【第4章】
(2)順列
異なるn 個のものうちr 個取り出し、
順番を考え1列に並べたものを、
n 個からr 個取り出した「順列」という。
その並べ方の総数を P[n,r] と表す。
(※本来の記号は、Pの左に小さくn、右に小さくrを書く。)
例9)1 から5 までの数字のうち、2 個を使って2桁の数を作る。何個できるか。ただし、同じ数字は使えない。
【解】
十の位は、5 個のうちのいずれかで、5 通り
一の位は、5 個のうち十の位に使ったもの以外で、4 通り
積の法則より、5×4=20 (個)
P[n,r] を求めてみよう。
1 番目は、n 個のうちのいずれで、n 通り
2 番目は、n 個のうち1 番目に使ったもの以外で、n-1 通り
…
k 番目は、n 個のうち1 からk-1 番目までに使ったもの以外で、n-(k-1)=n-k+1 通り
よって、
P[n,r] =n×(n-1)×……×(n-r+1)
n を先頭に、1 ずつ減らした数をr 個掛けたものである。
r=n のとき、n 個すべての順列
P[n,n] =n×(n-1)×…×2×1
1 からn までの積を n の「階乗」といい、n! で表す。
n!=P[n,n]=n×(n-1)×…×2×1
例10)9 人で野球をするときに、打順を何通りあるか。
【解】
P[9,9]=9!=9×8×7×6×5×4×3×2×1
=362880 (通り)
n≠rのとき、P[n,r]×(n-r)!=n!…★
n=rのとき、上の式に当てはめると、
P[n,n]×0!=n!
0!=1となれば成り立つ。
★式が成り立つように、
0!=1 と定義する。
P[n,r]=n!/(n-r)!
(例)P[7,3]=7!/4!