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映画「チルソクの夏」は永遠です♪

『チルソクの夏』の10年後・・

2015-06-02 00:05:21 | 佐々部清監督


海峡映画祭で上映された『群青色の、とおり道』

高校を卒業して上京したままだった主人公が、10年ぶりに故郷に帰ってくるところから物語が始まります。
脚本を書かれた橋本さんは『チルソクの夏』があったからこそ、佐々部監督にお願いした、みたいなことを言われていました。

『チルソクの夏』の10年後。それは「群青色」の世代。

そんな「まだ大人になる途中だよ」の主人公たちの、普通の、でも大切な日常が描かれています。

観ている私も、『チルソクの夏』から10年経って、この主人公たちの親のように、健康について考える世代になっていました。(苦笑)
だからなのか、升さん演じる主人公の父親が、手術を目前にしてやっと家族に「告知」をするところ。
「やっと言えた、ほっとした」の台詞に(真山さん、よかったね!って、隣のベットの田村三郎さんと同じように私もつぶやいていましたもの)

長い間未完成だった曲も、最後には故郷のみんなの前で歌うことができて。
10年も離れていたはずなのに、心はちっとも離れていなかったと確認できた彼女のことも。
全部全部、太田の青い空が見ていてくれたんですよね。

そして、主題歌としてオリジナルなのかと思っていた『電車の窓から』が、実は既にあった曲だったということにも驚きました。
もう頭の中でヘビロテしています。すごくいい曲。

合併10周年で製作されたこの映画が、これから節目の年にきっと何度も何度も上映されることと思います。


【追記】
私、告知の場面を観て、ふと、「八重子のハミング」を思い出してしまいました。

夫の癌の告知を聞いて、「お父さんが死んじゃう、お父さんが死んじゃう」って。
そしてその現実を忘れたくて、アルツハイマーになっていく妻。

升さんの奥さん役の宮崎美子さんは、いつもの明るい笑顔で、「お父さんなんで言ってくれなかったの。がんばってよ」って言っていたけど。

私も、そのときになったら自分の告知も聞くのが怖いし、ましてや主人の告知なんて「自分だけで聞いて、私には絶対に言わないで」って思ってしまいます。

等々・・いろいろ考えさせられます。