「地元(正確には隣の市だけど)でオペラに出演するのは初めてだな~」と思ったけどそもそも地元でオペラをやること自体が稀なのでそりゃそうか、と自己解決。
《蝶々夫人》は日本の長崎を舞台にプッチーニが作曲したオペラで、(プッチーニにからすれば)異国の地を舞台にする上で必要不可欠な日本の音楽を取り入れ、19世紀後半ヨーロッパで流行したジャポニズムに則り1904年2月17日にミラノスカラ座で初演され、大成k・・・ならず失敗に終わる。。。
みんな大好きWikipediaには『初演で蝶々夫人を演じたロジーナ・ストルキオ。拍手ひとつなく、舞台裏で泣き崩れた。プッチーニは同作の成功を誓い、自らの生存中はスカラ座での再演を禁じた。』との記載がある程度に失敗
ちなみにヴェルディは自身の作品『1日だけの王様』の公演が(リアルに)1日だけで打ち切りになったのことに不満を抱いていたようで、やがて自身の作品をスカラ座で初演することを避けました。
(8作目《アルツィーラ》から26作目《アイーダ》まで、初演はいずれもスカラ座以外の劇場)
さて、《蝶々夫人》の初演が失敗した理由はいくつかあったそうですが、まぁ内容が内容だけに「うん、そりゃそうなるよね」と納得してしまう点も多々あります。
その元凶はやはりピンカートンでしょう。
「オペラ界きってのクズ男」
「元祖ロマンス詐欺野郎」
「多様性礼賛の現代でも受け入れられない程度のクズ」
「ま、日本でも結婚するけどアメリカに本命ちゃんいるからあっちで本当の結婚するんだよって大声で言っちゃうクソ野郎」
それが僕が地元で演じるピンカートン!!!(・・・あれ?なんでだろ、画面がボヤケてきたぞ)
もしプッチーニが現代に生きてたら舞台は長崎じゃなくてトー横だろうし、多分ボエームもトー横界隈だろうし、ってことはトー横はもはやオペラ。
ということで、クズ男として地元に帰還する可哀想な芹澤が「ブーイングは称賛の裏返し」という心の最終防御壁を持って挑む《蝶々夫人》の公演情報はこちら
【チケット】
一般:3,500円
学生:2,000円
(全席指定・税込)
【出演】
蝶々夫人:廣木悠代
スズキ:櫻井陽香
ケート:伊藤咲葉
ピンカートン(クズ男):芹澤佳通
シャープレス:飯塚学
ゴロー:勝又康介
ボンゾ/ヤマドリ:鹿野由之
神官:水島正樹
ピアノ:鈴木啓太 久米涼子