2次不等式について、考えるシリーズです。
【第1章】
(1)2次不等式
a≠0とする。
ax^2+bx+c>0, ax^2+bx+c<0
ax^2+bx+c≧0, ax^2+bx+c≦0
の形に整理できる不等式を、「2次不等式」という。
2次の係数が負のとき、-1を掛けると、2次の係数は正となるので、以下、a>0とする。
(例)-2x^2-3x+4>0 → 2x^+3x-4<0
ax^2+bx+c=0の解をα,βとする。
判別式をDとする。D=b^2-4ac
①D>0のとき
異なる2つの実数解を持つ。α<βとする。
ax^2+bx+c=a(x-α)(x-β)
a>0より、(x-α)(x-β)の符号を考えればよい。x-α, x-β, (x-α)(x-β)の符号を考えると、

(x-α)(x-β)>0 ⇒ x<α, β<x
(x-α)(x-β)<0 ⇒ α<x<β
まとめると、
ax^2+bx+c=0が、異なる2つの実数解α,βを持つとき、
ax^2+bx+c>0 ⇔ x<α, β<x
ax^2+bx+c≧0 ⇔ x≦α, β≦x
ax^2+bx+c<0 ⇔ α<x<β
ax^2+bx+c≦0 ⇔ α≦x≦β
(例1)x^2-5x+6<0
(x-2)(x-3)<0
よって、2<x<3
(例2)3x^2-x-2≧0
(x-1)(3x+2)≧0
3(x-1)(x+2/3)≧0
よって、x≦-2/3, 1≦x
(例3)2x^2+4x-3≧0
2x^2+4x-3=0とする。
D=4^2-4×2×(-3)=16+24=40
x=(-4±2√10)/4=(-2±√10)/2
よって、x≦(-2-√10)/2, (-2+√10)/2≦x