ともちの小さなGLOBE

人生は一期一会のLong and winding road。小さな地球儀をめぐる日々をブログにしました。

冬のロシアにて

2011-02-06 07:21:30 | 
昨日、約1週間ぶりに冬のロシアから帰国

訪れたのは、モスクワとサンクトペテルブルグ
仕事とは言え、テロから1週間後に訪露するのは少し緊張感も漂う。
(ただし、公共機関のセキュリティが厳重なのは嬉しくもあるのが本音)
また、モスクワから約800km離れたサンクトペテルブルグへの移動は、航空機ではなくロシア版新幹線に相当する高速鉄道での移動・・・テロの標的を考えると過去の例から見ても全てが一長一短にも思え、腹を括る事にした・・・

この時期訪れた、モスクワとサンクトペテルブルグは、正直言って、異常気象のせいで拍子抜けする寒さ
本来なら-10℃近くの気温も0℃近辺にある為、道路の雪も溶けて長靴は必需品・・・一方、溶けた雪がマイナス気温になると凍結し、非常にスリッピーにもなる・・・
(日本から履いて行ったスノーモービル用のブーツがこれ程、役に立つとは思わなかった)

モスクワの小路を入った道路状況(道路の雪も溶けきった状態)


とは言え、モスクワ郊外のマリーナに行けば、ハーバーは凍結状態で、陸揚げされたボートには氷柱が垂れ下がっており、極寒の地を思い知らされます・・・

しかし、6ヶ月近くがシーズンオフに成らざるを得ない気象状況でもボーティングを楽しむ人々がいるのは、この地での刹那的な生きざまを感じるのも事実。

一方、郷に入れば郷の食事に親しむのもまた、異郷での楽しみの一つ。
ボルシチ、サリヤンカなどのスープにシャシリクと呼ばれる焼肉に、ロシア風の水餃子・・・

思えば、場末のレストランに行けば行くほど、値段も安くて美味しかったのもまた、面白い。
モスクワ郊外の小さな食堂…中々の美味です


モスクワから超高速鉄道でサンクトペテルブルグに移動
最高速度250km/hでモスクワ⇒サンクトペテルブルグ間約800kmを4時間で結ぶ弾丸列車

一時期は路線付近の住民からの騒音苦情で投石があったとも聞くが、今は影を潜めている・・・
鉄道も、ひとたび郊外に出れば、荒涼とした景色が車窓に現れる


サンクトペテルブルグの構内にはSt.ピーターの像が鎮座・・・(ちなみにモスクワ駅構内にはレーニンの像・・・)

サンクトペテルブルグは英語ではセント・ピーターズバーグ・・・これは世界中にある地名でUSのフロリダにも同名の街がある。

サンクトペテルブルグの駅前にて


この街での宿泊はドストエフスキー・ホテル

文豪ドストエフスキーの名を冠したホテルだが、有名な「罪と罰」の舞台がこの近くにある。
この小説も改めて読み返すと、人間の尊厳を深く考えさせられる名作だ。

ホテル前の景色・・・人々でごった返す街並に、ロシア正教の教会


仕事を終え、サンクトペテルブルグの街を散策・・・
欄干の4角に馬に翻弄される人間の姿を形にしたモニュメントがある有名な橋

現地で案内してくれたセルゲイ君に「女性に翻弄される男性というテーマで、別の橋にモニュメントを作ったらどうだい?」と会話し、爆笑しながら橋を渡って、エルミタージュ美術館方面に向う。
橋の上から見る川も完全に凍っています・・・


エルミタージュ美術館前の広場にて

広場から横を見れば寒々とした光景が、降り出した細雪の中に霞みます


離れ島にある、かつての要塞が夕暮れの薄明かりの中に、ぼんやりと浮かぶ姿に、この国の歴史を感じる一コマ


モスクワに戻り一仕事を終えて日本に出発・・・

到着後の新幹線の車窓から見える富士山に、ホッと一息・・・


やっぱり日本が一番だ