1982年に出版された、核戦争が過去の物でなく現在でも起こり得ることに警鐘を鳴らした絵本(漫画)です(アニメにもなっています)。
国家が喧伝する「戦争や核」が、実際に個人(名もなき庶民)が直面する「戦争や核」といかに乖離しているかを糾弾しています。
1976年にイギリス情報局が出した「防護して生き残れ」という「核シェルターを自分で作って生き残ろう」というパンフレットどおりに行動して、国家の救援をむなしく待ちながら死んでいく老夫婦の姿を、ブラックユーモアも使いながら淡々と描いています。
この作品が出版されたときに、日本では「原爆の恐ろしさを伝えていない」と批難されたそうですが、このような書き方の方が放射能汚染の恐ろしさをじわじわと伝えてより迫真性があります。
日本の漫画を読みなれた目にはこまわりが細かくセリフを多いので、子どもたちには読みにくいかもしれませんが、ぜひ読んでほしい作品です。
今後、広島や長崎の悲惨な実態をいかに克明に描いても、「過去の事」として受け取られてしまう恐れがありますが、このように近未来に起こり得る核戦争(あるいは原発事故)による放射能汚染の恐ろしさを描けば、今日の問題として受け取ってもらえると思います。
また、福島第一原発事故で、東京電力や国家がいかに事実を隠蔽していたかを経験した我々にとっては、自分で正しく判断するための情報収集の必要性が重要だということもわかります。
国家が喧伝する「戦争や核」が、実際に個人(名もなき庶民)が直面する「戦争や核」といかに乖離しているかを糾弾しています。
1976年にイギリス情報局が出した「防護して生き残れ」という「核シェルターを自分で作って生き残ろう」というパンフレットどおりに行動して、国家の救援をむなしく待ちながら死んでいく老夫婦の姿を、ブラックユーモアも使いながら淡々と描いています。
この作品が出版されたときに、日本では「原爆の恐ろしさを伝えていない」と批難されたそうですが、このような書き方の方が放射能汚染の恐ろしさをじわじわと伝えてより迫真性があります。
日本の漫画を読みなれた目にはこまわりが細かくセリフを多いので、子どもたちには読みにくいかもしれませんが、ぜひ読んでほしい作品です。
今後、広島や長崎の悲惨な実態をいかに克明に描いても、「過去の事」として受け取られてしまう恐れがありますが、このように近未来に起こり得る核戦争(あるいは原発事故)による放射能汚染の恐ろしさを描けば、今日の問題として受け取ってもらえると思います。
また、福島第一原発事故で、東京電力や国家がいかに事実を隠蔽していたかを経験した我々にとっては、自分で正しく判断するための情報収集の必要性が重要だということもわかります。
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