳過ぎの若者であることに私は気がつきました。
有名店における週末のステージは、野球でいえばメジャー・リーガーにしか声のかからない特別な場所です。
また、ブルースは年季を重ねることも必要。
ですから、二十歳そこそこの若者がメンバーであることは意外でした。

しかし、その若者が超絶的な技量の持ち主だったのです。
その正確でダイナミックなドラミングは、本当に素晴らしいものでした。

WEBサイトにはドラマーの名前が見当たりませんでしたが、何とか調べあてて、今後の活躍に注目していきたいと思います。

このステージは、午後9時から10時半までの90分間、休憩なしで続きました。
そして、土曜日ということもあって午前4時まで、彼らのステージは続きます。

技量と体力
その両方を併せ持つミュージシャンだけが生き残ることのできる競争社会

シカゴのブルース界は、そんな厳しい世界なのだと思いました。

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Jazz Showcase

2012-09-20 12:45:25 | 音楽
シカゴのサウス・ループにあるジャズのライブスポット「Showcase」に来ました。


今夜のカバー・チャージは10ドル。
一杯目に頼んだバーボンのオンザロックが9ドルという値段ですから、安いものです。

今夜は、サンバ系のサウンドでジャズをやるコンボのステージ。
個人的には、エリック・ゲイルのようなサウンドを出すギタリストが気に入りました。

WEBサイト

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かつて観た、ルイ・アームストロングやビリー・ホリデーの出演する映画「ニューオリンズ」で、ニューオリンズを追われた黒人ミュージシャンたちがシカゴに移住するという場面があり、2011年2月に、このブログでも話題にしました。
過去記事

サッチモのようなサウンドを聴くことができるならば何の問題もありません。
しかし、私の頭の中にあるシカゴのジャズは、アートアンサンブル・オブ・シカゴに代表される、ちょっと前衛的で観念的なサウンドです。
アートアンサンブル・オブ・シカゴ

学生時代から、何度も聴き込んでみましたが、どうしても肌が合いませんでした。
(><)

シカゴ滞在中に、ひょっとしたら彼らのサウンドに出会う機会があるかも知れません。
生演奏であれば、ずっと理解しやすくなるという期待もあるのです。

しかし…
楽しみのような、怖いような、
期待しているような、避けたいような

なかなか複雑な気持ちでいます。

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Buddy`s Legends

2012-09-17 06:41:52 | 音楽
ブルースのライブ・スポット「レジェンズ」に行きました。

店内には、著名なギタリストたちのサイン入りギターが数多く飾ってあります。

例えば、エリック・クラプトン、キース・リチャード、BBキング、カルロス・サンタナ…

20ドルのカバー・チャージを払って、手の甲にスタンプを押してもらって店内に入ります。
シカゴにもかかわらず、アメリカ南部の名物であるケイジャン料理のガンボが人気メニュー。
やはりシカゴ・ブルースのルーツはアメリカ南部なんですね。

お店のWEBサイト
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白人のギタリストがボーカルも担当してリーダーを務めるバンドです。
もちろん、彼も実に巧いのですが、リズム・ギターとドラムの黒人二人の印象が私には強烈でした。

ドラマーは、マッチョで巨漢。
バスドラムの皮がぶち抜けるのではないかと思える強いキック
シンバルが砕け散るのではないかという強烈なスティック使い
それでいて、実にタイトで締まったリズムを送り出します。
こういう骨太のサウンドは、体格に劣る日本人ドラマーには、決して出すことができません。

かたやリズム・ギターは、キレのあるカッティングで、バンド全体を刺激し続ける職人的プレイ。
時にはソロ演奏もやるのですが、その時に彼は実に狂おしい音を出します。
ソロのパートが終わって観客から熱狂的な拍手を受けても、決して派手な反応をせずに、はにかむように視線を下に向ける。
こんな渋いギタリストが私は大好きです。

シカゴ・ブルースの実力に、最初のお店から圧倒されてしまう私でありました。

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私にとっての名曲( その3)

2012-09-14 20:36:58 | 音楽
私の学生時代、もちろん音楽CDは存在せず、LPレコード(Long-Play Record)が音楽鑑賞の主役でした。
何度も何度も繰り返して聴いていると、どの曲のどの部分に、演奏者の息遣い、レコード盤の小さなキズ、あるいはプレスむらによる音の歪みが入っているか等々も、きっちり記憶に刻まれてしまいました。

現在の私には決して真似のできない集中力が、学生時代にはありました。

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そんな時代に、文字どおりレコードが擦り切れるまで繰返し聴いた演奏の一つが、オスカー・ピーターソンの「Exactly Like You」です。
「ハロー!ハービー」というアルバムのA面2曲目に収録されています。

1971年、青山高校に入学した直後の5月ごろ、軽音楽サークルに加わってジャズのベースを担当することになりました。

中学のブラバン部員時代から、興味を持ってジャズを聴いてはいたものの、演奏したことはありませんでしたので、とにかく一から勉強しなくてはと、何枚かのLPを教材にして、徹底的に聴き込みました。

軽音楽サークルの主力メンバーの中に、ギターのS先輩がいらっしゃったので、「ギター奏者の加わっているアルバムが参考になるだろう」と思って、選んだLPの中の一枚が、この「ハロー!ハービー」でした。
ちなみに、「ハービー」とは、オスカー・ピーターソンのバンドに以前レギュラーとして所属していた、ギターの名手のハーブ・エリスのこと。
久しぶりに彼をセッションに招いてのレコーディングだったので、「やあ、ハービー!元気でやっていたかい?」というようなアルバム・タイトルというわけです。
そんな雰囲気が、アルバム・ジャケットの写真からも伝わってきます。

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何といっても、ジャズのベースラインを私が初めて採譜したのが、この演奏でした。
サム・ジョーンズの、地味ながらもツボを押さえたプレイ。
レコードを繰り返し聴きながら、それを譜面に落としていく作業では、まるで宝物探しをしているような心境になったものです。

それ以外にも、数多くのことを、この演奏から学びました。
*導入部における、ギターのハーブ・エリスの巧みなコード進行とリズムの刻み方
*途中からベースが演奏な加わった時の、ギターとベースの役割分担
*更にドラムスが加わった時の、ベースとドラムスの役割分担
*共に和音を出せるギターとピアノがぶつからないようにする工夫

ジャズのコンボでは、何に注意を払いながら演奏すべきなのか
その基本中の基本を、この演奏から高校一年生の私は学んだのでした。

また、ピアニストとして超絶な演奏技術を有するオスカー・ピーターソンが、右手だけで控え目に弾くピアノの一つ一つの音のタッチと音色の美しさと言ったら…

中学生の頃には、ギターでも、ピアノでも、ドラムスでも、息もつかさぬ早弾きで延々とソロをとる奏者を崇めることが多かった私。
しかし、この曲におけるオスカー・ピーターソンの演奏を聴いて、排気量5リッターの自動車が時速60キロぐらいで悠々と走行する
そんな名手たちの余裕綽々のプレイの素晴らしさに、私は目覚めました。

オスカー・ピーターソン

最近の録音では、ダイアナ・クラールのものが気に入りました。
オスカー・ピーターソンの録音と同様に、ギターが加わっているので、時代が変わっても、バンド演奏における役割分担の基本がきちんと押さえられていることが確認できます。
ダイアナ・クラール

ゆったりしたテンポでスタンダード曲を演奏する、特にライブともなると、ジャズ奏者には、ムラムラっと遊び心が湧いてきます。

YouTube画像のダイアナ・クラールも、アドリブの中に有名なボサノバのメロディを織り込んで、「遊んで」います。

ギターやベースの奏者たちの表情から、
「おっ、ダイアナ、やりますねえ…」
という彼らの気持ちが伝わってきます。

そして、演奏が終わった時のダイアナの笑みには
「フフフ、ちょっと、遊んでしまったわ」
「でも、皆も楽しめたでしょ?」
というようなニュアンスがあります。

気心知れた仲間とジャズを演った時の至福の瞬間。

野球で例えれば、神宮の大観衆の前で、神妙な表情で試合前のキャッチボールをしている時に、急に変化球を投げて、受け手がびっくりする表情を楽しむような

ジャズは本当に楽しいです
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私にとっての名曲( その2)

2012-09-03 19:33:39 | 音楽
前回、ハービー・ハンコックの「ドルフィン・ダンス」を、私にとっての名曲として話題に取り上げました。
ドルフィン・ダンス

この曲以外にも、私にとっての名曲、すなわち「この曲で、ベースを弾きたいなあ」という曲がもちろんあります。

今日の曲は、アントニオ・カルロス・ジョビンの「ワンノート・サンバ」です。
その曲名が示す通り、メロディーの主題が一つの音符の連続だけで出来ている曲でして、コードの変化によってサウンドを色づけていくという独特の構成です。
しかし、そのコードの展開が実に軽妙かつ素敵でして、聴く者も、弾く者も、あっという間に曲の世界に引きずり込まれていくのです。
ベース担当の私も、様々なアイデアが湧いてくる曲でした。

この曲を初めて弾いたのは、高校一年生の秋ごろだったと思います。
一学年上の、ギター担当・Sさんが、軽音楽サークルの部室に「この曲を演ろうよ」と譜面を持ってきました。

譜面を見た私の第一印象は、「不思議な曲だなあ」
何せ、メロディーが一つの音の連続なのですから…
(;^_^A

しかし、恐る恐る演奏を始めると、この曲の持つ魅力に、のめり込んでしまいました。

こんな曲を作ってしまうアントニオ・カルロス・ジョビンは、紛れもない天才だと思いました。
アントニオ自身は、「あの曲は、鼻歌みたいなものだよ」と言うかも知れませんが。
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この曲は、ジャズやボサノバの大勢のメジャーなアーティストが取り上げています。
でも、YouTubeで探してみた中で、私が一番気に入ったのは、ホームビデオで録られたデュオのものです。
それをご紹介します。
One Note Samba

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なお、この曲の譜面をくださったギターのSさんは、国際線のパイロットになりました。

大学受験で、大岡山方面の国立一期校を受けて失敗。
早稲田の理工学部には現役合格されたのですが、「何だか気が乗らないんだよね…」と、宮崎の航空大学校に進学されてしまったのです。
同じ軽音楽サークルで同学年のサックス担当・Yさんが、同じ志望校に現役合格していたので、そのことが少しショックだったのかも知れません。

航空大学校は、秋から新学期が始まるという学校とのことで、高校卒業から半年間、手品師の助手という珍妙なアルバイトをしていらっしゃいました。
いったい、何処から探してきたバイトなのやら…
(*^_^*)

ギターがとても巧くて、ちょっとユニークなS先輩でした。
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私にとっての名曲

2012-08-08 22:23:30 | 音楽
明日からの二日間、短い夏休みを取ることになりました。
既に一風呂を浴び、束の間の解放感に浸っています。

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リラックスしようとする時に、音楽を欠かすことはできません。

よく「あれは名曲だ」と言いますが、具体的に、何がどうなると名曲と呼ぶのかと問われたら、答えるのは簡単ではありません。

「メロディが美しいから」
「大ヒットした曲だから」
「名曲アルバムに入っていたから」
「大物作曲家の作品だから」
おそらく答えは人それぞれです。

私にとっての名曲。
その一つの類型は、「ああ、この曲でベースを弾いてみたいなあ」と、気持ちの「そそられる」曲です。

コード進行、テンポなどが、自分自身のテイストに合致した曲に出会うと、ベースラインが次々と湧き出てくるのです。
もちろん、アイデアが湧いても、実際にそれを弾きこなす技量があるかどうかは別の問題なのですが。

そんな切り口で私にとっての「名曲」の一つを挙げると、ハービー・ハンコック作曲の「ドルフィン・ダンス」です。
アルバム「処女航海」に収録されています。

音を厳選して、抑制気味にロング・トーンで弾く
あるいは、ちょこちょこっと動いてみる

ドルフィン・ダンスは、ベース走者に対して、「君は、どんな感じで攻めるんだい?」と常に投げかけてくるような曲
そして、様々な試みを懐深く受けとめてくれるような雰囲気の曲なんです。

Dolphin Dance

この録音では、名手・ロン・カーターがベースを担当して、実に素晴らしい演奏を聴かせてくれます。

また、ジャコ・パストリアス、ブライアン・ブロンバーグといったベースの達人たちも、自身のリーダー・アルバムで採り上げていますから、「ドルフィン・ダンス」がベーシストに愛される名曲であることは疑いないでしょう。

同じように、ピアニストに好まれる曲、ギタリストが弾きたくなる曲、ドラマーが叩きたくなる曲など、それぞれの担当する楽器によって、それぞれの「名曲」が存在するはずです。

そのあたりのツボを踏まえていると、ジャズのライブ・スポットでリクエストする機会が巡ってきた時に、バンド・リーダーの担当する楽器に向いた曲をリクエストすることができます。
自分のリクエストを採用してもらえる確率が格段に高まるのは間違いありません。

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それでは最後に、ハービー・ハンコックの俳句をご紹介して終わりといたします。

ハービーは
今日も 役所で
ハンコ突く
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お役所めぐり

2012-06-29 22:19:29 | 音楽
今日は、父の死去に伴う諸手続きを行うために、市役所、年金事務所、税務署などを駆け巡る1日となりました。

後期高齢者、介護保険、市・県民税、固定資産税、母の所得証明、戸籍謄本…

同じ市役所の中を数メートル移動して異なる窓口を訪れるたびに、その都度、本人確認、委任状の有無等々を尋ねられるのに辟易してしまいました。

お役所仕事、恐るべし…
(><)

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こんな時には、音楽を聴くのが一番です。

以前にも書きましたが、短調の暗い、あるいは深刻ぶった曲よりも、長調の明るい曲が私は子供の頃から大好きです。
そして、歌謡曲よりも、ラジオから流れてくる洋楽のポップスが好きでした。

そんな筋金入りの歌謡曲嫌いである私ですが、中学生の時に聴いた「天使の誘惑」という曲だけは、その軽快で明るい曲調が、とても好きになりました。

作曲は、鈴木邦彦さん。
鈴木さんは、ジャズオーケストラの名門・慶応ライト・ミュージック・ソサエティのピアニスト出身です。
洋楽に明るい鈴木さんは、GSのジャガースやゴールデン・カップスに数多くの曲を提供したことでも分かるように、ポップスの感覚を巧みに歌謡曲の世界に持ち込んだ「技あり」の作曲家です。

そんな鈴木さんの作曲で、米軍キャンプのライブ演奏で鍛えたジャズ・シンガーの黛ジュンさんが歌った「天使の誘惑」は、洋楽好きの私にも実に快適でした。
携帯用リンク
パソコン用リンク

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「天使の誘惑」は1968年に大ヒットしたのですが、その6年後の1974年に、荒井由実さんのセカンド・アルバム「ミスリム」が発表されました。

そのアルバム収録曲の一つが「12月の雨」
細野晴臣さん率いるティンパン・アレイの演奏に山下達郎・大貫妙子のコーラスが重ねられたサウンドは、それまで日本の音楽シーンにはなかった、最高に垢抜けたポップスでした。

そして、ある時、「12月の雨」の明るくリズムの効いた曲調と、12弦ギターをフィーチャーしたアレンジは、「ああ、この編曲は『天使の誘惑』と基本的に同じ仕掛けではないか」と思いあたりました。
アレンジを担当した松任谷正隆さんも、「技あり」でした

ティンパン・アレイ、恐るべし…
(^^)v

また、「ミスリム」のプロデューサーである村井邦彦さんも、慶応ライト・ミュージック・ソサエティ出身です。

携帯用リンク
パソコン用リンク

(注)意味不明の映像が玉にキズです…
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