強い力を発揮するためのフォームのつくり方です。
腰の力の入れ方です。
右側の写真のように腰に力が入っていると、足を下げてもお尻が水面から出て浮きます。
余計なところに力が入っていたり、力が入っていないと沈みます。
それを左側の写真のように指先に伝える練習をします。
最初はすべて陸上で動きを確認してから水中で試していきます。
見た目は簡単そうですが、できない人はなかなかできません。
今まで教えてきた経験によると、泳ぐのが速いか遅いかはあまり関係なくすぐにできる人もいればいつまでもできない人もいます。
フォームはこれができたらドルフィンキックに移ります。
腰に力を入れることができずに次の段階に移っても結局できませんので、1段階ずつしっかりできてから次に進むべきです。
腰の力を足先に伝える練習です。
最初はフィンを使うとよいキックを打ちやすくなります。
次は水中、最後は水面で練習します。
ポイントはしっかり腰に力を入れていれば、かかとがお尻のラインより上にはいかずにけり下ろせるので、お尻が水面から出ることです。
下半身の次に上半身に移っていきます。
注意点としてはこのフォームのつくり方は、バタフライ・背泳ぎ・クロールに共通していることですが、平泳ぎはまったく異なります。
大きな筋肉を使うことは同じですが、平泳ぎは伸びている姿勢が大切なので腰に力を入れてしまうと伸びなくなってしまいます。
平泳ぎはストリームラインのつくり方から入ります。
そして一つ一つのパーツごとに作り上げていく方法をとっています。
フォームのことをここですべて伝えることはできませんので、詳しくは拙著『日大豊山式4泳法強化法』(ベースボールマガジン社)をご覧ください。
この本はフォームのことだけでなく、日頃行っている練習メニューに関しても掲載しています。
チームはロング・ミドル・ショートに分け、量的強化期・質的強化期・調整期・試合期のそれぞれの時期に行っているメニューを記載しました。
今回お伝えしているスポーツトレーニング理論と実践の具体的な内容が盛り込まれています。
フォームと練習メニュー以外に簡単な陸上トレーニングとチーム作りについてもまとめてあります。
モデルは吉田啓祐君と北川凜生君です。
興味のある方は是非ご覧ください。
竹村知洋