花のたより☆山のふみ~青森県立名久井農業高等学校~

農業と環境の研究グループ「チームフローラフォトニクス」と弟分である「ハンターズ」の取組みを紹介します!

海岸の思い出

2025年03月09日 | 環境システム科
まもなく3.11。東日本大震災から14年経ちました。
復興は進んでいますが、まだまだ回復していないところが多くあるのも事実です。
さて震災時、誰でも思うように、FLORAも何かの役立ちたいと考えていました。
そこで3年生は大津波に飲み込まれた種差海岸のサクラソウ救出を考えました。
なぜなら海の水をかぶった土壌はECが高く、生存が心配されたからです。
さすが草花班です。やろうと決めたら早いのがFLORA。春休みに現地視察、
4月に入ったら救出許可を得るため、青森県庁に出向きます。
しかし前例がないと門前払い。何度行っても跳ね返されました。
ところが3年生がいろいろ資料を制作。すると根負けしたのかとうとうゴーサイン。
5月連休明けに県知事から指令という文書がFLORAに届きました。
まさにミッション。そしてFLORAは地域の方々に案内され自生を訪れます。
幸いなことに数は減っていますが花は咲いていました。
そこで人工授粉を行い、6月下旬に採取。希望のタネを手に入れました。
これが全国ニュースになると、全国からサクラソウの発芽方法を指南する資料が
たくさん届きます。なぜならサクラソウの発芽にはひと工夫必要だから。
しかしその甲斐あって、翌年にはFLORAの温室には花が咲きました。
もし絶滅してもここに遺伝子がある。そんな思いで必死でした。
幸いサクラソウは自然復活。FLORAは現地調査を行い、その理由も考察し県に報告しています。
現在、その花はどこにあると思いますか。実は筑波大学で育てられています。
なぜなら毎年4月になると筑波大学は国立科学博物館と連携して
サクラソウ展を開催しているから。そのコレクションに加えてもらったのです。
この活動を意見発表にまとめた3年生。県大会に出場し、最優秀をいただいています。
それから6年後、サクラソウ自生地の保全活動を終止符を打つことになったFLORAは
最後にもう一度サクラソウで意見発表に出場。全国大会まで進んでいます。
来週火曜日は意見発表。後輩たちが挑みます。

コメント    この記事についてブログを書く
« 梅よりも早く ? | トップ | 流儀復活 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

環境システム科」カテゴリの最新記事