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マンサク・6~花弁

 昭和32年(1957年)に通商産業省によって創設された『グッドデザイン商品選定制度』を財団法人日本産業デザイン振興会(現:公益財団法人日本デザイン振興会)が“グッドデザイン賞”として平成10年(1998年)に承継した。製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られている。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインとして捉え、その質を評価・表彰している。当初はレコードプレーヤー、カメラ、小型自動車、パソコンなどが選定されたが、その後は、金沢市民芸術村、せんだいメディアテーク、札幌市モエレ沼公園、NHK番組『にほんごであそぼ』、老人デイサービスセンターなども選定されておりその対象は多岐に亘っている。グッドデザイン賞を受賞した製品等には“Gマーク”を表示することができるが、このマークは昭和33年(1968年)にグラフィックデザイナーの亀倉施策氏が描いた。
 写真はマンサク科マンサク属の「マンサク(満作)」。早春に4枚の細いひも状の花弁を伸ばすがその形が“Gマーク”に見えた。
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ハクウンボク・1〜冬芽

 エゴノキ科エゴノキ属の「ハクウンボク(白雲木)」。北海道~九州の山地に分布する落葉高木で5~6月に長さ10~20センチの総状花序を出しエゴノキに良く似た白い花を下向きに咲かせる。冬芽は初めは葉柄の基部に包まれた葉柄内芽で葉が落ちると黄褐色の毛に覆われた裸芽が現れる。
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ユキヤナギ・2~蕾

 別所実緑地の遊歩道脇に植栽されている「ユキヤナギ(雪柳)」。バラ科シモツケ属の落葉低木で春に純白の小花をたくさん咲かせる。冬の間はゴマ粒くらいの大きさだったものが、このところの暖かさでずいぶん膨れてきた。そのひとつひとつが既にバラの花のような形になっている。蕾は中心の4つの丸い粒でその周りは苞葉になる。
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クマノミズキ・3~葉痕

 上柚木“湯沢歩道橋”横に生えている「クマノミズキ(熊野水木)」。ミズキ科ミズキ属の落葉高木で三重県熊野地方に多く分布しているために名付けられている。当地では同属のミズキとともに何ヶ所かで見られるがここにあるのは気付かなかった。冬芽は2個の幼芽が向かい合った裸芽だが1個だけのものもある。葉痕には小さな顔があった。花序の様子が良く似ているミズキの冬芽は艶のある芽鱗に包まれた鱗芽になる。
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野鳥・106~ルリビタキ雄3

 ヒタキ科ルリビタキ属の「ルリビタキ(瑠璃鶲)」。そのオスの成鳥の羽は鮮やかな瑠璃色になるが、これは羽自体の色ではなくカワセミと同じように“構造色”の仕組みによるもの。その羽毛は先端のみが青く羽毛を切断すると無数の微小な空気孔があるという。
 ルリビタキのオスが1歳の時の羽は瑠璃色ではなくメスと同じオリーブ色をしているが性的には成熟しており繁殖は可能になる。2歳以上のオスの羽は最終的な瑠璃色になるが、この独特な成熟現象は他の鳥には見られない特徴で世界的にも珍しいようだ。これは遅延羽色成熟=DPM(Delayed Plumage Maturation )と呼ばれ、若いオスがメスや幼鳥に体を似せることによって、力の強いオスとの闘争を避けるためで、異なる色同士では実力差が明らかで無駄な闘争は起こさないと考えられている。ちなみにオリーブ色同士でも縄張り争いがあるが、瑠璃色同士のほうが縄張り争いは激しいようだ。
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アセビ

 小山内裏公園の林縁で咲き始めた「アセビ(馬酔木)」。ツツジ科アセビ属の常緑低木で東北地方以南の山地に自生している。全草にアセボトキシン(asebotoxin)という毒素がり誤食すると嘔吐や痙攣を引き起こすので決して口にしてはいけない。
 多くの草食動物はアセビを食べないため奈良公園など場所によってはアセビが異常に繁茂していることがある。今年1月、宮崎大学と九州大学の研究チームは『九州山地でのシカ不嗜好性植物アセビの繫茂はシカ食害の問題をさらに深刻化する恐れがある』と発表した。その概要はやや専門的だが以下の通り。

●アセビが繁茂している場所と繁茂していない場所の周辺環境と土壌微生物相を比較した結果、光環境は暗くなり他樹種の発芽や成長を妨げる可能性のある腐植の量も増加していた
●さらに土壌微生物相を比較解析すると、樹木の生長等を手助けする外生菌根菌の相対存在量がアセビの繁茂によって減少しており、外生菌根菌と共生する樹木にとって定着しづらい環境になっている可能性がある
●シカの不嗜好性植物のアセビの繁茂で森林の更新阻害が起きていることがわかり、シカ食害による森林の更新阻害をより深刻化する恐れがあることを示していた

 これらの研究成果は、全国で増加しているシカによる食害後の森林で起きているシカ不嗜好性植物の増加と土壌生態系の関係性やそのメカニズムの理解を促進させ、今後の森林管理や生物多様性保全についての基礎的な知見を提供しているとしている。
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野鳥・105~カワセミ雄5

 カワセミ科カワセミ属の「カワセミ(翡翠・川蝉)」。度々の登場になるが今回は初めて大栗川公園付近で見掛けたので記録として撮った。カワセミは水質汚染のために一時期数が減っていたが最近は水質改善で都心部でも目撃されている。その羽色は羽毛に色があるわけではなく羽毛の構造によって発せられる“構造色”で晴れた日と曇りの日では色が異なる
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ヒイラギナンテン

 小山内裏公園の遊歩道脇に植栽されている「ヒイラギナンテン(柊南天)」。メギ科メギ属の常緑低木で早春に直径7~8ミリの黄色い花を総状に咲かせる。花弁は6枚で9枚の萼片も黄色いので全部か花弁のように見える。雄蕊は6本ありその基部を爪楊枝などで突くと雄蕊はググっと雌蕊に近づく。これは蜜に集まる昆虫の背中に花粉を付ける仕組みの“震動傾性(seismonasty)”と呼ばれるもの。傾震性、傾震運動、振動傾性、震動傾性運動などとも呼ばれる。写真は下方にある雄蕊を刺激したもので2本の雄蕊が雌蕊に近づいているが、上方の4本の雄蕊は無反応で花弁側に張り付いている。
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イタドリ・3~葉痕

 タデ科ソバカズラ属の「イタドリ(虎杖)」。日本全土の山野や河川敷などいたるところに分布する多年草で雌雄異株。夏から秋に掛けて白い花を咲かせ果実を稔らせた後、冬には地上部が枯死する。枯死した茎は直立しており長く残っていることが多い。その小さな葉痕には赤ちゃんのような顔があった。
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野鳥・104~ハクセキレイ4

 堀之内寺沢里山公園付近の畑を歩いている「ハクセキレイ(白鶺鴒)」。セキレイ科セキレイ属の留鳥で日本各地の水辺に生息するが市街地でも普通に見られる。警戒心が低く逃避距離は1~2メートルのこともある。素人バードウォッチャーにとっては一番撮り易い被写体になる。
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