この作品でも鯨漁のシーンは迫力満点で、非常に読ませます。
しかし、やはり人間のドラマが弱すぎます。
母のために罪を犯した息子が、父や恩人の命を救うことでその罪を償い、その代わりに命を落とします。
エンターテインメントの世界においても、もう語りつくされたパターンで、しかもこの作品はすぐにラストのおちがよめてしまいます。
おそらく、作者はこういうパターンを踏襲することで、彼の主な読者層である年配の人たちにもわかりやすい物語を意図して書いているのでしょうが、新しい読者層はもうひとひねりないとひきつけられません。
児童文学の世界でもあえてパターンを踏襲した描き方をする書き手もいますが、そういった作品は一時の消費財にはなり得ても、すぐに時代に淘汰されてしまいます。
しかし、やはり人間のドラマが弱すぎます。
母のために罪を犯した息子が、父や恩人の命を救うことでその罪を償い、その代わりに命を落とします。
エンターテインメントの世界においても、もう語りつくされたパターンで、しかもこの作品はすぐにラストのおちがよめてしまいます。
おそらく、作者はこういうパターンを踏襲することで、彼の主な読者層である年配の人たちにもわかりやすい物語を意図して書いているのでしょうが、新しい読者層はもうひとひねりないとひきつけられません。
児童文学の世界でもあえてパターンを踏襲した描き方をする書き手もいますが、そういった作品は一時の消費財にはなり得ても、すぐに時代に淘汰されてしまいます。
巨鯨の海 | |
クリエーター情報なし | |
光文社 |