今夏、夫の実家へ帰省した際、夫が子供の頃に使っていた本棚にあった一冊。
何気に手に取り、読んでみると結構面白い。
といいますか、家を持ってから園芸にはまった私には、貴重な資料そのもの。
小さな庭にやってくる虫たちの生態が、いわゆる子供の図鑑とは違った視点で紹介され
絵で掲載されているのも、また良い。
図鑑の美しい写真もいいのですが、どうも私には、記憶に残りにくいといいますか
その姿だけを認識してしまうようで、絵のほうが、そっくりではあるけれども
そこから先の姿を、脳が想像する力が湧くような気がします。
もうきっと、実家では誰も読まないかもしれない。
どうしようか・・・
それでも母にしたら、昔の思い出の一つかもしれない。
そう思いながら、でも、意を決して母に話しました。
「あら、よく見つけたね。持って行って良いよ。」
母からの了解を得、帰りの荷物の中にしまったと思っていたのに
入れ忘れてしまいました。
数日後、末っ子の誕生日プレゼントを送るのに、いつ荷物が着いたほうが良いかの確認の電話があり
実は、その時まで(本を入れ忘れていたことを)気が付かないでいた私でしたが
母が、さりげなく、
「この間の本も入れておくね」と・・・
ああ、お母さん、ごめんなさい。
ということで、本は無事に、私の園芸コーナーの本棚に並んでいます。
この本の発行は、昭和53年。
著者の中山周平氏は、大正の生まれだそうです。
いや・・・時代を感じます。