【第3章】
【積の法則】
A の起こり方が m 通り,そのおのおのに対して B の起こり方が n 通りあるとき, A と B が両方起こる場合の数は m×n 通りである。
例6)A,B 2個のサイコロを同時に振る。A の出た目をa、B の出た目をb とする。a が偶数で、bが6 の約数となるのは何通りあるか。
【解】
a が偶数となるのは、3 通り
b が6 の倍数となるのは、4 通り
よって、3×4=12 (通り)
例7)サイコロを振って出た目をaとする。1組52枚のトランプから1枚抜く。
a が偶数で、トランプがダイヤである場合は何通りか。
【解】
aが偶数となるのは、3 通り
トランプがダイヤとなるのは、13通り
よって、3×13=39 (通り)

3つ以上の積の法則
Ai の起こり方がm[i] 通りのとき、A1,…,An が同時に起こる場合の数は、
m[1]×…×m[n] 通りである。
【和の法則と積の法則の違い】
和の法則のX,Y は、同じレベルの事柄である。
積の法則のA,B は、無関係の事柄も可能である。
【約数の個数と和】
例8)12 の約数の個数および約数の和を求めよ。
【解】
12=2^2×3 だから、
約数は2^s×3^t (s=0,1,2 t=0,1)
sは3通り、tは2通り
よって、3×2=6 (個)
(1+2+22)(1+3) を展開すると、すべての約数の和になる。
(1+2+2^2)(1+3)=7×4=28
【確かめ】12の約数は、1,2,3,4,6,12
自然数n を素因数分解する。
n=(p1)^t[1]×…×(pm)^ t[m]のとき、
p1,…,pm は素数
n の約数は、
(t[1]+1)×…×(t[m]+1) 個である。
n の約数の和は、
{1+p1+…+(p1)^t[1]}×…×{1+pm+…+(pm)^t[m]}