広島平和記念公園の被爆アオギリの木の下で被爆体験を語り継いだ、沼田鈴子さんをモデルとして描いた『アオギリにたくして』を観ました。
>映画「アオギリにたくして」は、広島平和記念公園の被爆アオギリの木の下で、たくさんの人々に被爆体験を語り感銘を与えてきた、被爆者の故・沼田鈴子さんをモデルに被爆者の数奇な人生を描いた作品です。被爆アオギリ2世・3世の種や苗に、「平和の尊さ」と「いのちの大切さ」への思いをたくして、さまざまな国への植樹と映画の上映を企画していく予定です。【
公式HPより抜粋】
某チル友さんにすすめられて、こちらで上映があればぜひ観ますと約束していた作品でした。やっと観ることができました。
今回の上映会は、プロデューサーの中村里美さんとと音楽監督の伊藤茂利さんによるトーク&ライブが開催され、また上映後には中村柊斗監督の舞台挨拶も行なわれるという大変豪華なものでした。
会場は宇部市シルバーふれあいセンター・ふれあいホール。
まだまだ宣伝不足かな・・?もっと来てもいいのに、と思うくらいの鑑賞人数でした。
多分、今年一番の冷え込みで雪もちらついていたので、お出かけするのをためらった方もいらっしゃったと思います。残念ですね。
映画は低予算ながら、「がんばった」感がすごく伝わってきました。
特に原爆投下直後の様子や、戦後の様子など、現代のシーンよりかなり作りこまれている印象でした。
戦後の時代の役者さん、全然存じ上げない方ばかりでしたが、主人公の節子を演じた塩出純子さんが声もよくて、切ない気持ちが切々と伝わってきました。
恋人役の柏木さんもぴったり。あんな昭和な役を現代の若いひとたちが演じられるというのも、日常とのギャップを余計に感じてしまいます。
ただ、いろんな事を詰め込みすぎで、一番伝えたいことは何なのか?がわかりにくい気も。
いや、伝えたいことがたくさんありすぎて、選べなかったというべきか。
観た者が、その中から自分にとって一番大切なことは何なのか?これからどうしていくべきかなのか?ということを見つけ出すように・・とのメッセージなのでしょうか?
三日後に挙式を控えた夢あふれる女性が、原爆投下により、その結婚も、自分の片足も失ってしまったということ。
そう、戦争は一番大切な「普通の日常」を、破壊するものでしかないということ。
そして原爆は、長い将来にわたって、人々を苦しめ続けるものであるということ。
被爆アオヤギのわずかに残った命を、少しずつでも全国に移植して広げていくことにより、これらのことを折に触れ考えていけるようになれば・・と、私が感じたメッセージはこれでしょうか。
とりとめもなくてすみません。
もし機会があれば、ぜひ観ていただきたい作品のひとつだと思います。