教団「二次元愛」

リアルワールドに見切りをつけ、二次元に生きる男の生き様 (ニコニコでは「てとろでP」)

ギリシャの人は何を思うのか

2011-07-01 00:03:44 | 経済/経済/社会
最近ギリシャでデモ続きだというのをよく聞く。

まあ、あたりまえといえばあたりまえだ。
市場経済も財政も国家運営も外交も全て悪い方向にいっていると当人たちが考えてもしかたがないような状況にあるからだ。

では。
デモをしている人たちは何をさせたいのか?

あまりマトモに彼らの主張を見てはいないが、ニュースで伝え聞くところによると
「緊縮財政にして今の俺たちの既得権益に手をつけるのには反対だ!」
と言っているようにしか見えない。

ドイツやフランスの立場からすると、
「銭を返せないヤツにさらに銭を貸すヤツがどこにいるというんだい? だから財政再建で銭を返せるアテを作らないかぎり絶対貸すわけねぇだろ!」
であり
「さらに銭を借りられるだけありがたいと思え!」
というくらいの勢いである。

逆にいえば、ギリシャのデモの意見を取り入れたら、ドイツやフランスからの追加援助は絶対ない。
そのときは絶対に債務不履行になる。
国家が債務不履行になったら他の国と貿易するときの対価を支払えなくなるので国全体が飢える覚悟が必要なほどのドカ貧に絶対なる。
デモの要求とは、つまりそういうことだ。

ようするに、ギリシャのデモはドイツやフランスからの援助を断ってドカ貧の道を歩めと言っているのだろうか?

・・・そこがよくわからない。
いったいヤツらは自分たちの国をどうしたいのだろうか。

個人的には、ギリシャは債務不履行宣言したほうがむしろいいんじゃないかと思うんだがね。
わたしがギリシャ人だったら、たぶん
「ドイツやフランスからの追加援助を断れ! そして借金は1ユーロもヤツらに返すな!」
と言う。
ギリシャが破綻してユーロの信用に傷がつくことを気にしている債権国が多いので、むしろ債務不履行宣言のほうに持っていくほうがイロイロと交渉のイニシアチブを取れるというものだ。

いまのギリシャ国債が低金利の超長期モノにロールオーバーできたとしての話だが、その債務を払いきる期間くらいの長い目でみたら、いましばらくドカ貧になるのをガマンしたほうがまだマシなんじゃないだろうかと思う。
アルゼンチンだって10年前に債務不履行宣言したが、失われた10年にはなってはいない。



実はこれ、たとえば韓国人だったら非常にわかりやすい。

韓国人なら、デモ隊の要求は
「いまの混迷はすべて日本のせいだ!」
「すべて日本が悪い! だから俺たちは1円も返すべきではない!」
「悪い日本は債権を全額放棄すべきで、さらに我々に謝罪と賠償をすべきである!」
「政府は日本に借金を返そうとしている親日派(韓国では最大級の蔑称)だ!」
「俺たちの既得権益はすべて日本の税金で補填しろ!」
ですべて説明がつく。

そのデモ隊には、論理的に考えてわが国はどうするべきなのかと思考できるだけの脳ミソはまずない。
それは「日本が悪い」しか言わない昆虫なみのデモ隊になるはずだ。
(ギリシャのデモ隊がそれと同じ昆虫なみなのかどうかまではわからないが。)

そして我々は
「ああ、やっぱり韓国はいつも通りだね・・・」
「韓国人なんかに銭を貸してマトモに返済してくれるはずだと思っていたヤツほうがどうかしているよ・・・」
と語るのだ。



デモに参加して既得権益を死守しようと躍起になっているヤツは賢くない。

より賢いヤツは、デモに参加せずに銀行に並び、口座のユーロを全て引き出そうとしているヤツだ。
(国が債務不履行宣言したら銀行口座は当面凍結になったり独自通貨に強制交換になったりするため)

でも、もっと賢いヤツは、手持ちの銀行預金をすでに全部引き出しておいてあって、そしてデモに参加して国家に債務不履行宣言させようとしているヤツかもしれない。