LA CAFFETTERIA DI RETROSCENA舞台裏カフェ

テノール芹澤佳通の日常系ブログ (・∀・)

第6回帯広市民オペラ「カルメン」終演

2019年12月24日 | クラシック音楽

もう気がつけば一週間以上過ぎてしまいました。

 

去る12月15日、2日間に渡る第6回帯広市民オペラ「カルメン」が終演しました。

終演からこの記事の投稿まで少し時間が経ってしまいましたが、それはあまりにも多くの想いが湧いてしまい、そのどれもが素晴らしい経験であり言葉にすると本来の意味が薄れてしまう、そんな気持ちで中々執筆が進みませんでした。


思い出してみると僕が初めて関わったオペラは「カルメン」でした。


1998年11月、常葉学園橘高等学校音楽科2年生の時、静岡県オペラ協会の主催公演で、ズニガには恩師である打田忠義先生、そしてエスカミーリョは大島幾雄先生で、僕はエスカミーリョの横で槍を持って立ってる闘牛士の一人として出演しました。


あれから21年が経ち、闘牛士から竜騎兵に・・・まさか自分がドン・ホセを歌う日が来るとは・・・

 


きっかけは全く別のオーディション。

 


そのオーディションの夜、電話が鳴り、吉報かと思い取ると・・・

 

松下さん「北海道でカルメンやるんだけど、芹ちゃん、ドン・ホセ歌う?」

それが2018年12月3日の夜。近所のSEIYUで買い物中のことでした。



「え??・・・僕が受けたのは詩人の役で、軍人では無いはず・・・・・」


これが最初の反応(笑)

混乱しかありませんでしたが、2018年は自分にとって2回目の大きな変革の年。

「これもなにかの縁か・・・」と、お引き受けさせて頂きました。



そしてその日から2019年12月15日までの377日。

 


2019年8月から帯広で集中音楽稽古が始まり、人生初の北海道へ。

 

北海道だからどこでも美味しい海鮮が食べられるのかな~って思っていたら帯広の名物は豚丼!

(ハゲ天さん、いつもお世話になりました!)



 

当然知り合いは今回ドン・ホセにスカウトしてくれた指揮者の松下京介さんだけであり、それ以外の人は全員初めまして。

 

芹澤というテノールを誰も知らない土地。

ただあるのは東京から来た「ゲスト」という名の他所者枠。

 

これは孤独な戦いになりそうだ・・・・と覚悟を決めたが・・・・

 

終演後の楽屋通路



終演直後の緞帳裏

 

お世話になった練習ピアニストの皆さんと

(芹澤の左:カルメン棚瀬麻実子 芹澤の右:ミカエラ石岡幸恵)

 

開演前に小ホールにて記念撮影!

 

帯広で出会った人は皆あたたかく、ホールにいても、舞台裏にいても、舞台袖にいても、楽屋にいてもどこにいても常に楽しく、明るい現場となりました!

 

(最終的にB組(芹澤出演日組)は、「女性ソリスト楽屋」を男女共用で使用するほど仲良くなってましたw)

 

15日は満員御礼!!!

 

万雷の拍手に応える、最高のカルメンを演じてくださった棚瀬麻実子さん

 

舞台を支えてくださったスタッフは、帯広市民ミュージカル(通称obiカル)やその他市内の劇団等で活動されている地元の方々が中心。

みんなのおかげで本当に舞台上が楽しかった( ・∀・)

とくにobiカルさんは、その翌週(!?)12/22に同じくこの大ホールで公演があるとのことで、本来なら稽古も佳境に入って自分たちの公演に集中したいはずなのに、直前までこちらが心配になるほど毎日朝から夜までホールに居てくださいました!

これでも一部です!!!時間と共に品数が増え、豪華になって行きます(笑)

 

自身も劇団を持つ地元のスタッフ楠村さんは、裏方として舞台スタッフの為に(スタッフは食事に出る時間がないので)豪華なケータリングをいつも用意されてて、キャストの水も常に気にかけて下さいました。

許可のもとつまみ食いさせて頂きましたがメチャクチャ美味しかったです!!!

 

翌日には地元新聞にも掲載されました(^o^)

 

感謝の心を伝えたい方はまだまだたくさんおり、ここまででご紹介させて頂いた方々は本当に一部分です・・・

ホテルから稽古場まで、ローテーションを組んで送ってくださったピアニストの皆様、合唱団員の皆様、スタッフの皆様。

僕の表現力を最大限に引き出してくれた素晴らしい演出家の喜田さん。

本番フィナーレで「芹ちゃんが吠えている!!もっと音量をっ!!!」とオーケストラを煽ってくださった松下さん。

僕の感情の波を正面から受け止め、あの微笑みで一蹴してくれたカルメン役の棚瀬さん。



そのどれもが美しい思い出です。


オペラ歌手は一つの作品に関わる時間が長いため、よく◯◯ロスを起こします(笑)

僕は「カルメンロス」にはなっておりませんが、「帯広のみんなロス」には確実になってます。


「僕にもこんな風に寂しく想う気持ちがあるのか・・・」と気づかせてくれた帯広に感謝しつつ、また同地で演奏出来ることを信じて。




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シェフの心理状態が気掛かり

2019年12月06日 | クラシック音楽

12周年を謳った記事から一気に日が空いてしまうのは通常運転

 

来週14日、15日に本番をむかえる帯広市民オペラ「カルメン」の稽古も佳境に入り、僕自身は先月末から帯広に滞在しております(`・ω・´)ゞ

 

さて、そんな帯広ですが到着早々こんな感じに・・・

「Alexa、横断歩道の場所はどこ?」

 

 

現状は溶けて固まってを繰り返しツルッツルです(;・∀・)

 

人生初の「冬靴」を購入し「おっしゃー!これで怖いものなしだーー!!」と意気揚々と踏み出すも氷の上は滑る模様・・・靴底に噛ませるタイプのスパイクも購入しました(笑)

 

なお、帯広市民Aは「スパイク?買ったことない(ニコッ」

 

 

さすがだね・・・・知っていたよ・・・君たちが特殊能力を有している種族だということは・・・・だってあれだろ?君たちは天井に張り付いたまま行動することが出来るんだろ?だって・・・・・・

 

これは設置ミスではなかったんだ・・・・・・・・

 

 

 

さて!

日々稽古が組まれておりますが、先日は帯広市内から離れ、中札内(なかさつない)にあるホールで初日組の通し稽古(公開)が行われました(・∀・)

待機する場所がなかったので2階席からぼーっと・・・いや、キリッと眺めていたらそれは唐突にやって来た・・・・・・

 

第二幕、エスカミーリョがまさにこれから登場する場面(舞台後ろから見ている構図:写真の上が客席方向)

「あれ?この光景見たことある・・・」

 

そのデジャブにも似た感覚を必死に手繰り寄せ、一体この感覚はどこから来たのか?と、中札内村という生まれて初めて訪れた村で自身を襲ってきた感覚に自問自答を繰り返していると・・・

 

・・・( ゚д゚)ハッ!・・・ソウイウコトカ!!!

 

ついにその答えに行き着いた芹澤は、そのぼんやりとした記憶を形にしようとすぐに作業に取り掛かった!

 

これだ!!!

あ~スッキリした(*´∀`)

 

スッキリしたところで最早毎日食べていると言っても過言はなく、むしろ食べ過ぎている豚丼の名店へ~(・∀・)

 

おや・・・・・?

 

いつもとなにか様子が違っている・・・・

 

 

いつもはこんな感じの盛り付けが↓

 

その日は・・・

 

シェフ、なんか嫌なことでもあったのかな???

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