ともちの小さなGLOBE

人生は一期一会のLong and winding road。小さな地球儀をめぐる日々をブログにしました。

年の瀬に、ものづくりを思う

2012-12-29 11:50:41 | 徒然なるままに
世界を駆け回った年の瀬に改めて、日本のものづくりを見つめれば、自分なりのPRINCIPLEを改めて噛締める。

「お客様が安心できる、魅力的な製品を、タイムリーに、安価に、市場に供給し成長していく」

安心とは: TRUST(信頼)
魅力的な製品: INNOVATION
タイムリー: TIMING 時代のニーズ
安価: COST 適切な価格

誤解を恐れず書くが、あえてCOSTは4番目に置いた。
少なくとも日本企業が、安価で信頼できる商品を市場に提供し、大きく成長してきた事に異存は無い。

当然、COSTは欠かざるべき大きなファクターであるが、市場のTRUSTをおざなりにしてCOST競争だけに走れば超短期の利益を得るのみで愚の骨頂。
長期的には、市場で信頼の遺産を食い潰し、市場を裏切って衰退していくことは自明の理。…市場は決して嘘をつかない。
そして、上手く行かなければ事業撤退があたりまえに言われる今、理念も無いままの撤退は全てが負のスパイラルに落ちるのも自明の理。

一方、市場を、そして市場のニーズを十分に知り、供給側が世に出す製品を創造しないかぎり、INNOVATIONは生まれない。
MARKET INで培った知恵を巡らせたPRODUCT OUTが無ければ、満足の先にある感動を与える製品を、世に送り出す事が出来ないのは絶対だ。
そして、製品を世に送り出すTIMINGは、成功の可否にも直結している。

TRUSTに直結するのは、確固とした顧客を見据えた物づくりの信念と、誠意ある販売、そして顧客視点でのアフターセールスサービスだ。しかし、本当に信念を持って市場を見据えているのか。
現場第1とは良く言う言葉だが、実態が即さなければ世間一般へのリップサービスに過ぎないものとなる。
結果、価格競争のみに終始する短期利益を求めるステークホルダーへの気回しが日本企業の競争力を著しく低下させているのが一つの現実。

INNOVATIONが先行する競争相手の無いBLUE OCEANでの戦いにも、競争相手との血まみれの戦いを繰り広げるRED OCEANでの戦いでも、市場のTRUSTがなければ生き残る事は出来ない。
ゴールを見据え、生き残らなければ意味が無い。
そして、これを具現化できるのは「人」だ。


ここに「海軍五省」をあえて書きたい
 至誠に悖るなかりしか
 言行に恥ずるなかりしか
 気力にかくるなかりしか
 努力に憾みなかりしか
 無精に亘るなかりしか

…お客様が安心できる、魅力的な製品を、タイムリーに、安価に、市場に供給し成長していく…

すべてが、あたり前のことだが…これを真摯に実行する勇気が試されているのが今だろう。

コメント
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