周南市で行われた、
民間放送教育協会の山口大会に行ってきました。
その大会の記念講演として、佐々部清監督のお話を聞くことができたのです。
18年間の助監督時代には、映画とテレビと交互に仕事をされていたということ。また自分の中で1番の監督は、映画ではなく、テレビの「北の国からSP」での杉田監督であるということ。
監督のそういうことを、今日初めて知りました。
テレビで映画が放送されることについても、日曜劇場などであるぶんにはよいけれども(見ようと思ったら、その時間にちゃんとテレビの前に座っていなきゃいけないから)、でもレンタル屋さんでビデオを借りて来て見るのはあまりいいものじゃないと思うと言われてました。
なぜなら、ビデオだと早送りもできるし、先にラストを見ることもできるから・・と。
「映画」がなぜいいかというと、お金を払って、時間を合わせて、そこ(映画館)に行ってみるという3点が揃っているから。
それを恋人同士や夫婦で観るというのも、心にいつまでも残る・・と。
「デートで初めて一緒に観た映画というのは、いつまでも覚えているけれども、初めて一緒に見たテレビ番組は覚えていないでしょう?」
本当にそうだと思いました。
主人の両親は、最初のデートで観に行った映画のタイトルも内容も、いまだによく覚えていますから。(もう50年も前のことなのに!)
「出口のない海」のお話も少し出てました。
基地のロケを行う場所を、1週間かけて探されたこと。
最後の最後に、映画の神様があの場所へ導いてくれた・・と。
そしてその作品は、戦争映画であるにもかかわらず、戦闘シーンがひとつもないし、敵の姿も一切ない、一滴の血も流れない、そんな戦争映画ですと言われてました。
それが、佐々部監督の作られる「戦争映画」なんですね・・
心がちゃんと育って、それが一人じゃなくて・・その心のキャッチボールを撮りたいと言われてました。
テレビだけしかしてきていないスタッフは、育ってきた違いからか、「番組」と呼ぶけれども、そうじゃないよ、「作品」なんだよ・・と。
テレビであっても、映画であっても、その作品に誇りを持って、またタイトルにNameが出ることに責任を持って、取り組んでいこう。
そして、その作品を、キャラクターを、どんな目線で見てくれるか、愛してくれているか、それが大切なんだよと。
ここにも佐々部監督の「心」があらわれていると感じました。
どうか、これからも「ひとのこころ」の映画を、私たちに届けてください。
素晴らしいお話を、本当にありがとうございました。
(とても今朝の3時まで、飲んでいたとは思えませんでした^^)