暇つぶしエンジニアリング (旧:休日限定エンジニアリング)

アマチュア無線とエンジン付オモチャいじりの日記です。

FT-301S  何とかゴミからは救出できた

2023-10-14 20:13:59 | 無線小屋

FT-301Sのその後は、何とか送受信ができるようになったので

ゴミからは解放された。あとは基本調整を行って本来の性能に

どれだけ近づけることができるかという段階まで辿り着いた。

 

まずは受信が80m、40m、20mしかできなかった原因だが

そもそもが10W機なので、当時の電話級を対象としていること

から160mと10mのA,C,Dはクリスタルがオプションだったため

未実装だった。(でもなぜか20mは実装されている)

15mはクリスタルがダメで発振していなかった。

そして10mAのところには11mが実装されていて、ちゃんと

発振もしている。

 

ガリの酷いボリューム類とロータリースイッチ類はプロパノール

で洗浄して、ほぼ満足ができる状態になった。

そして部品取りとなったFT-301Dから15mのクリスタルを移動し

15mも受信できるようになった。

ついでに160mや10mの各バンドも移動させたが、160mは発振

しなかったので、結局は80mから10mまでと11mが使える状態

となった。

感度は別としてとりあえず受信は可能となった。

 

そして送信の方は、AMだと少しだけパワーがでるが、SSBと

CWは全く出てこない。

まずはリレーの接点不良を疑って清掃してみたが、症状は

変わらなかった。もっともAMは若干だがパワーがでるので

リレーは関係ない。

ブロック図と回路図を見ながら、順に追ってゆくとIFユニッ

トにあるCWキャリア発振の信号が出てこないことが解った。

発振には2SK19が使われている。

当然ながら足は銀マイグレーションを起こしていて真っ黒だ。

これを交換すれば発振するようになるかと思いきや、そうは

行かなかった。

試しに、部品取り301Dのユニットをそのまま差し替えると

送信ができた。

 

そのままユニットごと使うのが手っ取り早いが、何か釈然

としないので、ユニットを戻した。

こうなると次は発振クリスタルを交換してみるのが正当な

手順とばかりに、基板からクリスタルを外して差し替える

とCWの送信が可能となった。

ついでにAMユニットも移植した。

結構元気が良くて、各バンドとも10~15Wも出てくる。

一応、送受信が可能となったので一段落だ。

 

一段落したところで、細かなところを手直しすることにした。

まずは、なぜか配線がぶち切られているメーターランプの

修復。

同じものはないので、自動車用のメーターランプと球の大きさが

同じくらいだったので、流用した。

 

そしてなぜか、マイク端子の配線が変更されていた。

トリオやアイコムのマイクを使用していたのかと思いきや、

なんとナショナルの配線になっていた。

これをヤエスに戻した。

 

外部電源のパイロットランプが点いたり消えたりしていたので

手持ちの部品と交換した。

このパイロットランプは学生の頃に、何かに使おうとして買った

のだが、そのまま使うことなく残っていたものだ。

40年以上も部品棚の中で眠っていたものだ。

 

今後のトラブル予防として、銀マイグレーションを起こしている

トランジスタやFETはすべて交換し、基板のハンダもすべて盛り

なおしたいところだが、手間を考えると躊躇してしまう。

 

【余談】

フロントパネルを外したところで気づいたのだが、

ダイヤルの目盛板に「FT-620B」の印字があった。

FT-620Bと共用部品だったみたいだw

 

 


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